キャリア人材として新しい風を、三菱UFJ銀行の変革のために。
キャリア人材として新しい風を、
三菱UFJ銀行の変革のために。
このストーリーのポイント
- コンサルティングファームから「日本企業のサポートのために」との思いで転職
- DXの推進を通じて、よりスピーディーな組織変革を後押していく
- 新資格「Ex」のもと、スペシャリストとしてより価値の高い人材に
組織変革の牽引役として期待されるキャリア人材。コンサルティングファームで培ってきたスキルと経験を強みに、DXの推進に取り組む。優秀な仲間とともに仕事ができることも、三菱UFJ銀行ならではの魅力である。
株式会社三菱UFJ銀行
菅野 優美子
デジタル戦略統括部
2014年入行
法学部卒。外資系銀行、外資系コンサルティングファームを経て2014年に入行。旧国際オペレーション統括部で、標準化されたプラットフォームを海外拠点に導入するプロジェクトに携わる。2019年、社内公募によって現部署に異動。2024年4月に導入された新資格「Ex(エキスパート)」に任用される。
世界で競う日本企業の力になりたい
私が大学を卒業した2001年は就職氷河期の真っ只中。日本の金融業界が採用を大幅に抑制する中、外資系金融機関が門戸を広げていたため、私も自然とその道を選ぶことになり、外資系銀行に就職しました。入社後は研修として24時間365日のコールセンター業務を担当し、貸出、決済、預為、システムと金融機関で働く上での幅広い知識を吸収できました。その後5年強一貫してIT部門でグローバルパッケージの日本導入を軸に、大小多数のシステム導入施策に携わりました。
6年間の勤務後、システム導入だけでなく、より幅広い業務改善に携わりたいとの思いで、サービスを受ける側から提供する側としてのコンサルティングファームに転職しました。
前職では私なりに高いパフォーマンスを発揮できていた自負があったのですが、その鼻をガツンと折られてしまったのがコンサルファーム時代。作成する成果物はことごとくダメ出しされるほど、自分の力のなさを痛感させられたものでした。今思えば私を成長させようという上司の考えがあってのことで、プロジェクト管理スキルやファシリテーションスキルなど、鍛えられたのは間違いありません。
三菱UFJ銀行への転職を決めたのは、3社目となる大手コンサルティングファームにいたときでした。当時は外資系金融機関のクライアント向けにPMI、BPR施策の支援を担当。コンサルタントとして結果を出せるようになっていた中、このままパートナーを目標として働くよりも、事業会社に戻り、そこで新しいフィールドに挑戦することが自分らしいと感じたことが、転職を考えるきっかけとなりました。
ずっと外資系で働いてきた私がなぜ日系のメガバンクを選んだかというと、言葉の問題もあって日本人は海外のスタッフとのせめぎ合いでどうしても一歩引いてしまうところがあり、その姿に私はずっともどかしさを感じていたためです。私は日本が大好きですし、日本企業が世界で競うために、今までのキャリアを活かしたいと思っていました。そんな折に三菱UFJ銀行が海外拠点向けのBPRに携わる人材を募集していることを知り、迷うことなく応募しました。
コンサルティングファームで鍛えられたスキルを強みに
三菱UFJ銀行への転職に際して感じたのは、10年近いコンサルタントとしての経験を通じて培ってきたプロジェクトをドライブするスキルやロジカルな思考力、物事を整理してアウトプットする力は、私の大きな強みになっているということでした。やはり2社目のコンサルティングファームでとことん鍛えられ、心折れそうになりながらも歯を食いしばって業務と向き合った経験が、私の財産になったのは間違いありません。
また、子供の頃に父の仕事の関係で転校を繰り返したためか、風土の異なる組織に入っていくことに抵抗はありませんでした。環境変化にストレスを感じないタイプであり、その“鈍感さ”もまた、自分の強みなのかもしれません。
入行後、当時の国際オペレーション統括部に配属され、アジアの6か国に標準化されたプラットフォームを展開していくというプロジェクトに携わりました。
5年がかりの大変なプロジェクトでしたが、アジア各拠点の業務内容、拠点に応じたニーズの違いを知るという貴重な経験ができました。毎月のように海外出張をして、各拠点のフロント、ミドル、バックの役割の違いや、お客さまとの向き合い方の違いなども学べました。それによって三菱UFJ銀行として海外拠点をどのように運営していくべきか、その課題も見えてきました。
一方で各拠点への導入に5年を要したというのはやはり時間がかかりすぎたとの反省につながりました。もっと現地のニーズに応えたアジャイルな取り組みができたのではないかという歯がゆさもありました。何よりもガバナンスを重視するゆえに、どうしても開発の面ではスピード感に欠けるということもよくわかりました。
その頃、現在のデジタル戦略統括部の前身となる部署が人材を求めているという公募があり、業務に一区切りがついた段階で、自ら申し出て異動することを決めました。2019年のことでした。
DXの力でより筋肉質で機敏な組織へと変えていく
当行では2024年度からの新中期経営計画において、AI・データ基盤の強化を重要な要素の一つとして掲げています。その推進役として「全社的なデジタル基盤の整備と、知見・経験を活用した支援を行い、本部組織のデジタル化施策を強力にサポートする」ことがデジタル戦略統括部のミッションです。
デジタル戦略統括部は、コンサルティング、AI・データ推進、データガバナンス、総括・人材、事業開発の5つのグループに分けられ、私はその中のコンサルティンググループに所属。主にデリバリーを担うチームのリーダーとして10人の部下を率いています。
コンサルティンググループの重要なミッションは、各本部組織の困りごとを、DXによって解決することです。この10年間で行内でのDXは浸透し、事業部の事業戦略にDXが組み込まれ、事業部が主体的にDXを活用していくことを考えられるように変化してきました。ただ、事業部の中にはそれを推進するための人的リソースを確保することが難しい部署もあるため、私たちコンサルティンググループのメンバーがその役割を黒子として担っています。
少子高齢化が進み、労働人口が減っていく中、どのように顧客サービスの水準を維持していくかは、社会的に大きな課題であり、銀行も例外ではありません。そこで求められるのが、限られたリソースをいかに効率的に活用して最大のアウトプットに結びつけていくかということです。今まで3人で行っていた業務を、品質を落とさずに2~1人で行えるようにしなくてはなりません。業務が重なっているところがあれば、大胆に削ることや統合することも必要です。こうした取り組みを行っていく上ではデジタルの力は不可欠であり、私たちはテクノロジーを活用することで業務効率化をスピーディーに進めていくことをめざしています。
チームリーダーとなって改めて感じているのが、メンバーの優秀さです。私はとても恵まれていると思っています。
私にはBPRやプロジェクト管理などのスキルはあるものの、当然ながらすべての業務を1人で進められるわけではなく、メンバーの協力が必須です。プロジェクト推進のなかで、私がメンバーからの指摘で新しい気づきを得ることも、多く、メンバーに支えられて各部の支援をできています。
メンバーの多くは銀行のプロパー社員で、皆さん地頭がよく、非常にポテンシャルが高いです。私がキャリア人材だから尚のことそうした魅力を感じるのかもしれませんが、これほど優秀な人材と一緒に仕事ができることも、三菱UFJ銀行に転職してよかったと感じることです。
“犯人捜し”をしない風土が心理的安全性につながる
私が入行して、昨年でちょうど10年たちました。この間の変化は非常に大きいと感じています。一言で言えば行員が各々の持ち場で自ら判断し、スピード感をもって働ける組織になったと感じます。これは経営陣の意識がスピード重視の方向へ舵を切ったことが大きいと思います。時には次長や副部長を飛び越して部長と直談判しても許されるといった、かつての日系金融機関では考えられなかったようなことも行われています。私を含めたキャリア入行社員が増えてきたことも、こうした新しいカルチャーづくりに貢献しているのかもしれません。
一方で変わらない点もあります。私が特に魅力に感じるのが、“犯人捜し”をしないことです。何か不都合な事象が発生したとき、当行では「誰が失敗したのか」「誰の責任なのか」という追求はしません。過ちを繰り返さないために原因の追及はしますが、あくまで“誰が”ではなくて“何が”なのです。この点が新卒で入行した外資系銀行、コンサル時代に支援していたお客さま先ではあまり見ることの無い光景だったので、私にはちょっとした驚きでした。
不都合が個人の責任に帰結しないということは、働く人にとっての心理的安全性につながります。これは失敗を恐れずにチャレンジを続けていく上での重要なポイントだと感じます。
2024年春に誕生した新資格が「Ex」で、私も任用されました。従来、銀行では様々な業務を経験しながらゼネラリストとして育っていくことが一般的でしたが、特定の業務における高いスキル・専門性を持ったスペシャリストを処遇するために「Ex」が生まれました。基本的に異動はなく、当該の専門性を一つの職務で長く発揮することができます。
待遇面についても外部の労働市場の評価に基づいて報酬が決められます。その価値に見合うだけのアウトプットを期待されていることに、身が引き締まる思いです。
三菱UFJ銀行という大きな組織を舞台に、何か新しい風を吹かせてみたいとお考えの方は、ぜひキャリア人材として挑戦していただければと思います。私のようにコンサルティングファームやSIer出身のキャリア社員が多いのは事実ですが、バックグラウンドに関しては多様なほうが望ましいと考えています。むしろ様々な経験を持った人材が集まることで、より大きな変革の力が生まれるのではないでしょうか。皆さんのチャレンジ、お待ちしています。