モノづくりへの情熱があれば、自分の成長を実感していけるフィールドが広がっている

モノづくりへの情熱があれば、自分の成長を実感していけるフィールドが広がっている

モノづくりへの情熱があれば、
自分の成長を実感していけるフィールドが広がっている

このストーリーのポイント

  • 工場見学時に感じた社員同士の関係の良さに惹かれ、前川製作所を選ぶ
  • モノづくりへの情熱があればとことん成長できる環境がある
  • 独りよがりではなく、社内外のさまざまな声を製品設計に反映させる

研究室の恩師から、「チャレンジできる領域が幅広く、職人魂を持った社員が多い会社だ」と勧められた前川製作所。実際に入社してみると、想像以上に技術者マインドを触発させてくれる魅力に溢れていた。上司や先輩らのサポートを得ながら、若手であっても重要な案件を任される。後輩ができた今、教育にも関心を寄せている。

PROFILE
株式会社前川製作所

S.S.

モノつくり事業本部圧縮機製造部門
2019年入社

mayekawa-st03-02.jpg

秋田県出身。機械工学科卒。高専時代には、先輩や友人らとともにモノづくりを競う、全国レベルのさまざまな大会に参加。より良い成績を得ようとお互いに気兼ねなく自分の意見を言い合った。そのおかげで、準優勝に輝いたこともある。その情熱を今度は、前川製作所で遺憾なく発揮している。帰宅後に、最近生まれた娘の顔を見ると疲れも忘れてしまうという。

ここなら解像度の高いモノづくりができると感じる

子どもの頃から溶接工として働く祖父の姿をよく見ていました。自宅にあったトラクターなどの農機具がより使いやすくなるよう、自分で次々と改良を加えて行く姿にいつも感銘を受けていました。「将来は職人のような仕事に就きたい」と思ったのもそのためです。なので、何の迷いもなく地元の工業高等専門学校へと進学しました。

学生時代に力を入れたのは部活動でした。高専といえば、ロボットコンテスト部が人気です。私も最初はそちらに入部しようと思っていたのですが、熱心に勧誘されたこともあって航空宇宙研究会とエコレース部の2つに所属しました。想定外の展開ではあったものの、結果的には良い選択だったと感じています。先輩方のモノづくりへのこだわりや、技術力の高さには驚かされましたし、自分たちで設計から製作、操縦までできるなど、さまざまなことに挑戦しやすい環境でした。この部活動で過ごした時間が、モノづくりに対する解像度を上げてくれたと今でも思っています。

具体的には、航空宇宙研究会では飛行ロボットを製作し、全日本学生室内飛行ロボットコンテストなどに参加していました。準優勝をいただいたこともあります。一方、エコレース部ではエコラン及びソーラーカーの大会(World Econo Move やworld green challenge )に参加するために、鉛蓄電池で走る小型車を製作していました。
実は、前川製作所に興味を持ったきっかけも、この部活動の顧問でもあり、所属する研究室の先生でもある恩師からの勧めでした。最初に受けようと思っていた会社の工場見学後、自分が思っていたイメージと違い悩んでいたんです。そんなときに前川製作所であれば「事業領域が幅広いので意欲次第でさまざまなことにチャレンジできる」「職人気質を持った技術者が多い」と教えていただけたんです。元々、私は好奇心が旺盛でいろんなことに興味を持つ性格でしたし技術をとことん極めていく職人的なスタイルの仕事の進め方に興味があったので、どんな会社なのか見に行ってみようと思いました。

それで、前川製作所の工場見学に参加してみたのですが、「同じメーカーでもモノづくりの現場の印象がこれほども違うのか」と驚いてしまいました。以前見た会社では、現場が大切にされている、リスペクトされているといった雰囲気が伝わって来ませんでした。人事の方が現場をどれだけ理解しているのか。そんな疑問を抱いてしまうほどでした。しかし、前川製作所は真逆でした。人事の方が技術者の方々に気さくに声掛けされていて関係性の良さが伺えました。しかも、現場作業者の技術力の高さを私に丁寧に説明してくれました。とても雰囲気が良く、「この環境なら伸び伸びと仕事ができそうだ」と思い入社を決めました。

mayekawa-st03-03.jpg

圧縮機の開発設計に携わりたいと自らアピール

入社後は研修期間が設けられました。現在では3ヶ月程度になっていますが、私が入社した頃は約1年ありました。なので、その間は複数の部署を回りながら技術者としての基礎的な知識や仕事の進め方をじっくりと習得することができました。私自身は、圧縮機の開発や製造などを担っている部署が中心でした。入社前の工場見学で案内してもらった圧縮機の組み立て現場のインパクトに刺激されたこともあって、入社前の面接や事前のヒアリングなどで、「コア技術である圧縮機の設計開発にぜひ挑んでみたい」とアピールしていました。それを叶えてもらえたので、私の希望に応えてくれた会社の姿勢がとても嬉しかったです。

研修中は圧縮機の基本的な構造や製造から開発に至る流れ、冷凍サイクルの知識などについて学びました。ただ、当初は意気込んでいたこともあって、とにかく沢山の質問をして多くの知識を得ようと焦っていたかも知れません。気持ちばかりが先走ってしまい、実機を前にすると何を聞けば良いのか分からなくなり、呆然としてしまったことが多々ありました。「これではいけない」と気づき、事前にリサーチし、「何がわからないのか」「何を知りたいのか」を明確にしたうえで臨むようにしました。そのおかげか多くの知識や経験を得ることができたと思っています。

研修期間終了後の本配属。私の念願が叶い圧縮機製造部門の商品設計グループに配属となりました。ここは、圧縮機のうち量産品の設計変更や仕様検討、新たな仕様の提案、技術的な問い合わせ対応、トラブル対応などを行っている部署です。やりとりするのは、同じ部署のメンバーだけではありません。社内の営業や製造、メンテナンスなどのさまざまな部署に加えて、海外拠点の社員や社外の方など多岐に及びます。

業務範囲が広い上に、仕事で関わる人も多いとあって配属直後は不安でいっぱいでした。まずは、先輩の補助業務を通じて勉強しながら、主に受注した圧縮機の仕様検討を行っていきました。大変だったのは、研修期間中に学んだ圧縮機の基本的な構造に留まらず、より一歩も二歩も進んだ要素部品の知識や機種毎の構造、仕様の違い、検討手法、自社独自のノウハウなどを包括的に理解しなければいかなかったことです。歴史のある会社ですから、技術資料も膨大です。目を通すだけでも苦労しました。もちろん、わからないところはその都度先輩が教えてくれたので行き詰まることはありませんでした。多くの方のサポートもあり、徐々に自信をもって業務に取り組めるようになっていきました。

mayekawa-st03-04.jpg

主力圧縮機の課題を解決するプロジェクトを遂行する

その後も、ずっと商品設計グループに在籍しています。もう6年目を迎えますが、これまでで特に印象に残っているプロジェクトは、入社3年目に携わったある主力圧縮機シリーズの改良品設計です。当シリーズは、従来の圧縮機よりも幅広い運転条件に対して適用できるようになった製品です。ただ、ある部品が摩耗しやすいという不具合が起きてしまい、これを解決するための改良設計を任されることになりました。

参画したのは、私を含めて4人のメンバーでした。ただ、自分以外のメンバーが抱えている案件との兼ね合いもあり、私がメインで手掛けることになったのです。なので、このプロジェクトでは、構造の設計検討や作図だけでなく、プロジェクトのスケジュール調整や開発部門と連携した実機試験、関連部品の要素試験、荷重解析など、本当に多岐に渡る業務を担当しました。しかも、検討を進める度に、課題が次々と浮かび上がってきます。計算上では大丈夫であっても実際に運転してみるとそうはいかないというズレが起きてしまうからです。また、一旦構造を決めたものの、パーツとの互換性がなくなり、アフターサービスが複雑になってしまうという指摘も寄せられました。当然、プロジェクトの業務だけではなく、日頃から担っている業務も対応しなければならなかったので、終わりの見えない状況に陥りそうになりかけたこともありました。ただ、同じ部署の先輩社員や上司はもちろん、さらには入社当初の研修でお世話になった先輩方からもサポートやアドバイスをいただき、何とか当初の予定通りに製品への実装を達成することができました。

実際に対策機として、製品化された時には、大きな達成感がこみ上げてきました。問題解決に主体的に取組み、最後までやり切ったという実感が自信へとつながっている気がします。何か問題が起きたとしても、培って来た知見を生かして適切な解決策を提示できるようになったという点で自身の成長を感じました。

mayekawa-st03-05.jpg

やる気次第で無限大の成長が得られる

早いもので入社してもう6年目を迎えましたが、社員同士が非常にオープンで親しみやすい雰囲気にあるのは、前川製作所の魅力だと思っています。その印象は全く変わっていません。困ったことがあればすぐに相談できるので、私自身新人の頃からずっと安心して働くことができています。また、製造現場や開発との距離感が近いのも仕事のしやすさにつながっていると感じています。例えば、加工現場や組立現場から寄せられる図面や製品に対する要望やフィードバックにスピーディーに対応できますし、現場ならではの意見を製品に反映していける環境となっています。コミュニケーションするなかで、「こうすれば作業性と機能性を担保した適切な設計ができるのか」と幾度も気づかせてもらいました。

また、活躍していくためのチャンスを提供してくれるだけでなく、しっかりとサポートしてもらえる点も前川製作所ならではの魅力です。若手であっても色々なことに挑戦させてもらえます。特に、「これを極めてみたい」という想いが強い方にとっては良い環境にあると思います。もちろん、何か困ったことや分からないことがあれば気軽に相談できますし、もし上手くいかなかったとしてもフォローしてくれる先輩や上司がいます。本人にやる気さえあれば、どこまでも成長していける可能性があると言えます。

圧縮機のさらなる進化を目指したい

今後のキャリアビジョンですが、まず直近の目標としては自分が携わった対策機がより過酷な条件下でも優れた耐久性や信頼性を維持していけるよう、新たな設計検討を形にしていきたいと思います。年内を目途にアウトプットするという目標も設定されているので、そこからスケジュールを逆算して、プロジェクトを進めているところです。今回は、私より若手にあたるメンバーも参加してくれています。私自身、これまで上司や先輩にその都度丁寧に教えてもらいました。自分がしてもらえたのと同様に、今後は彼らが主力メンバーとして成長してくれるよう、教育にも力を入れていきたいと考えています。

さらに個人的な長期目標としては、より満足度の高い圧縮機を開発していきたいです。コストや性能などのお客様のご要望にお応えするだけでなく、製造に携わる作業者、アフターメンテナンスをするサービスマンが作業しやすい、扱いやすい製品へと進化していかないといけません。それが製品としての付加価値につながれば尚良いですね。そのためにも、技術的な深化はもちろん、お客様とのコミュニケーションや販売戦略、製造、サービス現場などの課題も理解し、製品設計に反映させる必要があります。それだけに、これまで以上に高い意識を持って業務に取り組んでいきたいと思います。

前川製作所は、皆さんの意欲や想いに応えてくれる土壌があります。モノづくりに対しての情熱があれば、さまざまな挑戦を通じて自分の成長を実感できる職場です。ぜひ挑戦してみてください。

mayekawa-st03-06.jpg

TAGS
SHARE