富山愛を貫き、Iターン就職を決意。金融未経験ながら北陸銀行で新たな活躍の場を見出す
富山愛を貫き、Iターン就職を決意。
金融未経験ながら北陸銀行で新たな活躍の場を見出す
このストーリーのポイント
- 新卒で入社した会社で富山工場に赴任。富山の魅力に惹かれ永住を決意
- 金融未経験ながら北陸銀行のキャリア採用にチャレンジ
- 培ってきた経験やスキルを活かせる環境が想定以上にあり、モチベーションにつながる
株式会社北陸銀行
Y.T
営業企画部
2023年入社╱農学部卒
愛知県出身。理系だったこともあり、仮説思考が身に付いている。大学でアーチェリーを始めたのも、「経験者が少ないので頑張れば良い成績を得られるのでは」と考えたから。戦略的な発想は前職でさらに磨かれた。そのスキルを今度は金融業界で発揮していくことを期待されている。
新卒で内装メーカーに入社。富山にある工場に配属となる
愛知県に生まれ、自然景観・絶景が多い他、釣りスポットが沢山ある場所で育ったので、子どもの頃から楽しむには事欠きませんでした。地元の高校を卒業し、名古屋市内の大学に進学。農学を専攻しました。学生時代に熱中したのは部活動です。アーチェリー部に入部しましたが、きっかけは大学で新しいことにチャレンジしたいと思ったからです。
練習は、毎日毎日、授業が終わってから暗くなるまで続けていました。おかげで、個人の部では予選を突破し東海大会にも出場できました。面白いもので、アーチェリーは「的に当てよう」と思うと力み過ぎて当たらなくなってしまいます。「当たる、当たらないは気にしない」。常に平常心、自然体で射つことの大切さを教えられた気がします。そのスタンスは、今も変わっていないですね。
新卒で入社したのは、大手内装メーカーです。木を使った扉や床の製造販売を手掛けている会社でした。私も、大学や大学院の研究テーマが木材でしたし、研究室の先輩が多く入社していることもあり親近感を抱きました。希望していたのは、研究拠点だったのですが、勤務地は意外にも富山県内にある工場でした。配属先は商品開発部。新商品や新規分野の開発、既存商品の改良、その他性能試験やマーケティングなど開発に関連する業務全般を担う部署でした。それで、富山と初めて縁ができました。正直、当初はショックでした。今風に言えば、「配属ガチャ」ではずれを引いた気分でした。富山には一度も行ったことがなく、どんなところなのか全くイメージができなかったからです。「まあ、仕方ない。何年か経ったら異動を希望しよう」と思い、踏みとどまりました。
「富山を離れたくない」と転職を決意。北陸銀行のキャリア採用に応募
結局研究所への異動を希望することはありませんでした。前職で在籍したのは延べで12年。その期間ずっと商品開発部であったものの、富山、東京、そして再び富山に戻るなど3回勤務地が変わったからです。富山であれば、工場寄りの業務が多くなり、生産性を向上させるための商品開発がメインになってきます。一方、東京だと市場が近いのでお客さまの声に基づいて商品開発を行ったり、他社とコラボレーションして開発を進めたり、業務内容が違い、その都度対応に追われていました。大きな会社であれば、工程ごとに業務が細分化されるのでしょうが、人数が少なかった分、幅広く担当できたので、仕事の面白さは感じていました。
転職を考えたきっかけは、再度東京への転勤を打診されたことでした。実は、もう富山にはトータルで8年もいたので家を建てていましたし、結婚して子供も生まれていました。それに、富山で暮らしていて人の温かさや魚の美味しさに惹かれ、富山が大好きになっていたのも事実です。さらには、仕事自体も同じことの繰り返し。マンネリ気味になっていました。それで、「この段階で東京に行く選択肢はない」「むしろ、富山を絶対に離れたくない」と判断しました。
転職エージェントに登録したところ、紹介されたのが北陸銀行での総合職のキャリア採用でした。最初は、あまり自分には刺さらなかったですね。これまでの業界とかなりかけ離れていましたし、お金を扱う仕事にそれほど好意的な印象を持っていたわけではなかったからです。ただ、断るつもりもありませんでした。北陸銀行は地元ではとても有名ですし、私も日頃から利用していた銀行だったので親近感がありました。私は金融機関で働いたこともないし、営業の経験もありません。「取りあえず弓を射っておこう」ぐらいの気持ちで応募してみたんです。
実際に面接に臨んでみると、風向きは全く違っていました。これまでの経歴を踏まえて営業企画部で選考を進めたいと提案いただきました。もちろん、営業企画の経験があったわけではないのですが、部署の役割を聞いていくうちに、自分が営業をするわけではなく、あくまでも営業活動がスムーズに推進されるように施策を企画・検討する仕事であることがわかり、面白さを感じると共に前職での企画経験も活かすこともできそうだと考えました。最後が人事部長や所属先の部長による面接でしたが、終始堅苦しさもなく、気さくな雰囲気でした。
最終的には、仕事内容と一緒に働く皆さんの人の良さ、そして私の富山への愛情が入行の決め手になった気がします。北陸銀行であれば色々と貢献できるのではと考えました。
前職で培ってきたスキルやキャリアを活かせる業務があると確信
現在私は、営業企画部で営業店の出店や統廃合の検討、営業の戦略的な人員配置、営業戦略上のKPIの設定・管理および現場への還元などの業務を行っています。前職でも企画に携わっていましたし、売上や生産のデータを分析する機会も多かっただけに、培ってきた経験やスキルを活かせています。また、商品戦略と営業戦略の違いはあっても、長期的な視点で戦略を考えていくという点も似ている気がします。
やりがいも味わえています。特に、データを紐解いて新たな知見を得られると面白いですね。例えば、店舗の移転・統廃合に伴い各種の係数がどう変わるのかを見ることがあります。じっくりと踏み込んで見ていったところ、どういう場合にどれだけ係数が変化するかを明確に把握することができました。上司にも報告したら、「確かにその通りだな」と納得してくれました。
入行して1年半ほどになりますが、私にとって、とても印象的な案件がありました。誰も詳しくなかった案件を私が手掛けるようになったという話です。具体的には、貸金庫用のカードデザインの変更でした。誰もそのデザインを気にしておらず、長年変わっていませんでした。当然ながら、デザインが古くて営業店からも「対応してほしい」と言われていたようなのです。
たまたま、私が貸金庫の業務を担当していて、前職で商品のデザインを考える機会もあったので、その案件を担うことになりました。とは言っても、キャリア採用で入行して1年も経っておらず、この件に関して誰に何を聞いたら良いのかもわかっていません。どんな手続きを踏めば良いのかを理解している人もすぐそばにはいなかったんです。結局、少しでも関係のありそうな部署に片っ端から連絡しました。手探りで糸口を模索していくなかで、偶然にも段取りを教えてくれる方に出会うことができたんです。もう今はテストも無事終えることができました。まだすべては完了していませんが、大体の目途が立つまでになりました。
案件の大小に関わらず、銀行では何事も行内手続きを踏んでいかなければいけないことを再認識しました。また業種が違うとは言え、前職の業務との共通点があることもより理解でき、自分のスキルやキャリアを活かせる部分が他にもあるのではと思えました。本当はやった方が良いもののまだまだ手を付けられていない。そういったところを自分なりに掘り下げていきたいという気持ちになりました。
仕事で成果を導いていく中で、富山県にも貢献していきたい
今後の目標としては、まず当面は部の一員として与えられた任務をしっかりと遂行していきたいです。成果ももっと導いていきたいと考えています。その上で、やはり富山県に貢献できるようになりたいと思い描いています。「どういう形で」と聞かれると、まだ漠然としていますが、これから働いていく中で見つけ出していきたいと思っています。
今転職を考えている方には、自分が大事にしている軸をぶらさないでほしいと伝えたいです。どうしても多くの企業を見たり、話しを聞いたりしていくうちに、軸がぶれてしまいがちです。「何が自分にとっての軸となるのか」。それを見失わないようにしてほしいです。私が大切にし続けてきたのは「富山愛」です。これからも、その愛を貫いていきたいと思っています。