メーカーと連携しながら、取引先である小売業の発展に貢献。総合食品卸売業の営業として、自分を成長させていきたい。

メーカーと連携しながら、取引先である小売業の発展に貢献。総合食品卸売業の営業として、自分を成長させていきたい。

メーカーと連携しながら、取引先である小売業の発展に貢献。
総合食品卸売業の営業として、自分を成長させていきたい。

このストーリーのポイント

  • 全く知らなかった食品卸売業界。理系人材であったが、知れば知るほど好奇心がくすぐられた
  • 自分が最も馴染めて、さらに成長できる会社はどこか。その判断軸で加藤産業へ
  • メーカーと取引先、そして自社の三者にメリットをもたらす。営業としての使命に挑む

就職活動を通じて、初めて食品卸売業界の存在を知る。元々、食べることが大好きだったこともあり、食のプロフェッショナルとして活躍できる仕事への興味を抱いた。「ぜひ、最前線で働いてみたい」と理系人材ながら営業職を志望。加えて、「せっかくなら業界屈指の営業スキルを身に付けよう」と考え、加藤産業に入社。営業職として着実に成長を遂げている。

PROFILE
加藤産業株式会社

小林 司

中四国支社 広島支店 第1ユニット
2020年4月入社/理工学部生物学科卒

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兵庫県出身。趣味は野球観戦。大の阪神ファンを自称。大学では、研究活動に追われながらも週に1回は甲子園球場に通っていた。就職先に関西を地盤とする加藤産業を選んだのも、気さくな社内の雰囲気に好感が持てたから。現在の勤務先は広島支店。周囲にはカープファンが多いが、職場の雰囲気としては最高だと語る。

​​食品卸売業界の役割を知り、興味を覚える

大学では実習や研究活動に追われていました。テーマは、「海の食物連鎖」。研究室の先輩から代々引き継がれているテーマであり、自分としても興味があったので、最終的には卒業論文として仕上げました。

就職活動がスタートした当初は、金融や商社、メーカーなど業界を絞らず幅広く見ていました。メーカーも機械や薬品、食品とさまざま。それぞれがどんな業界なのかと調べていく中で、興味を持てたのが食品業界でした。理由は単純で、とにかく、食べることが好きだったんです。それに、次から次へと新しい商品が出てきます。「ここなら、仕事をしていても絶対に飽きることはないだろう」と思いました。

そこでまずは食品メーカーから見ていきましたが、僕にはあまり刺さりませんでした。多様な商品を販売しているといっても売れ筋は限定されてきます。「同じカテゴリーの商品だけをこの先40年も売り続けるのは飽きが来てしまうのでは」と考えたら、「仕事を続けていけないだろう」という気持ちになってしまったのです。

むしろ、興味が湧いてきたのは、その説明会を通じて初めて存在を知った食品卸売業界でした。正直言って、「そういう業界があるのか」と驚きでした。食品メーカーと小売業を仲介し、流通を円滑にするのが食品卸売業界の役割。「多様なカテゴリーを扱える仕事だけに面白そうだ」と感じました。

そして、食品卸売業大手5社のインターンシップに参加するとともにエントリーもしてみたんです。加藤産業もその一社でした。同じ業界と言っても、会社の雰囲気は全く違っていました。元々、僕が関西で生まれ育ってきたからかもしれませんが、東京に本社を構える他4社は接し方がドライというか、マニュアル的な印象を僕は受けました。

一方、関西を地盤とする加藤産業は社員の方々との距離感が近く、とてもフレンドリーだったんです。年の差に関係なく、ざっくばらんにやりとりができる環境で、「社風が自分にマッチしているのでは」と感じました。他にも、営業利益率や経常利益率が高く、営業スキルや数字に対するこだわりを身につけられるのではないかと思い入社を決めました。

理系出身でありながら、営業職を志望したと聞くと意外に思われる方もいるかもしれません。僕自身も、最初から「営業の仕事をしたい」と考えていたわけではありませんでした。ただ、食品卸売業の役割や仕事内容を聞いていくうちに、まさにその中核を担っているのが営業職だと判断しました。それだけ「食品卸売業界で働いてみたい」という思いが強かったのです。

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仕入れ担当として知識を培った後に営業へ配属

入社後、2カ月間の新人研修がありました。当時はコロナ禍であったので、最初の1カ月は在宅研修としてビジネスマナーや会社の事業・業務概要などをオンラインで学びました。次の2週間では、物流倉庫で取り扱っている商品の内容を把握。その後、支社配属となった上で2週間ほど、支社内でジョブローテーションをしながら、それぞれの仕事の流れを基礎から学んでいきました。

僕が配属されたのは、中四国支社でした。最初に担当したのは、営業ではなく内勤業務で、社内的にはRC(Replenishment Controller)と呼ばれる仕入・発注の仕事です。何しろ、当社は取引社数が約4,000社もあります。将来、営業に従事するとしても商品知識や物流の流れを理解しておかないといけません。食品卸売業の基礎を習得するためにも、まずはRCの部署からスタートしました。

RCの主な業務は、小売業からの注文に応じてメーカーに商品を発注し、在庫を適切に管理することです。基本的には、ある程度出る商品が決まっており、季節や天候、販売促進の状況などを踏まえてその量を調整することもあれば、営業からの依頼に基づいて個別に発注を掛けるといったケースもあります。

もちろん、最初から上手く対応できたわけではありません。先輩にメンターとしてついてもらい、仕事の進め方をマンツーマンで教えてもらいました。とにかく扱うアイテムが膨大ですし、覚えなければいけないことが数多くあり、すぐには慣れることができませんでした。日々仕事をしながらアドバイスをもらう。失敗して指導を受けながらといった感じでした。実際、何回も失敗した気がします。「発注をし忘れた」「発注の桁数を間違えた」なども度々ありました。その都度、メーカーに頭を下げ、社内の営業担当に助けてもらっていました。

RC職に2年ほど従事し、物流の基礎を理解したところで、営業としての配属が決まりました。配属先も広島支店に変わり、「営業職としていよいよ働ける」ということで、期待に胸を膨らませました。

営業が担う業務は、担当するスーパーマーケットなどに対するリテールサポートです。具体的には、店長やバイヤーと呼ばれる購買担当者に魅力的な新商品を提案したり、売り場や店舗のレイアウトを提案していく仕事となります。前年度の実績があるので、それをベースとしながらも、いかに付加価値を提案し売上の拡大につなげていくかが求められます。

まず最初に担当したのが、広島市内に本社を置く中堅スーパー3社でした。いずれも、先輩から引き継いだお得意先です。週に1回程度各店舗を訪問し、他の時間は先輩の商談に同行したり、スーパーの新店舗がオープンする際に陳列作業を手伝ったりしていました。そんなペースで営業を1年間経験し、翌年からは担当に中堅スーパーがさらに2社加わり、全部で5社を担当。かなり忙しくなっていきました。

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誰に対しても最善を尽くす。それが営業としてのモットー

営業になって2年半ほどになりますが、新しい提案を小売業のバイヤーが受け入れてくれ、さらには売上拡大にもつなげることができた時には、「やって良かったな」と大きなやりがいを味わえます。

時には、同じ支店内での成功事例を、担当する小売業の事情に合わせてアレンジして提案したり、僕自身が他社のスーパーを見学する中で思い浮かんだアイデアを提案することもあったりします。例えば、私の担当するお得意先様では、商品に対して強いこだわりを持つお客様が多いので、無添加商品を提案するよう意識しています。ニーズに見事合致し、売れ行きも良かったとなると提案のしがいがあります。

逆に、メーカーと小売業、そして自社の利益をつなげていく営業の難しさも幾度か痛感しました。例えば、メーカーとしてはこれだけの数量を売りたいという商品があった場合に、当社に相談が持ち込まれます。ただ、小売業も「自社には合っていない」と思えば、売ってくれません。「もう少し価格を下げてくれれば考えても良い」と言われたりするのですが、それでは当社に入って来る利益も少なくなってしまいます。そうした場面で三者の着地点を探していくのは結構難しかったりします。

とはいっても、「できません」とすぐに諦めてしまっては、メーカーから信頼されません。ですので、最後まで諦めずに交渉するのは当然ですし、自分が持っている別の小売業で受け入れてもらえないかと働きかけたりしています。お互いに1回の商談で終わる関係ではありません。これからもお取引はずっと続いていきます。メーカーに助けてもらうこともあれば、逆にメーカーを支えることもあるわけです。一緒に助け合いながら、小売業の店長やバイヤーの要望に可能な限り応えていきたいと思っています。毎回100点にならなくても、80点・90点までは必ず持っていく。そこは、僕のこだわりだと言っても良いでしょう。

実は、営業になりたての頃に上司から、「誰に対しても最善を尽くせ」という意味を込めて、「八方美人になれ」とアドバイスされました。自分たちのお客様は小売業の店長やバイヤーですが、メーカーとも良好な関係を築く必要があります。そして、それは社内に対しても同様です。営業の仕事ができるのも、RCのメンバーが支えてくれているからこそ。「色々な方との関係を大切にしていかないと、営業として活躍していけない」。そんな想いを僕に伝えたかったようです。

営業としてのキャリアを一歩ずつ歩んでいく中で、感じていることがあります。加藤産業は、経常利益率や営業利益率が圧倒的に高いこともあって、目標数字を達成しようという意識を誰もが持っています。最後までやり切る、確認を怠らない、シビアに目標を追いかけるという姿勢は想像以上でした。

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加藤産業の魅力は人に尽きる

僕は今26歳ですが、今の職場で営業としては最年少です。年齢が一番近い先輩が34歳。部署全体でのボリュームが30代後半といったところです。なかには、40代・50代で食品卸売業一筋というベテランもいます。年齢差はあるものの、コミュニケーションは物凄く円滑です。上司も週一回ぐらいのペースで食事に誘ってくれます。それに、プライベートとメリハリを利かせて働けるのも魅力です。会社としても、積極的な定時退勤や有給休暇取得などしっかりと休みを取りながら成果を出している人を評価しています。

改めて「加藤産業の魅力は何か」と聞かれたら、「人に尽きる」と答えたいです。親近感ある人ばかりですし、困っている時にはとことん寄り添ってくれます。月に2回開催される営業会議で発表された先輩たちの成功事例からノウハウを会得し、自分の担当先に応用するなど、先輩方からは多くのことを学んできました。

僕自身の今後の目標は、もっと規模の大きな小売業を担当し、その企業の売上を伸ばしていくことです。加えて、最近上司からは「役職者を目指すように」とプッシュされています。その目標や視点を持って取り組んでいくことで成長が加速していけるということで、自分でも意識するようにしています。ただ、今はとにかくプレーヤーとしてしっかりと数字を上げていくことが最優先だと位置付けています。

就活を控えた学生の皆さんには、先入観を持たずに色々な業界や会社を見てほしいです。僕も食品メーカーに足を運んだことで、食品卸売業という業界を知ることができました。それに、理系出身の営業は珍しいとはいえ、数字に対する慣れ親しみがあるのは強みとなります。加藤産業は各支社で独立採算性を取っていることもあって、この商品をこの値段で売った時に、どれだけの利益が出るのかが問われます。その点は、大学で数字管理を研究していたバックグラウンドが活かせています。

また、社会人になってからも学び続けることが大事だという点もぜひ伝えたいです。先輩方は僕よりも営業経験が豊富なので、学ぶことが数多くあります。しかも、自分が持っていなかったスキルを身に付けられると楽しいので、飽きる暇もないくらいです。だからこそ、この仕事を続けられているのかもしれません。

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