事業用不動産に欠かせない提案力と社内やグループ会社との連携力を活かす
事業用不動産に欠かせない提案力と
社内やグループ会社との連携力を活かす
このストーリーのポイント
- 地元の土地が大規模に開発されて賑わいが生まれたことから、不動産に興味を持つ。
- 関西の支店と東京の本社両方を経験することで、幅広い顧客への対応力・提案力・統率力が身についた。
- 三菱地所グループとの連携により、より大規模な法人向け不動産の仲介に関わることができる。
数多くの関係者やグループ会社のメンバーと連携しながら大きなミッションに向かっていく働き方に魅力を感じ、三菱地所リアルエステートサービスに入社。関西支店と東京本社での不動産仲介経験を武器に、対応力・提案力の高い営業ができる存在を目指す。
三菱地所リアルエステートサービス株式会社
荻原 樹
本社企業不動産一部
2016年入社
社会学部卒業。地元の土地開発が三菱地所グループ主導で行われていることを知り、グループの事業に興味を持つ。三菱地所リアルエステートサービスの魅力は、スケールの大きな法人向け不動産仲介を経験できること。関西支店を経て2022年より東京本社へ。
決め手は、不動産の課題をグループ全体で解決できるスケールの大きさ
不動産に興味を持ったきっかけは、生まれ育った横浜市のとある地域が、より住みやすい環境に生まれ変わる様子を目の当たりにしたことです。山に囲まれていた土地が大規模に開発されて賑わいのある街並みになり、地域全体が活気づきました。そういった身近な経験から、不動産に関わる仕事であれば、人々の暮らしをより豊かにできるのではないかと考えるようになりました。
後に、地元の開発が三菱地所グループ主導で行われていたことを知ります。また、学生時代によく遊びに行っていた横浜・みなとみらいエリアの開発も手がけていたことを知り、ますます三菱地所グループへ関心を持つようになりました。
グループ企業の中でも三菱地所リアルエステートサービスに惹かれたきっかけは、法人向け事業用不動産の仲介をメインにしていること。個人向けの仲介に比べて、何千人もが出入りする大規模なオフィスビルや商業複合施設を取り扱える等、スケールの大きな仕事に関われると思ったからです。
その思いを胸に会社説明会へ参加した中で、採用担当者が話していた印象に残っている言葉があります。「当社の強みは、三菱地所グループの事業を掛け合わせて、お客様が抱える不動産の悩みや売買のニーズに総合的に応えられること」。もし自社だけで解決できない問題があっても、グループ間で協力すれば解決できるといった内容・方針に心惹かれました。
その言葉を聞いて、学生時代に打ち込んだサッカーの様に、みんなが同じ目標に向かって進むチームプレーの醍醐味と重なるものを感じました。組織やグループの人々と力を合わせながら、大きなミッションを成し遂げていくような働き方は自分に合っている。そう確信して、入社を決めました。
プラスアルファの気配りが、物件の成約につながる
入社後は、関西支店法人営業部に配属になりました。関西支店は、大阪・京都・兵庫・奈良など関西エリア全体の物件を扱っています。そのため抱えている案件の数が多く、新人のうちから様々な経験を積める環境です。お客様や関係者も、一般企業から弁護士、金融機関など幅広いです。
これまで横浜で生まれ育ってきた私にとって、関西は全く縁もゆかりも無いエリアでした。初めての土地で、初めての社会人生活。一人暮らしも経験したことがなかったため、入社当初は仕事も生活も慣れないことばかりで、苦労の連続だったと振り返ります。
慣れないなりに仕事を覚え、活躍するにはどうすれば良いかを考えたところ、新人時代は上長・先輩方の普段の動き方を徹底的に「観察」すること、同行営業時の交渉の進め方等を「身を以って体感し学ぶこと」を意識しました。関西支店には優秀な先輩方が多く、機会があれば現場へ積極的に同行しました。そこで気づいたのは、先輩方はとにかくお客様への気配りを欠かさないこと。お客様からひとつお願いされたことを、倍以上にして返すほどの気遣いを大切にしている方が多かったです。
例えば、お客様から「大阪市内のマンションを買いたい」と尋ねられたら、普通は市内の物件を紹介すると思います。しかし先輩方は、プラスアルファでその隣の市の物件も調べるなど、よりお客様のニーズに寄り添った提案をする姿勢を大事にしていました。そういったひと手間が、お客様との信頼関係を深めていき、物件の成約につながっていくことを実感したのです。
関西支店全体がアットホームで、「分からないことは遠慮せず、どんどん聞きに来てほしい」という雰囲気が流れていたこともありがたかったです。年の離れた先輩方も多く在籍されておりましたが、新人の私が分からないことを聞いても丁寧に対応してくれて、自分から動けばどんどん成長できるような環境でした。
お客様との信頼関係を築き上げたからこそ、成し遂げられた案件
関西支店で数年働く中で「関西のお客様の気質」を徐々に理解することができました。例えば商談の場面で、関西のお客様は言いたいことや結論をはっきりと伝える方が多かったです。そのため、私も伝えたいことを濁さず素直に伝えるようにしてきました。
そうやって腹を割って話すことで一度関係性を築けると、その後も親身になって話を聞いて下さるお客様ばかりで、そのうち役員や社長と直接話ができる機会も作れるように。「荻原さんだから相談する、成約できた」と声をかけて頂くことが増えて、関西にゆかりがなくても一人前の営業マンとして認めてもらえたことで、頑張ってきて良かったと実感することができました。
お客様と築いてきた信頼関係を活かすことができた、印象的な案件があります。入社5年目に、とある大型ビルの入札(オークション)形式での売買を担当したことです。案件を担当したのは、2020年の4月頃。ちょうど新型コロナウイルス感染症が猛威をふるい始めた時期でした。その物件は立地などの条件が良く、通常時であれば数多くの高額な札が入り、成約までスムーズにたどり着くような物件でした。しかし、コロナの影響で物件の購入を見合わせるお客様も多く、購入意思のあるお客様がどれだけいるのか、情報を手探りで集めなければなりませんでした。
そこで私は、関西支店で築いてきたお客様とのつながりを活かし、これまで取引でお世話になった方々へ積極的に提案、ヒアリングをしました。すると、その方々から最新の不動産市況や各社の動向情報も提供して頂き、購入意思のあるお客様を見つけ出すことができたのです。
また、今回の物件は入札形式だったので、競合他社も入札に参加します。もちろん、こちらから競合の動きは把握しきれませんが、つながりを活かしてお客様や関係者にも声をかけ、入札参加し得る企業の情報をできるだけ収集していきました。
担当のお客様に物件を落札して頂ける様、情報収集に力を尽くしたおかげで、より具体的な入札状況をお客様に説明することができ、お客様としても現状をより正確に理解して頂きました。そして私は、担当のお客様に「入札参加予定者数は比較的限定されるため、是非とも精一杯の最大価格をご提示頂ければ、落札の可能性は大きくなる」と懸命に働きかけ、結果、無事にそのお客様に落札して頂きました。今まで様々なお客様と築いてきた関係性があったからこそ、成約まで辿り着くことができたと思っています。
これまでの経験を活かし、オールラウンダーとして活躍したい
2022年に、関西支店から本社の企業不動産一部に異動となりました。同じく法人向けの事業用不動産の仲介を担当するので、業務内容はさほど変わりはありませんが、相対するお客様が大きく変わりました。
企業不動産一部は、通常の一般企業や不動産業者に加えて、三菱地所グループ各社、三菱地所グループ各社から紹介のあったお客様の応対もします。例えば、総合デベロッパー(土地や建物の開発を行う企業)の「三菱地所」や、マンション開発をメイン事業とする「三菱地所レジデンス」などのグループ会社と連携しながら業務を進めていきます。
また、関西支店と比べて、お客様の中には上場企業などの大規模な法人が多くなりました。現在は、より先方に納得頂ける根拠資料や客観的なデータに基づいた提案ができるよう試行錯誤しています。提案資料を作り込むために、自社の事業や競合他社に関するデータを分析、集約している流通業務部、最新の不動産市況を調査、集約しているマーケティング部との連携も大切にしています。
そんな中で、まさに“提案力が功を奏した”案件を経験しました。三菱地所から紹介されたお客様のA社は、保有資産の入替えに伴う一棟収益物件の購入ニーズをお持ちでした。但し、当社で当該購入ニーズを受託した際に、競合他社仲介複数社が既に先行してA社に対して物件紹介活動を行っていました。当社も収益物件の紹介を継続して行いながら、周辺相場や参考事例を伝える等、丁寧な営業、提案を行ったことで、A社にその対応を評価して頂き、現在、A社で所有している二棟の売却物件を受託することができました。
当社として、三菱地所グループ各社の連携を活かして、三菱地所グループで所有している物件の中で、二棟の売却額と同規模の一棟収益物件をA社の購入検討物件とし、A社所有の二棟を売却するバーター取引の提案を行いました。先行している競合他社仲介複数社が、A社の希望に合致した入替対象物件を紹介できず、苦戦している中で、三菱地所グループ間連携によるバーター取引提案により、本案件が具体的に動き出しました。
案件を取り進めていく中で、私はA社所有の二棟の内、一棟目の物件に購入意欲をお持ちの相手先の探索に成功しました。そこで、A社に一棟目の売却承認を頂くために、バーター取引のメリット、デメリット、売却物件の相場観、類似取引事例を明確且つ丁寧に伝えることで、今回の買主がA社にとってベストな売却先であることを理解して頂きました。結果として、バーター取引は成就しませんでしたが、一棟目の物件を当初の想定価格よりも高値で単独売却することができ、A社に対しても買い手先に対しても、最大限貢献することができました。
現在は、A社が所有しているもう一棟の物件の買い手を探索すると共に、A社の希望に合致した一棟収益物件の紹介活動に尽力しております。
この案件を通して、お客様が抱えている課題を解決するために、時には別の角度から提案してみる大切さを実感しました。A社の当初の要望をそのまま受け取るだけでは、この案件は具体的に進まず、物件の売却を進めることは難しかったと思います。
また、この案件は、A社の担当者はじめ、三菱地所側の当社担当者、三菱地所担当者、買い手先担当者など、様々な人達と密に情報共有しながら、一つ一つ丁寧に案件を取り進められたことも、成功(案件成約)の要因になったと実感しています。まさに入社前に思い描いていた「組織内やグループ間での連携」を経験でき、大きな達成感を味わえたエピソードです。
今後は、今までの知識や経験を最大限に活かして、あらゆるお客様に柔軟な提案・対応ができる存在になりたいです。当社の社員の中には、一般企業法人、ファンドAM会社、弁護士事務所、金融機関等、各々の相手先を得意とし、専門性を磨いてキャリアを築いていく人も多くいます。一方、私は、様々な部署に配属されたことにより、これまで多種多様な法人、個人と相対してきたので、各々の相手先に最適な提案、対応ができるオールラウンダーとして活躍したいと思っております。また、グループ会社との連携が必要な案件にも積極的にチャレンジすることで、グループの総合力を活かして、お客様の課題解決に尽力していきたいと思っております。