金融界での圧倒的な存在感が、エンジニアとしての競争優位な環境に。
金融界での圧倒的な存在感が、
エンジニアとしての競争優位な環境に。
このストーリーのポイント
- 文系ながら大手SIerでSEとしてのスタートを切る
- 主体的なやりがいを求めて、ベンダー側から事業者側へ
- 国内最大規模の金融機関だからこそ得られる醍醐味
大手SIerで技術を学んだ後、システム開発に主体的に取り組めることに魅力を感じて、三菱UFJに転職する。ミッションは、DXを通じた業務の効率化。最先端のテクノロジーに触れながら、三菱UFJならではのチャレンジを続ける。
株式会社三菱UFJ銀行
村越 尚弘
システム企画部 DX推進グループ
2017年入行
2010年に新卒で大手SIerに入社し、主に金融機関向けのアプリケーションを担当。大手金融機関への出向も経験する。2017年に三菱UFJ銀行に入行。クラウドサービスを活用した業務効率化施策の推進をはじめ、OA系システムの企画開発等に携わる。
ベンダーと事業者とでは見える景色がまったく違った
他の人がやらない言語を習得したいと考え、外国語学部で東南アジアのマイナー言語を学んでいた私がSEの道を歩むことになったのは、ゼミでPerlやRubyを使った簡単なプログラムを書いたことがきっかけでした。アプリケーションというほどのものではありませんが、ものづくりの面白さを知る原体験となりました。これをきっかけに文系でありながらIT業界で働きたいと志望するようになり、メーカー系の大手SIerにSEとして入社しました。
大手SIerでは地方銀行のネットバンキングシステムなど、金融機関向けのシステム開発に携わりました。金融という安定稼働が当たり前とされる重要なシステムに携わることのやりがいと同時に、責任の重さを痛感しました。
システム開発の上流から下流まで一通り取り組みましたが、特にプラスになったのがコーディングやテストに携わったことです。経験を重ねるにつれて設計業務や要件定義といった上流工程に携わることが増えていく中、自らが作業する経験をしたことは、ものづくりの醍醐味を知ることにつながりました。
大手SIerでの最後の2年間は、当時取引のあった銀行に出向。システム開発の統括を担当しました。
ここでの経験が後に三菱UFJ銀行に転職する大きな動機につながりました。というのもベンダー側から事業者側に立場が変わったことで、見える景色がまったく違うことに気づいたからです。ベンダーは基本的に顧客の課題とニーズに応じてシステムを開発するのに対し、事業者は自ら課題を見つけ出し、主導的な立場でシステムを開発していきます。予算や納期の管理も含め、自らが当事者としてものづくりを進めていく、大きなやりがいがそこにはありました。
この経験が、出向が終わってもベンダーに戻らず、引き続き事業者側でシステム開発に携わっていこうという決断につながりました。
キャリア入行でも違和感なく溶け込めた
事業者側でエンジニアとしてのキャリアを重ねていきたいと考えた時、私にあった強みは、一貫して金融関連のシステムに携わってきた“金融SE”としての専門性と、ベンダーと事業者の両者の立場を知っているという点でした。また、インド人技術者に英語で仕様を説明し、コーディングを依頼していた経験もあり、国際的な業務経験も強みと考えました。
こうしたことから転職するなら大手銀行というのは、自然な判断でした。
転職先としていくつかの候補があった中で三菱UFJ銀行に入行を決めたのは、やはりその存在感に惹かれたという点が一番でした。規模の大きさから最先端の技術情報なども集まりやすいですし、システム投資の意欲が高く、いろんなことにチャレンジできる会社だと感じました。
待遇面も充実しており、福利厚生や休暇という点でも非常に恵まれています。これは家庭を持つ身にとっては重要なことで、家事・育児の分担もしやすく、妻も喜んでくれています。
もちろん転職に際して不安がなかったわけではありません。特に金融機関ならではの“堅い”“縦割り”といったイメージは、過去実際に自分が銀行に出向していたからこそ、気になりました。しかも当時は、今と違ってキャリア入行者は少なく、いわばアウエーに乗り込んでいく感じでした。
しかし、こうした心配は杞憂でした。当時、キャリア入行後すぐに配属となったのですが、職場の皆さんが非常に暖かく迎え入れてくれ、私が早くチームに溶け込み、業務が軌道に乗るよう、フォローしてくださいました。コロナ前だったので、飲み会にもよく誘っていただきました。
さらに少ないながらも同時期に入行したキャリア入行者がいたことも心強かったです。部署は違ってもコミュニケーションを取り、情報交換できたことは、安心につながりました。
現在はキャリア入行者向けのオンボーディング施策もありますので、これから入行される皆さんは、私たち以上に抵抗なく職場に馴染むことができるでしょう。
最先端の情報、トレンドが集まる環境
私が配属されたシステム企画部は、行内の業務効率化を目的にDXを推進していくことがミッションの一つです。私自身はこれまで、メールシステムのクラウド移行やグループウェア の更改、SaaS利活用による社内OAヘルプデスクの業務改善などに携わってきました。さらには信託銀行や証券とのシステム共同化の検討にも取り組みました。
現在は社内OA端末の刷新やクラウド型ネットワークセキュリティ基盤の導入、クラウドサービスを活用したコラボレーションの高度化といった施策に携わっています。働き方改革が進み、当行でも在宅勤務が浸透しており、柔軟な働き方を実現する上でセキュリティ管理はより重要になっています。セキュリティを確保し、ストレスのないOA環境を提供することは、全行員の働き方と生産性に関わる、責任の重い業務だと考えています。
現在、AIやクラウドサービスの利用拡大による更なる業務の高度化・効率化を検討していますが、当行での実績はベンダーにとって魅力ある成功例であり、市場を開拓していく上でのショーケースになり得ることから、グローバルでの最先端のテクノロジーなど、最新の情報をいち早く我々に提供してくださっています。
これはエンジニアとして実感する、三菱UFJ銀行ならではのアドバンテージと言っていいと思います。もちろん我々も常に最新のトレンドを自らキャッチアップすることに努めていますが、その上でさらに情報が集まってくるという環境は非常に魅力的なことだと感じています。
もちろん最新の技術や情報に触れる機会があっても、それを実際に使うかどうかは、当然ながら別の問題です。最も重要な社会インフラである金融システムが止まることは許されませんから、常に石橋を叩いて渡る慎重さは必要です。
ただ、だからといって保守的でチャレンジをしないというわけではありません。石橋を叩いて渡るエリアもあれば、積極的に新しい試みを進めていくエリアもあります。例えば生成AIは早い段階から幅広い業務での利活用を推進しています。このようにチャレンジできるエリアについては、積極的に新しいテクノロジーを取り入れていける点も、当行で技術者として働く醍醐味です。
よりスリムでスピーディーな体制へ
ワークライフバランスの充実は、当行の大きな魅力です。
私の場合、本部のシステム企画部ということもあって在宅勤務が中心であり、出勤は週に数回です。子どもが急に熱を出しても病院に連れて行きやすいですし、休暇も柔軟に取れます。事業者側であるため、プロジェクトの進捗を調整しやすいという面もあるでしょう。
当行全体で業務をスリム化し、それによってよりスピーディーな体質へ変わっていこうとしていると感じます。例えばシステム関連では、半年に一度、事業計画を立てていましたが、現在では1年に一度です。
今後も現在の業務を通じて、DX推進に携わっていきたいと考えています。
一方でシステム部門を離れ、いわゆる2線、3線でリスク管理に携わってみたいという思いもあります。違う角度からの業務を経験することで私の中に新しい視点が生まれ、それがエンジニアとしての可能性を広げることに繋がると考えているからです。機会があればそうしたキャリアにもぜひ挑戦していきます。
デジタル人材として三菱UFJ銀行で働きたいと考えている方に期待することは、どのような状況に直面しても前向きに受け止め、自らの成長の糧にできる方です。“金融SE”の経験はなくても大丈夫。多様なバックボーンの人材がいて良いと考えています。
スキルとしてはクラウドやセキュリティエリアでの強みを持っている方に期待したいですが、前向きな姿勢があれば入行後に十分にキャッチアップできると思います。また、ベンダー側として開発の現場で手を動かしてきた方には、特に期待しています。
ぜひ三菱UFJ銀行で、多くの方にエンジニアとしての新しいキャリアを開いていただければと思います。