研究部と生産部の架け橋として活躍する。アース製薬の品質保証は「人がすべて」

研究部と生産部の架け橋として活躍する。アース製薬の品質保証は「人がすべて」

研究部と生産部の架け橋として活躍する。
アース製薬の品質保証は「人がすべて」

このストーリーのポイント

  • チャレンジングな仕事内容に惹かれて
  • 量産化に向けて、新製品づくりに携わる
  • 業務の幅広さ、奥の深さが、品質保証の魅力

品質保証という言葉を聞くと、一般的に検査や評価がメインの業務になるイメージがあるかもしれない。しかしアース製薬の品質保証室は、研究部が考案した製品を製造ラインに乗せ、量産化に導く仕事がメイン。研究部と生産部の橋渡し役として重要な仕事を担う部署である。

PROFILE
アース製薬株式会社

品質保証部 品質保証室
2022年入社
先進工学研究科生命システム工学専攻修了

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入社後に品質保証部品質保証室に配属となり、現在に至る。


品質保証部 品質保証室
2023年入社
水産科学院海洋応用生命科学専攻修了

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入社後に品質保証部品質保証室に配属となり、現在に至る。

ずっと受け継がれてきた、人に温かい社風

──どのような軸で就職活動に臨まれましたか。

私は学生時代に遺伝子の研究に取り組んでおり、就活では当初、食品や化粧品など幅広い業界に関心を持っていました。日用品業界を目指すようになったのは、様々な会社で話を聞くうちに、身の回りの製品に携わりたい思いが強くなったためです。

大学での研究活動が直接仕事選びに反映されたわけではないんですね。実は私も同じです。学生時代は主に海洋生物のタンパク質の研究をしていました。この研究は健康食品やサプリメントなどに役立つことを目指しており、私も多くの人の役に立つ仕事がしたいと考えて就活を始めました。日用品業界に関心を持つようになったのは同じ動機で、日常的に触れられる製品のものづくりがしたいと思ったんです。

アース製薬にはどんなイメージを持っていたの?

親しみですかね。私はアウトドアが好きで山や海に行く機会が多く、以前から虫よけ剤『サラテクト』を愛用していました

私も1人の消費者として『ごきぶりホイホイ』や『ブラックキャップ』などの虫ケア用品を使っていたので、昔からよく知っていました。やはり私たちに身近な製品を提供している企業というイメージが強かったです。

就活生のときにSNSで製品紹介動画が拡散されているのを見て、チャレンジングな取り組みだと驚いたことが印象に残っています。

入社の決め手は何でしたか? 私は人に対する印象が決め手になりました。職場見学をさせていただいたとき、すごく緊張していたのですが、皆さんとても優しく接してくれたおかげで自分の素で話ができたんです。ここなら自分らしく働けると感じ、入社を決めました。

そういう社風って、ずっと受け継がれてきたんでしょうね。私も説明会や面接で、就活生一人ひとりにしっかり寄り添ってくれる姿勢に感動し、入社を決めました。

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製品を市場に送り出す責任

――品質保証室のお仕事についてご紹介ください。

品質保証部には「品質管理室」と「品質保証室」があります。「品質管理室」は出荷前の検査等を通じて、アース製薬としてこの製品を世の中に出して大丈夫かという判断を担う部署です。それに対して私たちの所属する「品質保証室」は研究部と生産部の架け橋として、量産化前の製品の品質を担保する仕組み作りを行いつつ、研究段階から製造段階への移行(スケールアップ)前、移行後それぞれで生じる様々なトラブルに対応しています。

就活生の皆さんが混同しやすいところなので、もう少し詳しくお話したほうがいいかな。

そうだね。品質保証室の仕事は4つあります。1つめが先ほどご紹介したスケールアップ、ラボでは上手く作ることができていたものでも、実際の量産設備で作ってみると上手くいかないことがあります。そのような課題を研究部や生産部とともに抽出していくことが大切になります。2つめが量産後の設備の不具合やヒューマンエラーなどのトラブル対応。不具合が起きた際の原因の追究や今後の対策を練ること、今まで生産した製品、今生産している製品、今後生産する製品の対応を考えていくことも必要です。3つめが製造設備の更新やその際の検証です。設備が古くなると同じ品質で製造を続けることが難しくなりますから、更新時の対応は重要です。そして4つめが製造を委託している外部工場生産体制の管理です。

私も同様の業務を行っています。ただし、品質保証室の業務は製造工場毎に担当が分かれていて、私は製造委託先の工場を主に担当しています。製品の分類でいうと『アースジェット』などのエアゾール製品がメインですね。製造委託先は複数あり、先輩とペアで担当を持って、各製造委託先に目を配っています。

委託先工場にも当然のように品質管理担当がいらっしゃいますよね。

ええ。ですから主に製造委託先の品質管理担当者あるいは営業を通じてのやり取りになります。電話やメール、書面でのやり取りだけでなく、新製品の初回生産への立ち会いや定期的な訪問を通じて、製品の品質が担保されているか、トラブルが発生するリスクはないかなどを確認しています。

私は兵庫県にあるアース製薬の赤穂工場を先輩と担当し、先ほどの1から3までの業務に携わっています。

仕事の幅がずいぶん広いですよね。

そこが難しさであり、面白さでもあります。最近では来年上市予定の製品の量産化に携わりました。そのために新規の設備を導入したのですが、ちょっとした不具合が発生し、研究部門や生産部門と対応を進めました。たくさんのハードルや課題がありましたが、無事に量産化できました。

新製品の立ち上げに携われるのは、アース製薬の品質保証室ならではの醍醐味ですね。

そう思います。品質保証と聞くとルーティン的な製品の評価をイメージされる方が多いかもしれません。しかしアース製薬の品質保証室はまだ作られていない製品の安全性や品質を担保する役目を担っているんです。また、量産化がスタートしてからも関わっていきますから、お店に製品が並んでいる様子を目にすると、「頑張ってよかったな」と嬉しさが込み上げてきます。

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送り出した製品が店頭に並んだときの喜び

――今もお話に出ましたが、お仕事のやりがいはいかがですか。

印象に残っているのはいつも製品を検査している品質管理室の方から「製品の使用感がいつもと違う」という報告を受けたときのことです。品質にはっきりと不都合なことがあるのではなく、何だか違和感がある、というものでした。その原因を特定するために探っていく過程は、まるで探偵のようでした。

とはいえ、時間はかけられないわけですよね。

そうなんですよ。いつまでも製造を止めることは許されませんから、時間との勝負です。実際に当該製品を確認し、原因の仮説を立て、手を動かして検証を繰り返し原因の候補を絞ります。同時に、製造委託先や生産時に使う資材メーカーにまで問い合わせをして、原因を突き止めました。設計段階で想定していた品質が担保できており、品質に問題が無いことがわかったときは「やった!」と思いましたし、短期間で考え抜いたからこそ知識が身につき、成長を感じました。

私は、製品を輸送する際に使用する段ボールの設計をしたことが印象に残っています。

品質保証室って、本当に仕事の幅が広いですよね。

本当にそう思います。自分なりに必死に勉強しながら段ボールを設計したのですが、トラックでの輸送試験の際に荷重圧に耐えきれず穴が空いてしまったんです。製品の量産化が迫る中、その対応には非常に焦りました。経験不足の私に職場の先輩がアドバイスしてくれたおかげでなんとか間に合わせることができて、ホッとしました。

お店に当たり前のように並んでいる製品も、そんな苦労の末にお客様の手にわたっているんですね。

委託工場とのやり取りが多いとのことですが、アース製薬を代表してコミュニケーションするわけですから、信頼関係づくりには気を使うでしょう。

そうですね。不具合が生じないようにするためには、あらかじめリスクの芽を摘み取っておくことが大切です。だからこそ、担当者とのコミュニケーションを通じて、量産化前から品質保証室が関わり、同じ品質の製品を作り続けられる万全の体制を常に整えておくことが重要になります。先方のほうが私よりはるかに経験豊富ということもあり、先輩や上司と相談しながらコミュニケーションを取って業務を進めています。

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海外での品質保証業務にも挑戦したい

――将来のキャリアビジョンを教えてください。

当面は品質保証室で経験を重ね、知識を身につけていきたいと考えています。委託先の管理も経験してみたいですね。知識が増えていけば、こうしたほうがより効率的に製造できるのではといったフィードバックもできるようになるかもしれません。本当にこの仕事は奥が深くて、そこが一番の魅力です。

私は、今はまだ上司の力を借りなければできないことも多いので、早く自分ひとりで何でもこなせるようになることが目標です。また、将来的には海外で仕事をしてみたいと考えています。

アース製薬は海外での事業展開にも力を入れていますから、必ずチャンスはあると思いますよ。

実は私、中学生の頃に父の仕事の関係で海外に暮らしていたんです。その時のことを思い出し、今度は自分が海外で仕事をしたいと考えました。海外でも品質保証の業務に携わり、生命と暮らしに寄り添うものづくりに貢献できたら嬉しく思います。

人に対する印象がアース製薬入社の決め手になりましたが、実際、すごく温かい人ばかりです。それでいて皆さんパワフルで、ポジティブなんです。そんな人と一緒に働ける楽しさを、ぜひ就活生の皆さんにも知っていただけたらと思います。

今日も他部署で面識のない先輩社員に相談をしたのですが、ずっと以前からの知り合いのように親しく答えていただきました。こういうカルチャーが私は大好きです。

やるべきことも多いけれど、チャレンジとやりがいを感じる仕事内容ですのでアース製薬の品質保証のことをたくさん知っていただけると嬉しいです。

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