生涯に渡りエンジニアとして成長できる環境と、人を大切にする社風が育んだ“人柄”に惹かれて。

生涯に渡りエンジニアとして成長できる環境と、人を大切にする社風が育んだ“人柄”に惹かれて。

生涯に渡りエンジニアとして成長できる環境と、
人を大切にする社風が育んだ“人柄”に惹かれて。

このストーリーのポイント

  • 転勤を前提としないキャリア形成ができる場所を求めた就職活動
  • 水素燃焼実用化という難題にチームで挑戦する
  • 感謝の気持ちを共有し合う社風が生み出す働きやすさ

地に足をつけたキャリア形成を望んでいた白井康太は、長く働きやすい環境に惹かれて愛知製鋼の門を叩く。若手でありながらもチャレンジングなプロジェクトに参加できる喜びを感じながら、金属材料のポテンシャルをさらに引き出すという素材メーカーの使命を胸に、日々研鑽を重ねている。

PROFILE
愛知製鋼株式会社

白井 康太

ステレンス生産技術部
テンレス精整技術室 精整チーム
2021年入社

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愛知県出身。理工学研究科物質科学専攻修了。就職活動時に感じた愛知製鋼の安全意識の高さと、従業員の人柄に惹かれ入社を決意。幼少期からスキーに打ち込み、今でもシーズンになれば、コンディションの良い雪質を求めて長野県を始めさまざまなスキー場に同期の仲間たちと出かけている。

地元に戻るには十分な理由が愛知製鋼にはありました

私は幼少期からスキーに没頭していて、進学先も雪に恵まれた場所に行きたいという動機で東北方面の大学を選びました。素材について学びたいと思ったきっかけは、所属していた愛知県のスキークラブの先輩たちに、偶然ですが材料工学などの学部に所属している人が多く在籍していて、話を聞いているうちに興味が高まっていったからです。そして、姉も物質科学を専攻していたという偶然も重なり、そのような環境が自分の進路を導いてくれたように感じています。

大学では鉄やステンレスをはじめとした金属材料からセラミックなどの非金属も含む材料全般の研究を行っていました。同級生も半数近くは素材メーカーを志望しており、私も専攻で学んだことを活かせる職場を求めて就職活動を開始するのですが、実は“地元に戻りたい”という動機はほとんどありませんでした。 むしろ、スキーがしやすい環境から離れたくないという意思が強く、東北よりも南下したくないとすら考えていた程です。とはいえ、その理由で可能性を狭めることは良くないと考え直し、最初にインターンシップに参加したのが愛知製鋼でした。

2週間の就業体験プログラムでしたが、担当社員の方が親身に相談に乗ってくれることはもちろん、自分の担当外の社員の方でも質問には丁寧に答えてくれました。印象的だったのは、自分の考えたデータのまとめ方について相談したときに「自分がお客さんだったとしたら、どういうデータのまとめ方をされたらうれしいと思う?」と問い返されたことです。お客さんがどういうデータの使い方をしたいのか、どんな場面で活用したいと考えているのかを想定しながら、データの作り方ではなく“考え方”を教えてくれました。また、社風について詳しく教えていただくこともでき、役員も忙しい合間を縫って現場に来てインターンシップ参加者に声をかけていたので、人を大事にしている企業であることが伝わりました。

その後、他の企業の選考も受けたのですが、やはり自分にとって愛知製鋼以上に楽しく働けそうなイメージを持てなかったので、奇しくもUターン就職する形で愛知製鋼への入社を決意しました。

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部門や立場に関係なく協力しあえる企業文化

愛知製鋼は鋼カンパニー・ステンレスカンパニー・鍛カンパニー・スマートカンパニーという4つのカンパニーで構成されており、私が所属しているのはステンレスカンパニーの生産技術を担う部門です。その中でも、私はお客様が使いやすいよう、硬さや引張強さなどの機械的性質を造り込む熱処理工程とお客様に納得いただける品質か否かをチェックする検査工程を主に担当しています。

出荷されるステンレスは一見すると特に何の変哲もない金属の板のように見えるかもしれませんが、改良と改善を積み重ねた歴史が生み出した結晶といっても過言ではありません。先人たちの創意工夫があるからこそ、現在の品質に至っているのですが、正直なところまだまだ課題は尽きることはありません。金属材料は今よりもっと進化できる可能性を秘めており、その可能性を引き出すために私たちにできることはたくさん残されています。これがこの仕事の難しい部分でもあり、面白さを感じさせる魅力でもあります。

難しい課題に直面することもありますが、そういうときにはカンパニーを跨いで協力しあえる環境が自分を助けてくれます。自分が所属する部門の持つ知見だけではなく、他部門の専門性の高い人材に気軽にコンタクトをとり、相談ができるので仕事に行き詰まってふさぎ込んでしまうことはありません。部門や立場に関係なく、社員同士が協力し合える風土の基となっているのは「ありがとう」と伝える文化だと思っています。人に何かを依頼したり、手伝ってもらったときについつい「すみません」という気持ちを伝えてしまいますが、愛知製鋼ではまず「ありがとう」という感謝の気持ちを伝えることを大切にしています。手伝った人も「すみません」と言われるよりも「ありがとう」と言われた方がうれしいですし、手伝ってよかったという気持ちになれます。また、お願いする側の立場も「すみません」という後ろめたさが積み重なってしまうと、人に頼りにくくなってしまいます。自分自身もまだ若手なので、先輩社員に頼る場面は多くありますが、そんなときこそ「ありがとうございます」と感謝の念を伝え、お互いに気持ちよく働けるように意識しています。

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素材メーカーとして革新的一歩を踏み出す

私が勤務する刈谷工場では、会社全体のカーボンニュートラル実現に貢献する研究開発の一つとして鋼材熱処理炉に水素燃焼技術を取り入れるための実証試験を開始しています。私も若手ながらにこのプロジェクトの一員として参加しています。プロジェクトの効率だけを考えれば、経験豊かなベテラン社員を中心にメンバーを構成するべきだとは思いますが、さまざまな経験を積ませることでエンジニアを育てるという中長期的なビジョンに基づいて、愛知製鋼では若手社員にも大きなプロジェクトに参加する機会が与えられています。

このプロジェクトの難しかったポイントは、都市ガスや電力と比較して水素燃料は歴史が浅く、運用ルールの多くが未整備であったという点です。燃料電池自動車(FCEV)ではすでに水素燃料の活用が始まっていますが、鋼材熱処理炉に活用された前例はありません。安全に運用するためにはどうすればよいのか、品質の維持、そして向上にはどのような使い方が最適解なのか、すべてが手探りです。また、私たちはエネルギー企業ではないため、水素燃料の取り扱いに長けているというわけでもありません。プロジェクトの開始時点で見えている課題は山積していましたが、プロジェクトメンバーはこれまでいくつもの難しい課題を乗り越えてきたという経験と知見があれば「きっと今回も乗り越えられる」というイメージを持っていたと思います。また、自社にない知見についてはエネルギー企業と協業を図ることで課題解決に向けて取り組み、プロジェクトは着実に前進していきました。

2024年7月には無事に水素燃焼実証試験開始のプレスリリースを発表することができ、まずは水素燃料の利活用に向けた第一歩を踏み出すことができました。今はまだ小さな一歩なのかもしれません。しかし、将来的に業界にとってこの取り組みがカーボンニュートラルを大きく前進させたと認識してもらえるように、現在は、水素による鋼材熱処理技術の開発を目標としながら水素燃焼の検証や知見収集などを進めています。

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長期にわたるキャリア形成を実現できる環境

今の時代は、転職が珍しいものではないため一つの会社に一生勤め上げるという考え方は古いのかもしれません。しかし、自分はできることなら地に足をつけて、一つの企業に勤めたいと就職活動開始時点から考えていました。仕事を続けていく上で、結婚や子育て、住宅の購入、両親の介護など、さまざまなライフイベントがあるため、自分の生活の基盤がしっかりしていないと安心できないと考えたからです。愛知製鋼を選んだ理由は、転勤がほとんどないという点でした。住む場所を変えることなく、将来を見据えて生活環境を整えることができるということは自分にとって大きな魅力だと感じました。また、有給休暇を取得しやすい環境であることも長く働くという上では重要だと思っています。その点、愛知製鋼で有給休暇を取得しにくいと感じたことはありません。むしろ「何かあったときは仕事は優先しなくていいから自分の都合を大事にしなさい」と言われるような環境です。男性の育児休暇取得も積極的に推奨しており、従業員のライフイベントを大切にする風土が根付いています。

キャリア形成という観点では、自己啓発支援に力を入れていることも大きな魅力なのではないでしょうか。私は同業他社の方と交流することもあるのですが、愛知製鋼の資格取得奨励金制度の充実ぶりには驚かれることも多いです。私自身も水素燃焼実証試験のプロジェクトを進めるにあたって資格を取得しました。資格取得に際して通信教育や学習補助などのサポートもあり、専門性を高めるためのモチベーションにつながっていると思います。

これからエンジニアとして、愛知製鋼の一員として長期にわたってキャリアを重ねていきたいと考えていますし、その希望が叶えられる企業だと確信しています。そして、私がそのように確信できる理由は、社員の人柄と社風があるからこそ。今後は私自身がこの社風を大切にしながら、新たな仲間を迎えていきたいと思います。

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