知的好奇心が技術力を磨く。人の役に立つシステムを。
ご自身が取り扱っている技術について教えてください。
クラウドやネットワークを専門としており、現在は、大手交通系企業のお客様向けにプライベートクラウドのインフラ構築を行っています。
昔ながらの企業では、古いシステムを使っているところもまだ多いです。
パブリッククラウドが主流になってきてはいますが、セキュリティ面で不安を感じるお客様も多く、自前でクラウドを持ちたいというニーズが、ここ2~3年で増えてきています。
交通系企業をはじめとする大手企業のお客様には、ミッションクリティカルで高可用性なシステムが非常に多く、中には、エンドユーザーが利用するサービスも含まれるため、何があっても止まることがないシステムを提供する必要があります。
もちろんパブリッククラウドも可用性が高く、お客様に安全・安心に使っていただけるものではありますが、障害が発生した際にお客様自身で修復することは、技術的に難しいと言えます。
クラウドではなく、従来のオンプレミス(自社施設構内に機器を設置し、システムを導入・運用すること。クラウド型の対義語)のシステムの時代から、何か障害が発生した時に、お客様自身でそのログを確認し原因を分析することは、苦労が多く、お客様の永遠の課題でした。
私たちは、NECとして技術を駆使する力があるため、その課題に介入し、解決に向けて取り組んでいます。
例えば障害発生時に、原因の分析からお客様への結果の通知までを自動化するサービスを検討しており、お客様には保守作業の効率化を意識付けしながら、このサービスの実現を目指しています。
「これまで人手で行っていた業務を、システムで自動化する」これが実現できれば、面白いことが起こるはずで、期待が膨らみます。
その中で、やりがいはどんなところにありますか?
セキュリティとコストはトレードオフの関係にあります。
プライベートクラウドは非常に高価ですが、確固たるセキュリティ強度があります。
所持できる企業のほとんどは大手企業であり、何か障害が発生すれば、社会が止まるほどの影響力を持っています。
そのため、お客様の要求はもちろん厳しいものですが、私たちの技術への信頼があるからこそ、お客様に私たちのシステムを使っていただけていると思います。
万が一、何かあった際の責任は、システムを提供する私たちが全て負っているため、責任感も大きいです。そのような中での試行錯誤や、新たなものを創り出す取り組みは非常に楽しく、やりがいを感じています。
ご自身が取り扱っている技術、NECソリューションイノベータならではの強みを教えてください。
当社の技術力は本当に高いです。NECに勝るほどの技術力があると自負しています。
これはNECグループにおける役割の違いからであると思います。
お客様により近いところで活動をしているのがNECで、提案活動を中心に行っています。
一方で、受注後に技術でプロジェクトを完遂させるのは、当社です。技術力と最後までやり遂げる力は、これまでSIを行ってきた実績から、圧倒的に当社が強いです。
提案活動においても、技術的な根拠が無いと提案は成立しません。
だからこそ、NECと当社でタッグを組んで共に提案活動をしているのです。
また、当社には、何があっても逃げずに最後までやり遂げる姿勢があります。
NECグループは、ICTを活用して「安全・安心・効率・公平」な社会を実現することをミッションとしており、これを本気で謳っています。
特に私たちのシステムが社会に提供している「安全」「安心」の価値は、システムを作って終わりではなく、何十年後も継続するといった将来を見据えた意識や取り組みが無いと、実現することは出来ません。
NECの営業、および当社のSEをはじめとする各種部門がタッグを組み、オールNECとして「安全」「安心」を強みとして実現しています。
ご自身のプロジェクトは社会にどのように役立っていますか?社会に提供する価値について、教えてください。
お客様は、私たちが提供するシステムを利用して、皆さんが日常生活で使うようなサービスをエンドユーザーへ提供しています。
私たちがお客様に安全・安心なシステムを提供し続けることは、皆さんがより「安全」「安心」に暮らせる社会をつくることに繋がっています。
なお、システム導入前後では、お客様の事業プロセスが変わり始めていると感じます。
ひとつめは、先程ご紹介したお客様の保守活動の自動化の部分です。
これまで人手で行っていた業務において、AIをはじめとする自動化ツールを駆使することで、お客様の保守性を高めようとしています。
ふたつめは、働き方改革にも繋がるテーマでありますが、私たちSI部隊の効率化です。
お客様に対してだけでなく、SI部隊についても効率化の取り組みが始まっており、システムを作る側の意識も変わってきています。
実は、それがお客様も気付いていなかったプロセスを省くことにも繋がっていきます。
互いに、より「効率的」に働ける社会の実現に向けても取り組みを続けていきます。
今はまだ世の中には出ていませんが、将来皆さんが利用するようなシステムにも着手しています。そのため、そのシステムが導入されれば、社会の暮らしは大きく変わるはずです。
私がSEになりたいと思ったキッカケは、人の役に立つシステムを作りたかったからです。
今、実際に、自分の手で社会で目に見えて変化が起きるようなシステムを構築できているのは、すごく嬉しいですし、SE冥利に尽きる思いです。
私たちは、社会の未来を作る仕事であるといっても過言ではありません。
NECソリューションイノベータに入ってよかったこと
私は「NECソリューションイノベータがよかった」と思って入社しており、今でもその思いは変わっていません。人の役に立ちたい。この想いを実現するためには、お客様の業務をコンサルティングするのではなく、技術的な裏付けを持ってものづくりすることで役立ちたいと思ってきました。技術は常に進歩していくため、今でも常に勉強の日々です。
私は高校生の頃からSIをやりたいという想いがあり、大学では応用数学を専攻しました。0と1のコンピューターの世界についても学んでおり、多少なりともICTの勉強をしてきたつもりではありましたが、いざICT業界で働き始めると知らないことばかりでした。
知りたいと思ったことは、とことん知りたいタイプなので、現在はプロジェクトを管理する立場に近付いていますが、知的好奇心をくすぐられながら、今でも技術の勉強を続けています。
また、SI企業やSEは技術をお金に換えています。
お客様は自身で作ってもいいものに、お金を払って、私たちの技術を買ってくださります。それにも関わらず、お客様に対して「技術力がありません」ということは、決してあってはなりません。
何を対価にお金をいただいているのか、常に自分にも言い聞かせながら、技術力を磨いています。
また、当社には「技術がないとダメだ」という考えが根付いてます。
そのため、勉強させてくれる環境が整っています。
技術力のある社員はたくさんいますし、新しい技術の研修もどんどん受けさせてくれます。
当社は技術研鑽のできる会社です。
しかし、技術があるだけでは意味はありません。技術はあくまでも武器であり、技術をいかにお客様に役立たせるのか、そして、社会に価値を生み出していくかが大事なことです。
自分自身もそのようなことが実現できるよう意識をしています。
今後、どのようなことにチャレンジしたいですか?
全ての人がICTの恩恵にあずかれるような世界にしたいです。
例えば、今私が担当している交通系システムは、すべての世代の方に使っていただけているわけではありません。
全ての人が、ICTによって生活が便利になったと感じるような社会を実現していきたいと思います。
また、今はまだお客様の要望に対してシステムを作るといった仕事がありますが、もう少し目線を高くして仕事がしたい想いがあります。お客様が望む前に最適なソリューションを提案していきたいです。
そして、NECグループとして「Orchestrating a brighter world」のもと、指揮者として世界中の人々と共創を実現し、業界を引っ張っていける存在になりたいです。
また、私とは違った分野の技術者と互いに切磋琢磨、自己研鑽しながら新しいものを生み出していきたいと思います。今も実際に動き始めているプロジェクトがありますので、今後も技術の融合を図っていきたいです。
学生の皆さんへメッセージをお願いします。
まずは、自分の目で幅広く業界や企業を見てください。
それは就職活動の時にしかできないことで、どの業界・企業がどんな人材を必要としているのかを知ることは大事です。
最終的にSI企業で働くことになったら、就職活動を通して出会った業界や企業をお客様として働く可能性があるため、就職活動で得た知見は必ず役立ってくるはずです。
また、人の役に立つシステムを作りたい想いがある人や、知的好奇心があり自己研鑽し続けられる人と共に働きたいです。私たちが実現したいことを、共に実現してくれるメンバーを待っています。