加速する東南アジア投資。私たちはアジアが進むチカラになる。

加速する東南アジア投資。私たちはアジアが進むチカラになる。

加速する東南アジア投資。
私たちはアジアが進むチカラになる。

東南アジアへの積極投資を続ける三菱UFJ銀行。商業銀行への投資にとどまらず、現在はテクノロジーを駆使したサービス事業者への投資に力を入れています。そうした取り組みの狙いと仕事の醍醐味について、最前線で投資案件に携わっている2人が語りました。

PROFILE
株式会社三菱UFJ銀行

遠藤 雅人

グローバルコマーシャルバンキング企画部
2023年入行(キャリア)

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経営学部卒。メガバンク、会計事務所、コンサルティング会社を経て日系銀行に入行し、東南アジアの金融機関向けの出資業務担当やベトナム駐在を経験する。2023年に三菱UFJ銀行に入行。東南アジア向け新規投資および出資後のPMIを担当。


ストレンク コンラッド

グローバルコマーシャルバンキング企画部
2023年入行(キャリア)

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ポーランドの大学でダブルディグリーを取得後、日本国内の大学で学ぶ。その後、オランダの大学院で学び、再び来日。人材・ITソリューション系企業で東南アジア子会社の経営管理を担う。2023年に三菱UFJ銀行に入行。東南アジア向け新規投資および出資後のPMIを担当。

圧倒的な存在感を誇る三菱UFJ銀行だからできることがある

──三菱UFJ銀行がアジア投資に力を入れる狙いについてお聞かせください。

コンラッド 三菱UFJ銀行ではアジアを第二のマザーマーケットと捉え、その高い成長力を取り込むために積極的な投資を行ってきました。取り組みは2012年頃から始まり、タイ、インドネシア、ベトナム、フィリピンの商業銀行に出資し、各行のバリューアップを通じて、その先のお取引先や地域の課題解決に貢献してきました。

遠藤 当時、少子高齢化が進む日本の市場は既に成熟しており、次の成長機会を東南アジアに求めたわけです。東南アジア全体での人口は6億人以上。潜在的なポテンシャルは非常に高いことに加え、既に成長経験を有する日本の金融機関がその知見を提供することで、東南アジア各国の今後の成長に貢献できるという思いもありました。
現在、三菱UFJ銀行の収益の3割はアジア関連によるものであり、東南アジア投資は金融業界の中でもかなり先駆的な取り組みであったと言っていいと思います。

コンラッド 投資に拍車をかけることになったのが、MODE(MUFG Openly-connected Digital Ecosystem)のスタートです。MODEはグローバルコマーシャルバンキング部とデジタルサービス企画部の協働による「アジア×デジタル」をテーマにしたデジタルエコシステム施策です。これまで出資先とMUFGという縦のコミュニケーションが中心だったのを、今後は出資先の企業同士がそれぞれの知見を共有・展開することで、自社のビジネスを強化、他国での事業につなげるなど、横のつながりでさまざまな相乗効果を実現することを目的にスタートしました。
フィンテック企業が持つ優れたテクノロジーと、我々が持つ金融ビジネスの専門性を融合させることで新たなシナジーを生み出し、銀行口座は持っているが銀行融資を受けられないUnderbanked層と銀行口座をつくれないUnbanked層を含む広範な生活者に広く金融サービスを提供することをめざしています。

遠藤 東南アジアへの投資は、タイのクルンシイ(アユタヤ銀行)、インドネシアのバンクダナモン、ベトナムのヴィエティンバンク、フィリピンのセキュリティバンクといった商業銀行から始まりました。これらパートナーバンクとの協業によってその顧客基盤や機能を活用した付加価値の高いサービスを提供しています。
その後、シンガポールで配車・フードデリバリーのスーパーアプリを提供するGrab社を皮切りに、インドネシアでデジタル金融サービスを提供するAkulaku社、同じくインドネシアのコンシューマーファイナンスカンパニーであるHome Credit社、インドでデジタルレンディング事業を展開するDMI Financeに出資していることに加え、タイのデジタル金融サービス事業者のAscend Money社、フィリピンのモバイル決済大手のMynt社にも出資を決定しています。各社ともそれぞれの領域のトッププレーヤーという、そうそうたる顔ぶれです。
東南アジアにおける投資家としての三菱UFJ銀行のプレゼンスは非常に高く、我々が投資をするとその企業の存在感を高めることができます。そうなると、色々な情報が自然と集まってきますので、こうしたアドバンテージを活かし、さらに協業先を見つけていきたいと思っています。

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投資して終わりではない。成長のために本気でコミットする

――お2人の取り組みと、やりがいについてお聞かせください。

コンラッド 投資先候補の情報が常に寄せられる中、有力企業に対するデューデリジェンスなどを通じた投資検討のほか、出資後の既存ポートフォリオの管理(PMI)や経営数値の管理を担当しています。

遠藤 一般的な海外投資では、投資して終わりというケースが多いようです。投資先は遠いですし、グリップするにはコストも人員も必要ですから。しかし三菱UFJ銀行は違います。投資先の成長を本気で考え、バリューアップのために本気で関与しています。

コンラッド 先ほど遠藤さんが言っていた三菱UFJ銀行の東南アジアにおけるプレゼンスが、ここでも効いてくるわけです。つまり投資先からすれば「あの三菱UFJ銀行が我々のために力を貸してくれる」「何とかしてくれるに違いない」という期待につながるわけです。

遠藤 我々が投資先にコミットする際も、非常にやりやすいですね。敵対的な空気はまったくなく、むしろ歓迎されます。投資の可否を判断する段階で既に深くコミットする前提で検討を行っていることも、こうしたやりやすさにつながっています。

コンラッド コミットの一例として、ビジネスマッチングが挙げられます。投資先が自社の強みを活かして海外展開を志すケースが多くありますが、我々はMODEを活かしてその投資先と展開先にある投資先とをつなぎ、双方の強みを生かして、付加価値、シナジーを創出しています。もちろん、海外展開だけでなく、同じ国の中での連携も積極的にサポートしています。我々のネットワークには、伝統的な商業銀行から最先端のフィンテック企業までが含まれており、それらの異なるニーズを組み合わせることで、バリューアップを図っています。

遠藤 ビジネスマッチングは金融機関ならではの強みですので、三菱UFJ銀行がこれまで培ってきたノウハウを活かすことで、東南アジアでも高いクオリティのサービスを提供できます。また、経営管理の面では投資先に対する毎月のモニタリングのほか、3ヵ月に一度の取締役会への出席といったことも行っています。

遠藤 “頼りにされている”という実感は、大きなやりがいですね。

コンラッド また、Underbanked・Unbanked層を含む幅広い層への金融サービスの提供という点でも、やりがいを感じています。私が東南アジアに出張中、我々の出資先のサービスが現地の日常生活の一部になっていることを実感する場面がよくあります。我々の貢献が、投資先の国や地域の生活に溶け込んでいるのを直に感じることは、何ものにも代えがたい喜びと充実感をもたらしてくれます。

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東南アジアの人々に、広くあまねく、金融サービスを

――キャリア入行の人材として三菱UFJ銀行のどんな点に魅力を感じますか。

遠藤 入行前は官僚的と言いますか、堅い組織ではないかという印象でした。しかし実際はまったく逆で、個人に大きな裁量が任せられ、自分の意見が上層部にも届きやすいボトムアップのカルチャーであることに、想定外の驚きを感じています。実際に私たちも、新規投資案件についてトップマネジメント層に直接説明する機会がありました。そこには「現場の担当者が最も情報を持っているのだから直接説明を聞く方が理にかなっている」という判断があったのだと感じています。

コンラッド そうしたカルチャーだからこそ、アイデアがあったらすぐに発信できるし、受け止めてもらえるチャンスもあります。自分次第でいくらでも周囲を巻き込めるし、成長の可能性は無限ではないでしょうか。

遠藤 私は前職の日系金融機関で、日系企業の東南アジア進出と経営管理をサポートしていました。三菱UFJ銀行が東南アジア投資に力を入れていくと聞き、自分の経験、知見が活かせるのではないかと考えたことが入行のきっかけです。
決断のポイントとなったのは、その投資に対する“本気度”を感じたことでした。海外投資には当然資金も人も必要ですが、当行にはそのリソースがそろっています。 さらに金融サービスを東南アジアの方々に広くあまねく届けていくという志のもと、そのための明確なストラテジーもあります。自分の新しいチャレンジの場としてふさわしいと感じました。

コンラッド 私は前職で東南アジアのプロジェクト投資と経営管理を担当していました。そのときも感じたのが、三菱UFJ銀行の圧倒的なプレゼンスでした。それを築いたのも、2012年以来積極的に行ってきた東南アジア投資だったわけです。先ほども触れたMODEの枠組みの中で、フィンテック企業を中心に新規投資を加速させると聞き、これまで以上にエキサイティングな経験ができるのではないかと考えて、入行を決めました。

遠藤 東南アジアは平均年齢の若い国が多く、投資先とともに国も大きく成長していくでしょう。国内投資では得られないような経験ができると思うので、ぜひ多くの方に挑戦していただきたいですね。

コンラッド 今後、投資案件はますます増えていくと思います。キャリア入行される方にも、ぜひそれらをお任せしたいと思います。ファイナンスやデジタルなどの分野での経験を存分に発揮していただければと、期待しています。

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