取引先の課題を解決する提案営業を貫く。管理職として新たなミッションに挑む

取引先の課題を解決する提案営業を貫く。管理職として新たなミッションに挑む

取引先の課題を解決する提案営業を貫く。
管理職として新たなミッションに挑む

このストーリーのポイント

  • 人事の人間味溢れる真摯な対応に惹かれて、加藤産業を選択
  • 多様な選択肢の中から納得できる商品を自らの裁量で提案できる面白さを満喫
  • 支社や支店を経て本社へ。現在は管理職として重要な役割を担う

支社・支店での活躍ぶりが評価され、40歳を前にして本社に管理職として異動。大手小売業の専任チームを率いることとなる。環境が大きく変わるため不安もあったが、せっかくのチャンスをぜひ活かしたいと考えている。岡﨑のキャリアストーリーに、新たな一章が加わろうとしている。

PROFILE
加藤産業株式会社

岡﨑 孝輔

広域流通第二部第2ユニット
ユニットマネージャー
2007年入社/商学部卒

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高知県出身。入社後、中四国支社で仕入業務に従事。その後、高松支店の営業に配属。「メーカーと小売業に今何が必要か」を考え、積極的に提案する姿勢を13年間貫いてきた。その仕事ぶりが評価され、着実にキャリアアップを果たす。2023年から現職に。日本有数の流通企業グループと向き合っている。

多様な選択肢を提案できる食品卸売業に着目

大学で打ち込んだのはアルバイトです。「バイクを買いたい」と思い、コンビニや日雇い、アミューズメント店などで働きました。就職活動では、当初から食品業界に興味を持っていました。商学部に在籍し、流通業や卸売業などに関する授業を履修していたので、どこか馴染みやすさがあったからです。安定した業界だという安心感もありました。それで、「まずは食品メーカーから受けてみよう」と思ったのがスタートでした。

食品卸売業にも興味を持つようになったのは、就職活動を進めてからです。地元の高知にも酒類・食品の大手卸売業があります。地元では誰もが知っている会社でしたが、調べてみると、そこよりも大きな会社が幾つもあることがわかったんです。「一体どんな会社なんだろう」と気になりました。加えて、食品メーカーだと自社の商品しか取り扱えません。「せっかくなら提案できる選択肢が多い方が面白いのでは」と思うようになり、ますます食品卸売業に興味が湧いていきました。

そこで、食品卸売業の上位5社をすべて受けてみたんです。加藤産業もその一つでした。対応していただいたのは、ベテランの人事担当。自分の両親ぐらいの世代の方でした。その方が大変親身になって面談をしてくれました。すごく話しやすくて、面倒見も良く、義理人情を感じましたね。他の会社が面接を含めて、話す内容や受け応えの仕方がマニュアル的な印象であっただけに、その人事の方が本音で向き合ってくれる姿が印象的でした。

おそらく会社全体でもそのような方が多いのではないかと思い、入社することを決めました。大学が関西でしたから、「できれば馴染みがある関西で働きたい」という気持ちがあったのも事実です。なので、加藤産業から内定をもらえたタイミングで、就職活動は終了しました。

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まずは、仕入からスタート。商品の理解を深める

入社後は3カ月ほど新人研修が続きました。最初の2週間が本社研修。その後は、配属先となった中四国支社で幾つかの業務をジョブローテーションしながら学び、適性を見て配属部署を決めるという流れでした。ただ僕としては「営業をやりたい」という気持ちが強かったです。

支社に入って半年ほど経った段階で、いよいよ配属部署が決まりました。僕が担当することになったのは、仕入・発注業務でした。社内ではRC(Replenishment Controller)と呼ばれているポジションです。実は、僕が入社した年から支社制がスタートしていました。従来は入社1年目から営業として配属されることがあったのですが、僕の世代から支社内で内勤業務を数年経験してから支店の営業になるという流れに変更となりました。

僕としては、「営業に早く出たいな」という気持ちがありました。ただ、どういう商品をどのメーカーから仕入れているのかなど基本的な流れを理解しておかないと、この先営業に出てもわからないことがたくさん出てくるだろうと思いました。なので、前向きに捉えましたし、今振り返ってみてもRCでの業務は良い経験になったと思っています。

RCは、小売業からの注文に応じてメーカーに必要な商品を発注し、在庫を適切に管理する仕事となります。担当するエリアの季節や天候、営業の要望などを加味して最終的な発注量を決めていく、営業職をサポートする側面が強い仕事といえます。

日々何千ものアイテムをオーダーすることになるので、時には発注数を間違えたり、営業から頼まれた特売(特別に安く売る)用の発注を忘れてしまったなどという失敗もあり、メーカーに頼み込んだり、中四国支社内のさまざまな倉庫の在庫状況を確認し探し求めたこともありました。

RCの業務に2年半ほど従事し、その後ようやく営業職となりました。配属先は高松支店です。上司と共に、香川県内の中小のスーパーマーケットをいくつか担当しました。

営業の仕事は、お得意先様となる小売業が何を求めているのかを把握することから始まります。これは、さまざまな要素で変わってきます。また、お取引先様となるメーカーにも当然ながら意図や思惑があります。それらを汲取った上で双方にとって、最も効果的な提案をしていく必要があるのです。それが新たな商品や売り場の提案なのか、価格の変更なのかはさまざま。取引先の窓口となるのは、中小のスーパーだと店長であったりしますが、大手だとバイヤーと呼ばれる購買担当者とやりとりすることがほとんどです。

僕自身は、まずは自分が推奨する商品の見積を作成し、それを小売業に提案することを心がけました。定番商品は、放っておいても注文が寄せられます。そうではなくて、あえて自分が足を延ばすことでもらえる案件が増えるよう、お店を回っていきました。「とにかく商品を知らないといけない」と考え、多くの売り場を拝見し、気になったものがあればすぐにメーカーに問い合わせて、見積を作り、取引先に持っていきました。

それもあってか、営業1年目はとにかく楽しかったです。RCの仕事に比べても自由度が高く、時に売り場に足を運びながら何をいくらで売るのかも自分で決めることができました。

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役職が上がるにつれて、求められる役割が変わっていった

その後、年次を追うごとに担当する小売業の売上規模が大きくなり、社数もどんどん増え、肩書きも変わりました。7年目に主任に昇進。さらに、4年後には係長となり、初めて後輩の面倒を見ることになりました。求められる役割も変わりました。主任になってからは、自分の中でできていないことがあると注意されるシーンが増えました。さらに、係長としては自分のことはできて当たり前です。後輩を適切に指導しながら、チーム全体としていかにパフォーマンスを高めていくかという視点が求められました。

ユニットマネージャーへ昇進したのは、入社14年目です。仕事内容も大きく変わりました。3人の部下を率いて一つのユニットを統括することとなり、しかも部下は全員年上。それでも、何とか実績を上げることができました。

高松支店に13年間在籍した後、次の異動先となったのが本社広域流通第二部でした。ここは、日本を代表する総合流通業を中心とした大手小売業専門の部署です。この部署でも、僕は同じくユニットマネージャーを務めています。主な仕事内容は、小売業に向けた大型商談の取りまとめと、部下のマネジメントです。現在は11名の部下を抱えています。

これまで色々なポジションを経験してきましたが、振り返るとそれぞれの立場で難しさや大変さがありました。まず、RCの時は決められたことをその通りにきっちりとやらなければいけませんでした。営業になった当初はスキルがなかったので小売業への提案内容も限られていましたし、肩書きが付いてからは、責任の度合いが全く違いました。数字を出すこともそうですし、部下の育成にも注力しなければいけません。当時、自分の上司が「人のことでいつも悩んでいる」とよく話していました。自分のことばかりで悩んでいた僕からすれば、「人のことで悩めるだけ幸せではないか」と思っていたのですが、それがいかに大変であるのかを最近思い知らされています。

加えて、40歳を目前に役職者としての異動であった今回の本社広域流通第二部への挑戦は僕にとって大きなチャレンジとなりました。

もちろん大変なことばかりではありません。頑張りを評価する社風がやる気につながっています。それぞれの段階で仕事のやりがいも違ってきます。しかし、小売業の売上が伸びる嬉しさが一番なのは変わっていません。

自分自身に課せられた責任を全うするためにも、僕が最も意識しているのは「傾聴」です。自分の考えも伝えますが、できる限り人の意見や部下の気持ちを引き出したいと思っています。例えば、加藤産業では年に数回、キャリアプランについて上司と部下が面談する場があります。仕事の中で悩んでいることや困っていることはないかと部下に寄り添うようにしています。

もう一点重視しているのが「謙虚」であることです。それは取引先だけではありません。社内はもちろん、自分が接するすべての人に対してそうありたいと願っています。若い頃は、何か勘違いしていた時期がありましたからね。「それではいけない」と肝に銘じています。

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前向きな姿勢である限り、常にチャンスを与えてもらえる

加藤産業の職場の魅力は、チャレンジする機会を与えてくれることです。僕自身も、営業として何度か失敗を繰り返してきました。例えば、予算を達成できるだろうと思っていたら自分の読みが甘く悔しい思いをしたこともありました。でも、それで「あの人はもうダメだ」などと判断されることはありません。そこから自分の行動次第で巻き返しが十分可能な温かい会社だと思います。

一緒に働いている人たちも魅力的です。加藤産業が独立系の商社であることもあり、一人ひとりが会社員であるとはいえ、商売人としての感覚を持って仕事に臨んでいます。加えて、先輩方は人間力が高く、目配りや気配り、心配りが行き届いています。私が部下や後輩の話にしっかりと耳を傾けるよう心がけているのも、少しでも上の人たちのレベルに近づきたいと思っているからです。

後輩には、これまでできなかったことをできるようになってほしいと願っています。一つずつで良いのです。そのためにも、仕事の中でつまずいているところや困っているところを見つけたら、気にしてあげられるように努めています。

そんな中で、僕自身の今の目標は、本社広域流通第二部で部下を導き、成果をあげていくことです。それができれば、自ずとポジションも上がっていくことでしょう。焦らず、一つひとつをじっくりと積み上げていきたいです。

将来、この会社で一緒に働いてくれる仲間たちに求めることは、既存の常識の枠にとらわれない新しい常識をつくってもらいたいと思います。今あることを続けるだけでは会社として発展することが難しくなります。色んな事にチャレンジし続けることがとても大切です。新しいことにチャレンジをしていると新たな課題にも直面します。課題がどこにあるのか、その課題に対してどう取り組んでいけば良いのかを常日頃から考えてもらいたいです。それは、お客様の課題であったり、自社の課題、自分自身の課題であったりします。いずれの課題であってもしっかりと向き合い、解決策を提案していってほしいです。そういったことを日々繰り返し行うことで課題解決能力も身に付き、それが結果的に過去のやり方にとらわれない新しい常識に繋がるのではないかというのが僕の考えです。

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