ライフステージが変わる中、多様な経験を積む。周囲の協力も得ながら、キャリアとプライベートの両立を実現

ライフステージが変わる中、多様な経験を積む。周囲の協力も得ながら、キャリアとプライベートの両立を実現

ライフステージが変わる中、多様な経験を積む。
周囲の協力も得ながら、キャリアとプライベートの両立を実現

このストーリーのポイント

  • やりたいことを明言するのがモットー。ナイスでも営業職を希望する
  • 人事部を経て念願の営業デビュー。お客様の本心を理解する難しさを知る
  • 上司や先輩にいつも導いてもらえた。次は自分が後輩の手本になりたい

点と点がつながり、線となり、さらには面となる。まさに、そんなキャリアを具現化している。自分自身で挑戦したいテーマを常に持ちながらも、上司や先輩からのアドバイスも素直に受け入れ、明日への活力としてきた。その生き方は、一児の母親となってからも変わらない。仕事とプライベートを両立させながら自分らしく活躍する姿は、まさにロールモデルと言えるでしょう。

PROFILE
ナイス株式会社

本柳 亜美

管理本部 DX推進部
2008年入社

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岩手県奥州市の出身。実家が飲食店を経営していたこともあって、子供の頃から人と接するのが大好きだった。営業職志望でナイスに入社したものの、予想外にも人事部に配属。その後は住宅営業やメディア推進、DX推進などとさまざまな部署で経験を積む。プライベートでは結婚から3年目に出産。産休・育休を経て職場に復帰。仕事と育児の両立に励んでいる。

自立できるだけでなく、誇りを持てる仕事だと感じてナイスへの入社を決める

学業では、動植物の研究室に所属し、フィールドワークや実験を通して、粘り強く探求する姿勢を養いました。高山植物の研究のため大学近くの山々に登ったり、雲丹の受精卵を作り24時間観察したことは、今でも忘れられない経験です。携帯電話のキャンペーン・スタッフのアルバイトでは、お客様のニーズを丁寧にヒアリングし、最適な機種やプランを紹介していました。その時、お客様に喜んでいただけた経験が、営業職を志すきっかけにもなりました。

就職活動で軸としたのは、いつの時代であっても需要がなくならない仕事に就くことでした。せっかく入社した会社が潰れてしまっては困ります。まず、思い浮かんだキーワードが、「衣食住」でした。人々の生活に欠かせない「衣食住」に関わる仕事なら、安定した需要が見込めると考え、企業探しを始めました。

また、自分で経済的に自立したいという気持ちも強かったです。そのため、総合職の中でも営業を志望しました。特に住まいに関わる営業職ならば、扱う商品の単価が高いので「高収入が得られるのでは」という期待がありました。

ただ、実際に就職活動を続けていくうちに気が付いたのは、果たしてお金だけを意識した会社選びで良いのかということでした。そこで、別の切り口からも住宅関連の企業を調べていく中で興味を持ったのがナイスでした。ナイスでは「住まいは命を守るもの」をモットーに地震に強い家づくりを推進しており、実家から近い仙台エリアでも多数の免震マンションを手掛けています。社会が求めるニーズにしっかりと応えながら、住環境に関わっていける会社だと認識することができました。面接で訪れた仙台支店も、地元では一等地にそびえ立つ免震型のタワービル。「こんな立派な会社なら安心して働ける」と思えました。

また、その際にお会いした採用担当の方も、ナイスで働く事にすごく誇りを持っておられた気がします。「どうせなら、家族や友人に自信を持って語れる仕事をした方が良い」と何度も口にされていました。そうした企業のビジョンや働かれている方の想いに共感したこともあって、ナイスに入社することを決めました。

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人事部から営業へ異動。お客様の本心と向き合うことで掴んだ成長

最初に配属されたのは、人事部。しかも、採用担当です。元々、営業を希望していただけに、これには驚きましたね。採用担当の仕事に興味があったのは事実ですが、それよりも「営業を経験した後にメディア推進の部署に行きたい」というのが本音でした。

採用担当としては、面接に訪れる就活生の案内や相談対応、研修の企画などの業務を担っていました。就活生とは年齢が近いので、学生から新社会人へ、そして住まいや資材のプロフェッショナルへと成長していく姿を真近で見られることに大きなやりがいを感じました。

3年ほど採用業務を経験したタイミングで、新たに着任した人事部長から「本当に営業をやりたいなら今を逃すとチャンスがない」「営業をやってみないか」と営業部門への異動のお話をいただきました。それで、入社4年目の10月からいよいよ住宅事業本部で営業として働くことになったんです。4年目で新人営業になることに不安もありましたが、念願の仕事でしたからとても楽しみでした。

まずは、マンションの販売からスタート。最初に扱ったのが、JR鶴見駅前の高級物件でした。それを皮切りに、2年半で4つほどの物件を担当しました。その後、都内の拠点で仲介営業に4年ほど従事。マンションや一戸建住宅などの売却・購入だけでなく、賃貸やリフォームなどのご相談にお応えしていました。まさに、街の不動産屋さんという感じでしたね。さらに、そのうちの半年ほどの期間は、グループ会社が手掛ける戸建て住宅営業の応援に入っていました。いずれも、接客営業のほか、チラシの作成や配布、物件の説明・交渉、現地立会い、契約書の作成・締結など業務はほぼ共通していました。

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営業デビューしたばかりの頃は、まさに暗中模索の日々でした。商品知識も営業スキルも未熟で、お客様に「この営業担当から買いたい!」と思っていただけるには程遠い存在でした。特に、営業は数字が全てというシビアな世界です。目標数字に追われるものの、思うように成果が出ない日々が続き、苦しさを味わったこともあります。例えば、私の場合は売り込むのが苦手でした。「お客様に営業の電話を掛けたら迷惑なのではないか」と思ってしまい、相手の懐に踏み込むことが上手くできませんでした。自身の営業力の無さから、お客様のせっかくの物件購入機会を逃してしまいそうになったことがありました。あの時の想いは今でも忘れられません。

何度も購入を申し込んでくれるのに商談途中でキャンセルを繰り返すお客様がいました。それは、「購入不安があるからだ」とは思うものの、「嫌だ」と言われることを恐れ、それ以上の提案をすることができませんでした。「これ以上は無理だ」と、思い込んでしまっていたのです。

しかし、3回目のキャンセルを当時の上司に報告した際、「それで本柳さんは何をしたの?」「『そうですか』とすごすご帰って来たのですか?」と厳しく問われました。「それがお客様の幸せに繋がっていると思っているんですか」という言葉には、返す言葉もありませんでした。お客様の真のニーズを理解しようとせず、ただ言われるがままの“御用聞き”でしかなかった自分。その無力さと情けなさに、営業になって初めて涙が溢れました。上司の言葉によって、私はお客様の本心に向き合っていなかったことに気づかされたのです。

そこで、お客様の奥様にも気持ちを聞かせてもらったところ、ご夫婦で意見は違っていました。「ご夫婦の本当の不安を私が払拭しきれていないんだな」と感じ、以来幾度も足を運び、お客様が不安に思っていることを提示してもらい、それに対して安心いただける情報を提供するとともに、奥様の協力も得ながら商談を進め、四度目の申込みで購入してもらうことができました。

この出来事は、私自身の中にあった営業に対する怖さや相手への変な遠慮を払拭する良いきっかけになった気がします。お客様の真意や求めているものに「正面から向き合わなければいけない」と反省させられました。そうしたアドバイスをくれたのは、上司だけではありません。先輩からも核心を付く言葉もいただきました。おかげで、一歩も二歩も成長することができたことを今でも感謝しています。そのため、少しでも恩返しをしたいと思い、営業になって2年目以降はOJTによる後輩の指導を積極的に担っていました。私のモットーは、「自分がされて嫌だったことは絶対にしない」「自分が指導されて嬉しかったことをする」の二つ。それを意識していました。

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営業として佳境を迎えた時期に産休へ。2年後に職場復帰

面白いもので、営業が本当に楽しくなってからは結果も伴ってきました。仕事が最も軌道に乗ってきたのは、仲介営業を担当していた時期です。お客様からすると家を買う・売るのは凄く不安です。それだけに「この担当者は住まいのプロとして信頼できる」と思ってもらえると、さまざまなご相談や情報をお寄せいただくことができます。かなり忙しかったですが、同時に達成感も得られました。

「ありがとう。本柳さんだったからここまで安心して任せられた」と言ってくれるお客様が数多くいらっしゃいました。とにかく幸せでしたね。「知り合いから『不動産に関して困ったことがあったら本柳さんのところに行きなよ』と薦められました」と言って来店されるお客様もいらっしゃるなど、お客様の輪がどんどん広がっていきました。

そんな嬉しい日々が、私が産休に入る直前まで続きました。むしろ、そのタイミングが一番ハードであったかもしれません。なにしろ、大きなお腹を抱えて契約書を作成していたわけですからね。もちろん、周囲も色々気遣ってくれました。感謝しかありません。実は結婚したのも、出産したのも、そして住宅営業として佳境を迎えたのも仲介営業での期間中。考えてみれば、ドラマ続きの時期でしたね。

それでも、産休育休に入ることに仕事面での不安は特にありませんでした。ただ、育児の経験はなかったですし、「大切な命をしっかりと育て上げないといけない」という緊張感からか、不安がありました。

結局、2年間育児休暇を取りました。途中、「仕事をしたい」という気持ちと「子供を自分以外の人に預けるのが怖い。本当に大丈夫なの」という不安がせめぎあうことが何度かありました。それでも「働きたい」と考えたものの、コロナ禍に入ってしまい、保育園がなかなか見つからず職場復帰が伸びてしまいました。

そろそろ戻れるという段階になって、どうしても気になることがあったんです。ナイスでは、産休前の部署に復帰することが基本になっています。そうなると、私の場合は仲介営業です。「果たして仕事と育児を両立できるのか」と考えたら、それが不安でたまりませんでした。

そこで、思い切って上司に相談してみたんです。「営業に戻るとしても、土日休みにしてもらえないか」と。上司から提案されたのは、私が入社当時に「いつかはそこで働いてみたい」と思っていたメディア推進課への異動でした。「チラシ作りが得意な君に向いていると思うんだ」と言ってくれたんです。もう嬉しかったですね。これまで自分がしてきた活動を上司が認めてくれて、最終的に自分がやりたかったことに繋がるチャンスをいただけました。

メディア推進課で働くにあたっては、子供の送り迎えがあるので短時間勤務をスタートさせました。90分ほどの短縮です。その時間内で、総合職としての責務を果たさないといけません。業務内容も、ナイスの住宅総合サイトのリニューアルや仲介事業を手掛けるナイス住まいの情報館で配布するチラシの作成、利用者様アンケートの作成など多岐にわたります。それらをどう時間内で終わらせるかだけでなく、いかに仕事の精度を高めていくかが、私が挑むべき新たな課題となりました。

心強かったのは周囲のサポートです。同じ部署にはワーキングママや先輩パパ社員が沢山在籍していましたので、効率的に、より効果的に仕事をしていく姿勢を学ばせていただきました。また、両立の大変さを皆さん理解されているので、何かと優しい言葉を掛けていただけました。仕事は、すごくやりやすかったです。

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常に目の前の仕事に全力投球。後輩の良きロールモデルになりたい

その後、私が担当していた住宅総合サイトのリニューアル業務の管掌部署がDX推進部へと移り、自ずと私も異動となりました。職場環境の良さは、全く変わっていません。保育園へのお迎えの時間が近づくと、「何かやっておくことはありますか?」と言ってくれるなど、皆さんとても協力的です。おかげで、仕事と子育ての両立も順調です。ただ、来年は子供が小学校に上がります。子供とともに、新しい環境に対応するためには準備しなければいけないことも多く、今から緊張しています。

さらには、こちらの部署に来てから、他にもコーポレートサイトや自社ポータルサイトなどのWEB関連業務、ブランディングや住宅部門の業務効率化、利便性アップに向けたツールの企画立案など、業務範囲が大きく広がりました。今まで経験してきたことを活かして、自分にできることをどんどんやっていきたいと思っています。

こうして見ると、今までの仕事がすべてグラデーションのように繋がっている気がしてきます。「新しい仕事に不安はありませんか」と聞かれることもありますが、興味や関心があっても不安は一切ないですね。むしろ、「どんな仕事なんだろう」と胸がワクワクしてきます。子供の頃から、自分のやりたいことや好きなことを口に出していけば、色々な人と引き合わせてもらえると信じてきました。その生き方を今後も貫いていきたいです。

特に、何かのポジションを目指すつもりはありません。ポジションは人が決めるものだと思っているからです。それよりも、自分にできることを一つひとつ全力でやり抜いていきたいです。後輩たち、特にゆくゆくはライフステージが変化するかもしれない女性社員の良いロールモデルにもなりたいですからね。

そのためにも、常に問題意識を持つ、課題がどこにあるのかを考える、どうすればもっと良くなるかを追求することを今後も心がけていこうと思っています。会社からの期待もそこにあると捉えています。後輩から単に相談しやすい先輩ではなく、上も下も巻き込んでいける力を持った人になりたいです。

就活生の皆さんには、二点お伝えしたいです。一つは、何事にも積極的に取り組んで行けば、最終的には自分がやってみたかったことに向けて選択肢が広がっていくということ。もう一つは、誇りを持てる仕事であるかを軸に会社を選んでほしいということです。 私はナイスで『自分らしく誇りをもって働く』を実現できましたから、皆さんにも、そんな会社と出会ってほしいと思っています。

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