持続可能な社会を、金融のチカラで実現したい。
わたしの仕事
環境や社会課題への
取り組みの推進力となる
仕事です。
緒方:1年前にサステナブルビジネス室がスタートしたときからスギちゃんとは机を並べているけれど、この1年どう?
杉町:銀行員13年目ですが、今までで一番楽しい。僕らのESGに対する取り組みって、企業の環境や社会課題に対する取り組みを共同で実現するためにあると思います。まさに今解決が求められていることに、銀行が主体的に関わっていける。銀行ってこういうことができるんだって、いまさらながら実感しています。
緒方:銀行って裏方のイメージがあるじゃない? でもこの業務は僕らも主体的に出てサステナブルな社会づくりに貢献できる。やりがいを感じるよね。
杉町:少しきつい言い方ですが、環境や社会課題に対してサステナブルな企業経営ができていないと、資金が回っていかないような、そのような世の中が実現できるといいなと思ってます。ESGに関するソリューション提供はまさにそれを促すものになる。時代の転換を主導することができる仕事ですよね。
※ESGとは
ESGはEnvironment(環境)、Social(社会)、Governance(統治)の頭文字をとったもの。地球温暖化、従業員の安全衛生や製品の安全管理、コンプライアンス遵守など、企業が取り組まなければならない課題を指す。
企業と社会がめざす
未来を一致させることが
大事な時代。
緒方:企業からの相談が、この1年ですごく増えたね。
杉町:それは実感します。
緒方:経営者は今、ESGやSDGsにどう取り組んだらいいのか悩んでいると思う。そこをきちんとやらなければ、企業として評価されない時代になりつつある。けど、何をやるかとなると難しいからね。その相談に乗り、「こういうことができるんじゃないですか?」とか、「ヨーロッパではこんな取り組みがあります」とか、「世界の投資家はここを見ています」といった情報を提供しながらESG経営への取り組みを一緒に検討する。そして潜在的なニーズを探りながら、ファイナンスまで実行するというのが僕らの役割。「そう、それをやりたかったんだ!」という声を聞くのはうれしいね。
杉町:緒方さんが上流で各企業と議論し、ESG経営や新たな事業について一定の方向性を構築しながら他方で僕はESGファイナンスで具体的なソリューションを提供する、という分担は理想ですね。普通、銀行のファイナンスというと「お金の使い方」にスポットが当たります。でもESGファイナンスはもっと経営戦略寄りの、企業が環境や社会課題にどう向き合っていくべきかということを考えている。「銀行の存在価値」みたいなことが最近よく言われますが、サステナブルビジネス室の業務に堂々とした答えの一つがあるんじゃないかと思います。
※SDGsとは
Sustainable Development Goalsの略。2015年9月に国連で採択された、貧困撲滅や気候変動対策など2030年までに達成すべき国際社会に共通する17のゴール
銀行が主体的に
動く時代。
緒方:僕が銀行に入ったころは、先に「投資をしたい、提案してほしい」というお客さま発の話があって、お客さまの財務状況などを審査してご融資していた。もちろん、相手の企業活動やご融資資金が振り向けられる事業の倫理性も確認していたとはいえ、基本は相談をいただいてご融資するという仕事だった。でもね、今僕らが扱うESGファイナンスって、お客さまが、これからの社会のためになるような事業をすることを一緒にやっていきましょうという銀行としての明確な意志をもっているんだよね。
杉町:日本郵船さまに対する融資は、資金の使い道を具体的に定めずにESG経営を幅広く推進するためのサステナビリティ・リンク・ローンとして日本初となるものでした。MUFGがまとめ役になって組み上げた500億円・期間5年のローンは、金利などの貸し付け条件と日本郵船様のCSRへの取り組みの評価が連動しています。ただご融資するのではなくて、ファイナンスの面からESG経営を促すものになっているわけです。
緒方:5年の間、毎年CSR活動の目標達成具合を検討することになるから、銀行としてお客さまのESG経営をドライブすることになるし、お客さまも世間にそのことをコミットすることにもなるよね。
杉町:緒方さんが福島県の浪江町で推進されたメガソーラー(大規模太陽光発電所)事業への関わりも、今までの銀行の取り組みとは全然違っていましたね。MUFGは変わったなという思いで見ていました。
緒方:あの取り組みは浪江町の谷津田地区の復興を地元の方々の話を聞きながら、一緒に悩むところからスタートしたんだよね。帰還困難区域に挟まれて土地の相続などで住民の方々が困っていた。その打開策としてメガソーラー建設事業を企画し、MUFGはそこから加わったんだ。行政への相談や地域説明会にも積極的に参加した。地域の課題を解決するプロジェクトを、まさにゼロから他の事業会社と一緒につくりあげていったわけで、銀行がここまで事業に関わることなんてなかったんだ。今は銀行も主体的に意思をもって動くことが求められている。そのことを自分が痛感した案件だったといえるんじゃないかな。
※CSRとは
Corporate Social Responsibilityの略。企業の社会的責任。企業は自社の経済活動による利益獲得を追求するだけでなく、すべてのステークホルダー(消費者や社員、投資家などの利害関係者)に対し、幅広く社会的な責任を果たし、より良い環境、社会をつくりあげていく責任を持つという考え方。
わたしのやりたいこと
SDGsが掲げる
目標の達成に主体的に
関わっていきたいですね。
緒方:スギちゃんがこれからやりたいことって何?
杉町:今はESGファイナンスがおもしろくてしょうがないです。もっとやっていきたい。そして僕がその先に見ているのは、ちょっと大風呂敷広げますが、企業にご融資をする際、単純に経済合理性だけでなくて、企業がどのような形で世の中に貢献しているのか、それに対する評価が紐付いているような仕組みにしたいんです。それは銀行だからできる取り組みだと思う。緒方さんがやりたいことって何ですか?
緒方:今までは自分が銀行員だということをどこかで枠として意識していた。それが求められていたということもあったかもしれない。でもESGとかサステナブルに関わっていると、もうそうじゃないなと。銀行の殻を破って環境社会課題の解決に向けて積極的に動いていかなければだめだと感じている。それをやりたい。お客さまがやりたいことを応援するだけじゃなくて、自分たち銀行も主体になって取り組むということだね。世の中のために金融を活用する。自分の考えや思いを形にすることにチャレンジしたいと思っているんだ。
杉町:緒方さんって、本当に強い思いやパッションを持っていますよね。僕もずっと鼓舞されてきました。僕はね、自分の仕事観の一つとして、仕事でどうやって世の中の役に立てているのか、妻や子どもたちにしっかり示したいと思っているんです。その意味で今自分が取り組んでいることは、本当に誇りを持って家族に語れる。だから今の業務ってすごく重要だと思っています。
緒方:そうだね。SDGs とかESG って、足元の経済環境を見ているというよりは、2030 年以降を見ている仕事だよね。僕も子どもたちに対してこんなことをやっているんだって説明するときに、次の世代にどういう世界を残していくといいか悩みながら、今の仕事を楽しんで楽しみながらやっていると伝えている。子どもたちがこれから何を思って生きていくか、人のためだったり、社会のためっていうことを考えていってほしいけれど、それを今子どもに示したい。僕の親や親戚が僕に示してくれたようにね。生き生きと仕事をしていると、家族も応援してくれるかなって。
杉町:休みの日に家でゴロゴロしていても「まあいいかって」(笑)。
緒方:うーん、それは甘いかもな(笑)。
わたしのキャリア
CAREER
緒方 雄一
2002 丸の内支店
個人取引を経て、法人取引を担当。中小企業の社長に最初は名前すら呼ばれなかったところから、次第に「緒方さん」と呼ばれるようになり、やがて「緒方さんの意見が欲しい」「緒方さんだからできた」に変わる瞬間が醍醐味でした。お客さまの喜ぶ顔が見たくてがむしゃらに走り回っていました。
2005 営業第一本部 営業第二部
大企業取引の担当として、グローバルに事業を展開するお客さまを担当。国内外子会社の決済や資金繰等の悩みを聞きつつ、様々なファイナンス手法等を本部、グループ一丸となって提案し課題解決をしてきました。大企業との交渉、社内との連携など仕事の幅が広がった時期でした。
2008 法人業務部 情報営業室
法人のお客さまの事業支援、融資を担当。今までなかった環境格付融資商品をグループ会社と一緒に策定し、環境省の支援制度も使える仕組みを作りました。社内に経験者がいなかったので試行錯誤しながらでしたが、商品がリリースされ新聞に記事が掲載された時、信念とやりぬくことの重要性を感じました。
2012 コーポレート情報営業部
法人のお客さまの環境・エネルギーを含めた官民連携ビジネスの推進を担当。お客さまの新事業を成功に導くため、官公庁と補助金等を活用した仕組みづくりを実施。途中からチームリーダーとなり、自分ができるリーダーシップ・マネジメントは何か、皆が働きやすいチームとは何かを模索した日々でした。
2019 ソリューションプロダクツ部
サステナブルビジネス室の立ち上げに参画し、ビジネス推進全般を担当。大きな変化がある分野であり、お客様の変化を肌で感じながらファイナンスに留まらない付加価値提供に努めています。お客さまと共に学びながら、お客さまの課題解決を通じた環境・社会課題解決に取り組む醍醐味を感じています。
杉町 太郎
2008 福岡支店
OJTで銀行業務の基礎を学びながら、 法人取引担当として中小企業50社ほどを担当。当時はリーマンショックによる不況の真っ只中で、資金繰りに困っているお客さまも多く、銀行の社会的意義を実感していました。厳しくも暖かいオーナー社長たちに鍛えられながら、福岡を第二の故郷と思える様な充実した時間を過ごしました。
2010 神保町支店
希望が叶い、大企業取引担当者に。実際に働いてみると、自分自身のスキルのなさを痛感し、苦しい日々が続く。毎日悩みながらも、少しずつ自分ができることを増やしていき、次第にお客さまから様々なご相談をいただけるように。グローバルに展開する企業の中国工場建設をに関わった時は、銀行業務の幅広さを実感しました。
2013 コーポレート情報営業部
法人のお客さまの官民連携業務を担当。主に内閣府や復興庁と連携し、地方創生や東日本大震災の被災地復興に従事しました。自分の案件が新聞に掲載されるなどダイナミックな活動にやりがいを感じる一方で、国と民間をつなぐ難しさも実感。銀行業務を通じて、社会に貢献していきたいという思いが強くなった時期でした。
2019 ソリューションプロダクツ部
サステナブルビジネス室の立ち上げメンバーとして着任。ESGファイナンスの推進を軸に、お客さまのESG、SDGsへの取り組みを共に担いました。世の中が大きく変化していく中で、お客さまも本業を通じて環境・社会に貢献していくか真剣に考えており、そこに向き合いお客さまの想いを形にする今の業務にやりがいを感じています。
Q&A
Q1 仕事中の息抜き方法は?
緒方:最近は在宅ワークが多いので、産まれたばかりの赤ちゃんに癒されてます。
杉町:目の前の仕事を離れて、頭を切り替えることができるなら何でも。全然違うことを考えていたりします。
Q2 趣味はある?
緒方:ジョギングかな。ただ日中は仕事と家事で手一杯なので、夜とか休日に走っています。
杉町:スポーツ観戦全般。特に好きなのは駅伝ですね。
Q3 最近ハマってることは?
緒方:ポケモン。子どもにつられて始めたら結構おもしろい。
杉町:虫の世界。子どもと一緒に公園で虫を採ったり、カブトムシを1年掛けて育てたりしています。
Q4 お互いの魅力だと思うところは?
緒方:スギちゃん、真面目そうに見えるでしょ?実際真面目な人なんですが、時々お茶目な面が出る。そのギャップが魅力。一緒にいて和みます。
杉町:めちゃくちゃ家族思いなところ。銀行員同士の結婚で、小さな子どもがいるなど僕と家庭環境が似ているので、家のこともいろいろ相談してます。
Q5 入社して一番びっくりしたことは?
緒方:誠実で真面目な人が多いこと。自分を貫いて生きるプロがたくさんいました。
杉町:こんなにいろいろな仕事をしている人がいるとは思わなかった。今も驚き続けています。
Q6 MUFGの魅力は?
緒方:自分の仕事に向き合い、お客様を思い、後輩を育てたいと真剣に考える人間が集まっていることです。
杉町:自分の仕事が世の中にどういう意味を持っているのか、社会的な価値は何なのか、誠実に考えて取り組んでいる人が多いことです。
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