釣りの知識は関係ない。挑戦する気持ちさえあれば。
釣りの知識は関係ない。
挑戦する気持ちさえあれば。
このストーリーのポイント
- 学生プロレスの経験から、未知の世界だからこそチャレンジしたいと考える
- お客さまとのコミュニケーションを通じて成長する
- 社員1人ひとりに寄り添ってくれる温かい社風が心地いい
趣味の世界だから、プロレス好きの自分にも通じるものがあるはず。そう考えて飛び込んだ世界は、想定以上に心地よい場所だった。自分らしさを大切に着実に成長を続ける、その思いを語る。
株式会社タカミヤ
江口 雅風
釣具のポイント八幡本店
福岡県出身。経済学部経済学科卒。2022年入社。入社後は鹿児島谷山店に配属され、現在は八幡本店に勤務する。釣りの知識がほとんどない状態で入社したが、今では店舗の仲間と一緒に釣りを楽しむようになった。
釣りって、プロレスと同じじゃないか
釣りとプロレスって、みんなで一緒に楽しめる娯楽という点で、よく似ている。それが私の率直な想いです。
学生時代、私は学生プロレス団体の活動に打ち込みました。ベビーフェイス、つまり悪役と闘う善玉レスラーとしてリングに上がり、地域のイベントやお祭りなどで興行を行いました。華麗に宙を舞うムーンサルトプレスが得意技でした。
プロレスには4年間打ち込みましたが、私が部長を務めていたときに直面したのがコロナ禍。当然プロレスの活動はできず、SNSによる情報発信などに力を入れ、何とかして部員の離脱を食い止めようとしました。
非常に苦しい時期でしたが、自分の創意工夫で困難に挑むという体験は、貴重なものでした。
就職活動は、特に希望する業界や職種も定まらないまま、漠然と臨みました。まずは情報収集から始めようと合同企業説明会に足を運び、人と接するのが好きということで接客業を中心に見ていたところ、たまたま出会ったのがタカミヤでした。
当時の私は釣りについてはまったくの素人。何の知識も興味もありませんでした。ただ、プロレスと同じように皆で楽しむ娯楽であること、同時にマニアと呼ばれるコアなファンも存在することなどで、何か共通するものがあるかもしれないと感じました。
最終的に4社から内定をいただきました。その中でタカミヤに決めたのは、未知の世界に挑戦したいと思ったからです。経験も知識もほとんどゼロだから、釣りは私にとって未知の世界。『釣具のPOINT』のお店の存在は知ってましたが、一度も入ったことはありません。だからこそすべてが新しい経験になると思い、新鮮な気持ちでチャレンジできると感じました。
釣りもプロレスと同じく、人を笑顔にするものです。娯楽という点で共通しているのだから、きっと何とかなると考え、入社を決心しました。
お客さまが“仲間”として認めてくれた!
入社して配属されたのが、鹿児島谷山店でした。九州で生まれ育った私でしたが、鹿児島は初めての土地。1人暮らしも初めてでした。未知の土地でしたが、ワクワクしながら向かったのを覚えています。
社会人としての基礎を身につけたという意味でも、釣り具の販売をゼロから学んだという意味でも、私にとって思い出深い土地です。
私にとって人生で初のチャレンジとなった鹿児島谷山店。十分な知識がない状態で、釣り好きなお客様に接するのは、不安でいっぱいでした。しかし、周囲の先輩が丁寧に私をフォローしてくれ、釣りにも連れていってくれながら、じっくりと釣り具についての知識を教えてくれました。
そして誰よりも私を育ててくれたのが、お客さまです。私は釣りをあまりやったことがないんですよと正直に口にすると、ほとんどのお客さまが「この商品がよかったよ」「この間試したけど、すごくたくさん釣れた」と笑顔で教えてくれたのです。釣りというのはマニアの世界のように思われがちですが、決して閉鎖的でも排他的でもなく、誰でもオープンに受け入れてくれる方ばかり。私のことを“新しい仲間”と受け止めて、育てようとしてくれたのだと思います。
先輩に連れていってもらった釣りも楽しかったです。休みの日や仕事が終わったら近場の釣り場へ出かけ、一緒に並んでさまざまなことを教えていただきました。もちろんそのときも、先輩は笑顔で私も笑顔。「釣りってこんなに楽しかったんだ!」と感激したものでした。仕事と趣味が一致する喜びのようなものを、初めて実感できました。
そんなふうに2年間を過ごしたので、鹿児島谷山店を離れるときは寂しかったです。知識ゼロで飛び込んだ初めての土地で、新しいことを学びながら、接客する喜びも知り、3年目はもっと頑張ろうと思っていましたから。まさに鹿児島は第二の故郷となりました。
一方で異動することになった八幡本店は実家に近く、地元に戻れる喜びがありました。
得意の“受け”を武器に、自分のスタイルを築く
八幡本店での私の主な仕事は基本的に鹿児島谷山店時代と変わらず、接客や入荷してきた商品の荷出しなどが中心です。これに加えて最近では、コーナー作りを任されるようになりました。
コーナー作りとは、商品の棚の一部を任されて、旬の釣り具をそろえるなど、自分の思うように売場を作ることです。どんな商品を置くか、POPはどうするかといったことも含めて、一切任されるわけです。
最近手がけたコーナーは、北九州ではあまりなじみのない釣り物(釣りで狙う魚)を浸透させようというもの。どんな釣り物なのか、釣り物の魅力は、仕掛けはといったことをアピールすることを目的に、コーナーを作っています。単に商品を並べるだけでなく、お客さまがお店に入ってきたときに、一番伝えたい情報や商品がすぐに目に飛び込むよう、工夫しながら演出しています。こんなふうに、若手社員にも自由に任せてくれるところは、当社の魅力の一つです。
もちろんコーナーを任されるということは数字の責任が伴います。演出を少し変えてみたり、商品の位置を工夫してみたりすることでお客さまの反応がダイレクトに変わってくるのは面白いです。コーナーの前で立ち止まって商品をじっと眺めているお客さまがいたり、「この仕掛けはどうやってつくるんですか」と質問されるお客さまがいたりして、それが売上に結びつくことにはやりがいを感じます。
私は人の話を聞くのが好きで、自分から話しかけるというより、どんな話題でも興味深く聞くことができるんです。“攻め”よりも“受け”が得意なタイプで、これはプロレスで培った持ち味かもしれません。最近は名前で呼んでくれるお客さまも増え、常連さんから「江口さん、頑張ってる?」と声をかけていただくこともあります。
店舗での人間関係も心地よいです。コーナー作りの例でもわかるように、店長は社員に大きく権限委譲し、好きなことを自由にやらせてくれます。異動してすぐに溶け込めたのも、フラットでオープンな店舗の雰囲気のおかげです。
改めて感じるのは、釣りという趣味が大好きなお客さまの集まる空間だから、店舗はいつもポジティブで明るい雰囲気に包まれているということです。スーパーやコンビニ等での買い物と違って、お客さまは好きなものをわざわざ買いに来られるのですから、皆さん、笑顔です。
最近釣りを始めたというお客さまがニコニコしながら「この間、教えてもらった仕掛けで釣れました!」と報告してくださると、こちらもお客さま以上の笑顔になります。
小学生の娘さんを連れたお母さんがやってきて、「娘が釣りを始めたいって言ってるんです」と相談されたこともありました。その娘さんが「釣れました」と満面の笑顔で報告に来てくださったときは、本当に嬉しかったです。
笑顔がつながる、本当に幸せな仕事だと感じています。
社長自ら、希望に耳を傾けてくれた
私は釣りの経験がないまま入社したわけですが、むしろそれを強みととらえて、今後は未経験の方向けのイベントなども企画・実施してみたいと考えています。きっと新規のお客さまの獲得につながるでしょう。
そして将来は、副店長、店長を目指していきます。鹿児島谷山店でも今の八幡本店でも、店長はお客さまとの会話を楽しみつつ、その一方で店舗もしっかり経営されています。その様子は素晴らしいですし、私にとっての目標です。必ずいつかは同じポジションで仕事ができるようになりたいと思っています。
入社したとき、私は全国転勤のある総合職を選択しました。プライベートな話ではあるのですが、鹿児島にいたときに母親が車椅子の生活になってしまったため、母の近くで暮らしたいと考えました。その思いを会社に伝えたところ、社長が鹿児島谷山店へ巡回に来られた際、詳しく話を聞いてくれたのです。そしてすぐに希望を受け入れてくれ、全国転勤型から地域限定型へと変えてくれました。おかげて母の近くで暮らすことができ、母も大変喜んでくれています。
こんなふうに社長自ら社員1人ひとりの声を聞き、寄り添ってくれるのが、タカミヤという会社です。とても社員に温かい、素晴らしい会社です。
タカミヤに入社するのに、釣りの経験は関係ありません。もちろん知識があれば十分に活かすことができるし、強みになるのは間違いないでしょう。しかし一番大切なのは、自分の好きなこと、得意なことを活かして成長したいという気持ちです。
私は人と接するのが得意なのでそのスキルを磨きたいと思いましたし、絵が得意という方ならPOPの作成などで力を発揮できるでしょう。
どんな強みも、タカミヤなら必ず活かせるはずです。その強みを、職場の全員でしっかりと伸ばしてあげたいと思っています。