産休・育休経験者が語る仕事と子育ての両立
産休・育休経験者が語る仕事と子育ての両立
株式会社大塚商会
T.K
入社:2006年
職種:技術職
役職:課長代理
CAREER
入社以来、技術職としてサーバー製品やネットワーク・クラウドサービスの技術検証やお客様企業への導入サポート、社内エンジニアに対する技術サポート、新サービスの検討など、幅広い業務を担当。入社5年目に主任、その後は係長、課長代理へ昇格後、2020年より第一子、第二子と連続して産休・育休を取得し、2022年、同業務へ復職。
A.T
入社:2015年
職種:営業職
役職:主任
CAREER
入社以来、営業職としてお客様企業に対する拡大販売軸に、深耕営業業務に従事。入社4年目で主任へ最短昇格。2021年から出産のため産休・育休を取得し、2022年に営業職に復職。現在は係長に昇格することを目標に日々奮闘中。
<FACILITATOR>
M.S
入社:2006年
職種:スタッフ職
役職:課長代理
CAREER
2006年に人材開発部へ中途入社。採用、教育、ダイバーシティ推進と部内業務に幅広く携わる。2度の産休・育休を経て、現在は人材開発部人材開発課にてマネージャーを務める。
産休・育休取得に対する周囲の反応
M.S(以下S) さっそくですが、みなさんが産休・育休を取得した際の周囲の反応やサポートについて教えてください。
T.K(以下K) 職場では快く受け入れていただき、みなさん祝福の言葉を掛けてくださいました。私の部署には、すでに産休・育休を取得して復帰した先輩がいらっしゃったため、周囲の方々も一連の流れを想像しやすかったのではないかと思います。
A.T(以下T) 私も同様です。妊娠初期につわりで体調を崩したときもありましたが、マネージャーをはじめ職場のみなさんから、「私たちでできることがあればサポートするから、無理しないで」と言っていただけて、大変心強かったですね。
K 祝福ムードながら、私が不在の間ちゃんと業務が回るのかな?という心配も垣間見えたので、しっかり引継ぎをして休みに入らなきゃと気を引き締めたのを覚えています。
T 私の場合、つわりで体調を崩したといっても、結局休むほどの体調不良は2日だけ。おおむね体調は安定していました。担当しているお客様にご迷惑をおかけしてはいけないと思い、引継ぎは入念に行いました。ちょうど妊娠3、4カ月目ぐらいの真夏の時期が引き継ぎのラッシュ。暑い中だったので大変なこともありましたが、最終的には産前8週まで元気に働いて休みに入ることができました。
K つわりの重さや症状は個人差がありますよね。私は、パソコンの画面酔いをしたのが参りました。なるべく画面の文字を追わないようにしながら、こまめに目を閉じて深呼吸。その時期を過ぎてしまえば体調は安定していました。入院しなければいけないほど症状の重い同僚もいましたが、そのようなケースでも、臨機応変に業務を分担してサポートする体制が整っています。
復職後の仕事と子育てについて
S では次に、復帰後、子育てとの両立で苦労したことなどがあれば教えてください。
K 出産して復職された先輩、独身で働き続けている先輩など、入社以来、さまざまな女性の働き方を目にしてきたので、出産したからといって特に仕事の面で何かが大きく変わるという不安はなかったですね。それより育児の不安のほうが大き過ぎて(笑)。育児って、言ってみれば新規事業みたいなものじゃないですか。早い段階から夫と話し合い、復職前提で家庭内体制を整えることに注力しました。
S Kさんは最初からフルタイムで復職されたんですよね。
K はい。夫が会社を退職して独立していたため、協力体制をつくりやすい環境でした。仕事状況によっては在宅勤務日を作れることも両立の助けとなっていると思います。
S Tさんは時短勤務での復職でしたが、スムーズに復帰できましたか?
T 娘が1才4カ月のときに保育園に預け始めて時短で復帰したのですが、最初のうちは、通常より短い時間で仕事をするという新しい環境に慣れるのが大変でした。
S どのようにして乗り越えたのですか?
T まずは仕事に優先順位をつけ、同じ部署の方だけでなく他部署の方に任せられることを見つけるなど、細かい工夫を積み重ねてなんとかやり繰りできるようになりました。仕事を1人で抱えてしまい、自分から「助けて」と言えないと、パンクすることもあるので、必要な時な周囲に頼ることも大切にしています。
S お願いすれば協力してもらえる風土は築かれていると思うので、ちゃんと自分から声を上げることが大切ですよね。
T はい。保育園の行事等でお休みをとる場合もありますが、職場のメンバーはみんな嫌な顔ひとつせず手伝ってくれて、大変助かっています。そのようなときに備えて、日頃からお客様の資料はサーバーに全て保管、引き継ぎ資料も常に最新の情報にアップデートし、急な事態でもメンバーが理解しやすい環境を整えておくよう意識しています。
S 周囲の協力を得られるような環境を自分で整えることは大事ですよね。
キャリアを重ねるうえで大切にしていること
S キャリアを歩むうえで大切にしていること、実践していることはありますか?
K 人は自分で思い描いた将来に向けて、自然と動くようにできていると私は考えています。だから漠然とでもよいので、少し先の将来像をイメージし続けることが大切です。例えば私の場合は“ある程度キャリアを積んで役職がついてから出産したい”、“最先端のものを扱うエンジニアでいたい”という思いがあったため、常に心のどこかで意識するようにしていました。
T 女性だから、子どもがいるからといって、キャリアを諦める必要はまったくないと思います。幸い大塚商会は成果を上げた人がしっかりと評価をされる制度が構築されているため、自分が置かれた環境を言い訳にせず、真摯に営業活動に取り組んでいれば自ずとキャリアアップにつながっていくと考えています。
S 家事や育児は女性のものではないので、性別に関わらず仕事と私生活との両立は必要です。でも、出産は女性にしかできないことで、キャリアがそこで一旦休止するのも事実。ただ長い目で見れば数年のブランクは大きな問題ではありません。頑張った人が正当に評価される仕組みが整っていれば、お二人のように意欲を枯らすことなく、当たり前のこととしてライフイベントと向き合っていけるのではないでしょうか。
K さまざまな選択をされた先輩方の背中を見たこともあり、私自身も自分が納得できる新しい働き方を選択できたと思っています。ただ、それが実現できているのは、職場、家族の理解あってこそのものなので、感謝の気持ちを忘れずにいたいなと思います。
就活生へのメッセージ
S 最後に、これを読んでいる就活生に対して、メッセージをお願いします。
T 実は私は就職活動を行っている時の軸はブレブレで、自分が何をやりたいのかもよくわかっていませんでした。やりたい仕事と自分の強みが生かせる仕事が違う、好きなことを仕事にして嫌いになってしまったらどうしようなど、たくさん悩みました。そんな中で、“正直者が馬鹿をみない。やればやった分、成果を正当に評価する”という大塚商会に出会い、成果が還元される組織風土に魅力を感じ入社しました。当社は、社会人として働くためのマインドや基礎知識をじっくり養っていける環境が整っています。入社前はみなさん不安だと思いますが、研修を担当する人事の方をはじめ先輩社員はみんなきちんと向き合って導いてくださるので、目の前に置かれたことに真っすぐ取り組んでさえいれば、きっと大丈夫! 困ったときは周囲の誰かをつかまえて、気兼ねなく相談してください。
K 学生時代にライフイベントを含めた将来像をしっかり描くことは、正直難しいと思っています。私が大塚商会に就職しようと思った決め手のひとつは、同じエンジニアでも複数の選択肢がある点でした。人生は、大きなことから小さなことまで、公私ともに選択の連続。選択して歩みを進める中でも、こうなりたい!と改めて見えてくるものがあり、場合によっては方向転換が必要なことがあるかもしれません。そこで私がおすすめしたいのは、臨機応変に軌道修正できるよう、自分の選択肢の幅を広げておくこと。資格取得や新しいスキルの習得、多分野にわたる情報収集、そして“自分で自分の限界を決めない”という心のありようまで。キャパシティを広げておけば、進みたい方へ向かってどんどん道を切り開いていくことができると思います。
S お二人とも今日はありがとうございました!