いくつもの挑戦を経て実感する、技術者としての成長。

いくつもの挑戦を経て実感する、技術者としての成長。

いくつもの挑戦を経て実感する、技術者としての成長

このストーリーのポイント

  • 電装設計の技術者として食品をつめる機械の開発やメンテナンスを担当
  • 初めての出張も1人で担当するなど、若手に責任ある仕事を任せてくれる
  • 新機種開発プロジェクトや海外出張などを通じて成長を続ける

小学生の頃から知っていて、親しみを感じていた四国化工機。いまその一員として電装設計を担当する。やりたいことに挑戦させてくれる社風の中、一つひとつ壁を乗り越えながら成長を続けてきた。歯車の一部ではないからこそ得られる喜びがある。

PROFILE

森中 友喜

技術二部電装設計課

2011年入社/阿南工業高等専門学校制御情報工学科卒

shikoku-kakoki-mrnk02.jpg

徳島県に生まれ育つ。高専卒業後、子供の頃から知っていた四国化工機に入社。生産部を経て2年目より電装設計を担当。電機部品を制御するユニットのハード設計、ソフト設計に携わる

小学生の頃から知っていた四国化工機

昔から数学や理科はすごく苦手。中学時代は完全に文系人間でした。それなのに高専に進学することを決めたのは、家を出て暮らすことに憧れたからです。進学先の阿南工業高等専門学校は全寮制だったので、それだけが理由で進学することに決めました。
当然、授業についていくだけで精一杯でした。数学だけで何種類も教科があるような学校で、物理、化学、電気、プログラミングとすべてが苦手科目。必死になって勉強した5年間でした。

一方で、寮生活はとても楽しかったです。先輩が後輩の面倒をみることが徹底されており、特にルールを守ることに関しては厳しく指導されました。挨拶の大切さも教わり、寮生活で学んだ様々なことが今の自分の財産になっていると感じます。
家を出ることに憧れたことがきっかけではあったものの、寮生活をすることで家族のありがたみにも改めて気づきました。

実は四国化工機のことは小学校の頃から知っていました。地元の図書館に四国化工機の製品を紹介するコーナーがあり、生活の中でよく目にする紙パックに牛乳などを充填する機械(充填機)をつくっているということで、親しみを抱いていました。
入社の決め手となったのは、組立工場を訪問したことです。大きな機械を目の前にして反射的に「かっこいい!」と感動し、自分もこんな機械をつくれたらと思いました。同時に世界各国に機械が輸出されていることを知り、地元にこんな国際企業があるということにもワクワクしました。

shikoku-kakoki-mrnk03.jpg

アットホームな環境で主体的に学ぶ姿勢を知る

1年目は生産部の組立課に配属され、充填機の電気配線を担当しました。もちろん見るもの、触れるもの、すべてが初めて。まったくゼロからのスタートでした。
現場にはベテランの作業員が多かったのですが、皆さんとてもフレンドリーで、わからないことは丁寧に教えてくれました。休み時間に缶コーヒーを飲みながら若手がベテランにノウハウを教わっているのはいつものこと。上下の壁がなく、アットホームな雰囲気に満ちていました。とても風通しのよい現場だったと思います。実は当社では親の代、さらに上の祖父母の代から勤務しているケースが珍しくなく、きょうだいで働いている社員もいます。こうしたことも文字通りアットホームな環境につながっているのでしょう。
また若手同士の話し合いも盛んでした。何かわからないことがあっても先輩にすぐたずねるのではなく、まず若手同士が話し合って考えてみて、その後で先輩に確認するわけです。主体的に学び、吸収しようとする姿勢が自然に培われていきました。

2年目から現在まで、電装設計の仕事を担当しています。具体的には充填機の各部に取り付けられるサーボモータやエアシリンダなどの電機部品を制御するための制御盤、回路、配線などのハード設計と、それらを動かすプログラムのソフト設計を行っています。
当社は1台1台が受注生産。机上で設計を行ったあとは現場でテストをしながらプログラムのデバッグ作業等を行い、出荷となります。場合によってはお客様の工場まで出向き、立ち上げまでのサポートを行うこともあります。

電装設計として初めての仕事は、今もよく覚えています。お客様の工場で稼働中だった充填機のトラブル対応でした。
関東地方まで1人で出張して対応することになり、前日は眠れないほど緊張したものでした。電装設計を担当して間がない私にとっては大きなチャレンジでした。もちろん現場では上司や先輩が電話でサポート。入念に準備していたこともあって、作業はスムーズに終わり、改修はうまくいきました。この経験は私に大きな自信を与えてくれました。
私が四国化工機を選んだもう一つの決め手が、1人ひとりに責任ある仕事を任せてくれると感じたことでした。大きな組織で歯車の一つになりたくないという思いがあったのです。新人でも1人で出張させ、責任ある仕事を任せてくれたことに、改めて四国化工機に入社してよかったと感じました。

shikoku-kakoki-mrnk04.jpg

“我が子”を生み出す喜び、再会する感動

今まで一番印象に残っているのは、入社7年目に電装設計を担当した開発機です。口栓のついたレンガ状の紙容器飲料を製造する機械で、それまでになかった機構を備えた新しい機械の開発プロジェクトに参画することになりました。
サーボモータもエアシリンダも初めて経験する構造のものばかりで、それまで学んできたことや常識が通用せず、ゼロベースで考えなくてはならないのが辛かったです。

就職活動で初めて当社の機械を目にしたときはそのスケールの大きさに驚きましたが、電装設計の担当者として自分で開発に携わるようになると、まるで我が子のように愛おしく思えてくるものです。意図したとおりに仕事が進まず、まさにトライ&エラーの繰り返しそのものでしたが、その過程は苦労しながら自分の子どもを育てているような感覚でした。
結果的に開発は無事終了。“我が子”は私たちの手を離れ、お客様のもとに出荷されて元気に働いています。時々サポートのためにお客様の工場へ出かけていって再会していますが、一生懸命がんばっている姿に嬉しくなります。
この開発機で製造されたドリンクが市場に出てくるのはこれからです。コンビニなどの棚にそれらの商品が並ぶのが、今から楽しみです。

この機械に限らず、開発中は何度も壁に直面し、失敗を繰り返しながら乗り越えていくことの繰り返しです。途中で心が折れそうになることも珍しくありません。そんなときは部署の垣根を越えて、様々な人に相談し、たくさんのヒントをいただきます。
そうした試行錯誤を繰り返した末に一つの機械を完成させていく、そのプロセスそのものがものづくりの醍醐味にあふれていると感じます。たとえ苦しい思いをしても、後で振り返れば楽しかった思い出に変わっていくものです。こうした喜びを味わえるのも、当社が若手にも責任ある仕事を任せ、チャレンジさせてくれるからでしょう。

海外出張で技術者としての幅を広げる

最近では海外出張も経験させてもらいました。
上海のグループ会社で製造され、ノルウェーのお客様に出荷された機械にトラブルが発生し、その対応に当たったのです。本来ならグループ会社の技術者が向かうところですが、コロナ禍でロックダウン中ということもあり、私がピンチヒッターで飛ぶことになりました。私は国内機の担当ですので海外のお客様と接することは基本的にないのですが、このような形で海外出張の機会が回ってきたのは、とても嬉しかったです。
出張は約1週間。ベテランの技術者と2人でノルウェーに赴きました。トラブルを起こした機械は、基本的な構造は一緒でも上海で製造されたこともあって微妙なところに違いがありました。ノルウェーのお客様との会話は英語でしたが、細かなニュアンスとなるとうまく意思疎通を図ることができません。それでも無事にトラブルを解決したときには、お客様から「ユー・アー・プロフェッショナル!」という嬉しい言葉をいただきました。
普段と違う環境で慣れない機械と向き合ったことは、技術者としての知見を広げる上でとてもいい勉強になりました。また当社の機械が遠く離れたヨーロッパで活躍していることが実感でき、誇らしさも得られました。

当社は決して女性の技術者が多いわけではありませんが、入社以来、女性だからということでハンディを感じたり違和感を抱いたりといったことはまったくありません。とてもインクルーシブな環境だと感じています。
私自身は入社4年目に結婚。当初は家庭と仕事の両立のペースがつかめず戸惑うことがあったものの、今ではまったく問題なく両立できています。夫もエンジニアをしているので、家庭での会話が仕事の相談になることも珍しくありません。
いずれ子どもが誕生しても、このまま電装設計の担当者として働き続ける考えです。後輩には子育てしながらエンジニアとして活躍している女性がいて、周囲から様々な気づかいやサポートを受けているようです。その様子を見ていると私もやっていけるだろうという自信が生まれます。後に続く女性たちのためにも道を開いていきたいですね。

電装設計の技術者として私は、まだまだ発展途上です。知識、経験ともに不足しており、さらに勉強を重ねていかなくてはなりません。特にお客様のニーズに寄り添った設計をするためにも、出張などの機会を活用して積極的にお客様の現場の声に耳を傾けたいと考えています。設定パネルのレイアウトなどの細かいところにも気を配り、お客様の操作性向上につながる設計をしたいと思います。
四国化工機は男女により仕事上の違いなどは一切なく、若手に責任ある挑戦をさせてくれますし、職場の風通しも十分です。私自身を振り返っても、自分の意見を頭ごなしに否定されたことは一度もありません。存分にチャレンジできる環境です。こうした社風だからこそやりたいことに思い切り挑戦する、そんな志のある方に期待しています。

shikoku-kakoki-mrnk05.jpg

TAGS

四国化工機について詳しく知りたい方はこちら

SHARE

Related Stories|関連ストーリー