
株主総会のプロとして、企業のガバナンスや企業価値向上に貢献する。
株主総会のプロとして、
企業のガバナンスや企業価値向上に貢献する。
三菱UFJ信託銀行に転職した理由を教えてください。
私は、前職で上場企業の法務部に所属し、株主総会や役員会の運営、コーポレートガバナンス対応に携り、株主名簿管理人(証券代行機関)との連絡窓口を務めていました。株主総会は、会社の重要事項を決定する最高意思決定機関であると同時に、株主と対話する重要な機会です。そして、株主名簿管理人は上場企業の株主総会、コーポレートガバナンス対応に深く関与できる特殊かつ重要な立場。私自身、前職で株主総会の運営を通じて自社のガバナンスの強化や企業価値向上に努めてきましたが、株主名簿管理人の持つポテンシャルはそれと比べても非常に大きなものであると感じていました。株主名簿管理人がより高いパフォーマンスを発揮すれば、日本の上場企業のコーポレートガバナンスはもっと向上する、ひいては日本の株式市場の活性化にもつながっていく。そう考えた私は、多くの企業の株主総会を支援する株主名簿管理人への転職をめざすことにしました。三菱UFJ信託銀行を志望したのは株主名簿管理人としてトップクラスのシェアを持っているからです。面接で印象に残っているのは「私は株主総会が大好きです」と告げた際に、「じゃあ三菱UFJ信託銀行に来るしかないね」と、打てば響くように言葉が返ってきたこと。私の熱意をしっかりと受け止めていただけました。
株主名簿管理人とはどのような仕事でしょうか?
株主名簿管理人は、上場企業から株主名簿作成のほか、議決権や配当権に関わる事務を委託された機関のことを指し、三菱UFJ信託銀行は証券代行機関としてトップクラスのシェアを誇っています。株主名簿管理人の業務は、お客さまのニーズの多様化を踏まえて拡大しており、純粋な株主名簿管理業務に加えて、株主との対話支援(SR)や投資家との関係構築支援(IR)、取締役会実効性評価といったガバナンス関連支援、さらにはサステナビリティ対応まで総合的なソリューションを提供することで企業の持続的な成長を支援しています。企業は、株主をはじめとする幅広いステークホルダーの立場を踏まえた上で、透明・公正かつ迅速な意思決定を行うことが強く求められるようになっています。しかし、前職の私がそうであったように、一企業の中にいては他企業の取り組みや全体の傾向についてほとんど知るすべがありません。多くの企業の証券代行機関として培われた高い専門性と豊富な知見を持つ三菱UFJ信託銀行だからこそ、企業の方針を踏まえた上で最適なソリューション、アドバイスを提供できるのです。
三菱UFJ信託銀行に転職して、「株主総会が大好き」という好奇心は満たされましたか?
十二分に満たされました。入社後、私が担当したのは株主総会の傾向を調査・分析するという業務でした。三菱UFJ信託銀行がご支援している多くのお客さまの株主総会の情報―ビッグデータを分析すると、株主総会の傾向が見えてきます。コロナが明けた近年は株主総会でご質問される株主も増えてきており、株主提案も増加。投資家との対話の重要性が高まっています。一方、個々の事例に目を転じると、積極的に株主と対話することを株主総会の獲得目標として明確に掲げる企業もあれば、法定の事項を決議することに集中したシンプルな総会をめざす企業もあります。また、デジタル技術を活用して、株主とオンラインでつながるバーチャル型の株主総会を推進する企業もあります。株主総会が大好きであると自認する私ですが、株主総会の在り方がこれほどまでに多様であるとは思っていませんでした。多くのお客さまのご支援を通じて、前職では得られなかった課題に対する多角的な視点を身につけることができました。このようにして培った知見を基に専門性を磨き、企業と二人三脚で在るべき株主総会の姿を実現していくことは、私にとって非常に魅力的な仕事です。
今後の目標、思い描くキャリアビジョンを教えてください。
2024年に、証券代行業務を担う法人コンサルティング部会社法務グループから、総務部監査等委員会室に異動しました。監査等委員会室は、三菱UFJ信託銀行の経営の執行状況を監査・監督する監査等委員会の事務局を担う部署です。監査等委員会は、独立した立場で各部にヒアリングなどを行ない、リスクを生じさせる可能性のある事象がないかをチェックしています。全事業を俯瞰する立場ですし、MUFGベースで物事を考える必要もあります。役員層と一緒に仕事をすることにも大きな刺激を受けており、これらの経験を通じて視座が一段引き上げられたように感じます。ガバナンスの向上は自社の現状に真摯に向き合う中で、地道な取り組みを重ね実現していくもの。監査等委員会室ではまさにその実務を実践しています。今後の中長期的なキャリアパスを考えますと、株主総会が大好きだ、お客さまのガバナンス向上に貢献したいという価値観は私の中で大切にしていますので、また証券代行業務に携わることになるかもしれませんし、信託銀行の業務は幅広く魅力ある業務に溢れていますので別の目標を見つけるかもしれません。いずれにしても、お客さまの企業価値の最大化に貢献できる場所で、現在の経験を活かしていきたいと思っています。