お客様第一主義”で快適と安全な毎日を届ける。築き上げた信頼を守りたい。
”お客様第一主義”で快適と安全な毎日を届ける。築き上げた信頼を守りたい。
このストーリーのポイント
- 子どものころから馴染みがあり、大学でも勉強したエネルギー業界で働きたかった
- すばやく確実に修理するとともに、お客様に喜んでもらえる対応を心がける
- 保安業務を通じて、ガス会社の社会的な責任の大きさとやりがいを再確認
株式会社サイサンはLPガス、都市ガス、電力の販売を手掛ける総合エネルギーカンパニー。とくにGas One(ガスワン)ブランドは有名で、全国各地、アジア・太平洋地域にも事業を展開している。
株式会社サイサン
櫻井 亮宏
家庭用ガス部 南関東支店 八千代営業所
ハンドボールに明け暮れ教員を目指した学生時代だったが、エネルギー業界に携わりたいと新卒でサイサンに2018年入社。一貫して千葉県の八千代営業所でお客様への対応を行い、現在は保安業務を一手に担う若手のリーダー的存在でもある。新婚で公私ともに充実の日々。
エネルギー業界は子どもの頃から身近だった
幼稚園から中学校までアイスホッケーと軟式野球、高校と大学はハンドボールとスポーツ一筋に過ごしてきました。高校までは新潟県柏崎市で暮らし、同じ市内に原子力発電所がある環境で育ったためエネルギー分野の仕事は身近な存在だったと思います。
また大学でエネルギー関連のゼミにも所属していました。もとは高校教員を目指して教育実習にも行ったのですが、地元で採用がないと分かったため、自然とエネルギー業界の志望度が高まっていきました。
エネルギー業界といっても広いので、さまざまな企業の面接を受けましたが、サイサンの人事の方の印象がとてもよかったのは今でも覚えています。ある日、内定者の集まりがあったのですが、私はその足でハンドボールの大切な試合に向かわなくてはなりませんでした。その予定を伝えていたら、人事担当の方が最後まで見送ってくれたのです。「ここまで丁寧にしてくれるなんて」と感動するとともに、入社した後もきっと大切に考えてくれる会社で、働きやすいだろうと想像できました。
サイサンでは入社時に、配属先の希望をヒアリングされます。新卒社員の働きたい環境をできる限り整えようという取り組みですが、同期の中では私だけが「全国どこでも」と回答したそうです。「どこでも、必要としてくれる場所で思いきり働きたい」と考えるほど、やる気に満ちあふれていたからです。働く場所がどこでも自分次第で成長できるという確信がありましたが、結果的に配属された千葉県の八千代営業所で本当によかったなと思っています。所長は優しくも、「報告・連絡・相談」が欠けていると厳しくしてくれる方でした。また、お客様との接し方、機械の修理方法など、何もわからない私に対して丁寧に教えてくれた先輩がいたおかげで、今の自分があると感謝しています。
営業志望だったので、お客様のご自宅を次々にまわって機械の故障や部品交換に全力を尽くすという入社前にイメージしていた通りの仕事でした。現場に出ると、生活に欠かせないガスを販売するという仕事を通じて、お客様の顔も見えるようになります。学生時代に感じていた憧れの仕事に携われているという充実感がありました。
お客様第一主義の現場対応を実践してきた
営業は基本的に朝から夕方まで外回りする勤務のサイクルです。配属された直後は先輩に同行してもらいながら、徐々にひとりで外回りするようになります。お客様から「お湯が出ない」「ガスの火がつかない」などのお困りごとが寄せられると、サービスセンターを介して各営業所に案件が振り分けられます。私たち担当者がお客様のお宅に向かって、給湯器を交換したり、不具合を修理したりという流れです。
液化石油ガス設備士の資格を取得しなければ、給湯器の交換やガス配管工事はできません。新人時代、資格の取得前は、毎回先輩に指導してもらうしかありませんでした。日々、お客様とのコミュニケーション方法や、基礎的な機械の知識や安全性を学んでいました。資格取得後は、早く確実に修理できるようになることが大切です。今でこそ、私も1日に4~5件のお客様のもとを訪問できるようになりましたが、初めてひとりだけで訪問したときは半日以内に終わる修理に丸一日かけてしまいました。頭では手順が分かっているのに、効率よくやろうとすればするほど、先輩がやってみせてくれたようには作業が進まないのです。あのときは、余計に焦りましたし、お客様もお待たせしてしまいました。それに行ってみないと、修理だけでよいのか、機械の交換が必要なのか分からないというのもプレッシャーでした。結局はスポーツと同じで、うまくなるまで繰り返すのみです。実際に慣れるとともに、どんどん作業スピードが早くなっていきました。
また、お客様にファンになっていただけるような対応を心がけてきました。心地よい対応だと感じたお客様はお知り合いを紹介もしてくれます。「何かあれば、また櫻井さんに連絡するね」という関係を多く築けることが、営業担当者にとっては修理の腕と同じくらい大切な財産だと思います。
たとえばガスコンロを交換するときなど、どんなお宅もキッチンは油汚れがあるものです。コンロの周りの拭き掃除をして「キレイにしておきました」とお伝えすると、さりげない気遣いに喜んでくれます。交換しただけではなくという「交換して、さらにきれいにしてくれた」という付加価値づくりは意識してきました。もちろん私一人で思いついたわけではなく、先輩たちから引き継がれてきたサイサンの対応品質へのこだわりの表れだと思います。こうした「お客様第一主義」という会社の姿勢に繰り返し触れるうち、私にも自然に考え方が染みついていきました。
この数年、IT化やペーパーレス化が推進され、私たち現場に出る社員にとってさらに働きやすい環境になったと感じています。以前はお客様のもとにうかがって検針し、現金をお預かりするという集金業務がありましたが、留守だと同じお客様のもとを繰り返し訪問しなければなりません。これが、現金回収を一切やめて、カード決済や口座振替だけになったことで一気に効率化されました。複写式の点検用紙も持ち歩かなくなり、すべてタブレット端末からお客様のメールに送信される仕組みになったので紙の無駄が減り、私たちの業務時間の短縮にもつながっています。
サービスセンターに寄せられるお客様の「来てほしい」という連絡も、以前は1件ずつ各営業所へFAXを使って手で送るのが当たり前でした。今は、すべてメールで受け取る仕組みになったので、私たちが現場に向かうまでのスピードもアップしています。環境にも配慮し、スタッフの働き方改革にもつながる方法が次々に実行された結果、確実に残業時間も減りましたね。70年あまりの歴史の長い会社ですが、決して安住せずにさらによくしていこうという社風もサイサンの誇るべき点だと感じています。
ガス会社としての信頼を守る保安という役割
お客様のところに行き、感謝されるのは今も変わらず好きですが、今は八千代営業所の保安業務を任されて、オフィスの中で過ごす時間が増えました。ガスを供給する上で、保安・安全の確保は最も重要な項目で、お客様に安心して長く使っていただけることが、当社の理念です。
法令で決められた定期的なガス設備の点検に漏れがないか、データの入力ミスや保管に問題はないかなどを1枚ずつチェックします。ひとつの営業所で取り扱うガス設備の数は膨大で、「そろそろ点検の準備をすべき」「営業担当からお客様に連絡してもらう」などと、期限切れを防ぐために早め早めのチェックが欠かせません。
保安業務は重要なものですが、現場の営業担当者が日々の営業や修理で忙しいのも事実です。そこで私がリマインド役となって、点検漏れを防ぐような仕組みを取っています。売上に直結する仕事ではありませんが、保安を疎かにしてはいけないと責任感をもって取り組んでいます。会社全体で毎月の保安業務の進捗が点数化されるため、スコアの善し悪しが私の仕事の結果ということになります。保安業務に関わって、改めてガスという社会のインフラを担う仕事の責任が大きいと再確認する日々ですね。
同時に、新しい仕事にも挑戦しています。たとえば、南関東支店の20~30代の社員で横断的に取り組んでいる「次世代型」プロジェクトがあります。最近も、会社全体と売上を上げるために「ガスだけでなく電気も契約していただくにはどのようなキャンペーンを仕掛けたらよいか?」などを、部署の垣根を越えて企画し実行に移しました。普段の仕事もしながら、会社全体の目標達成を促すための仕掛けはスケールが大きくて面白いですね。
しかし、今も私の原点は、お客様おひとりの快適な暮らしを支えるやりがいです。「このままだったらお湯が出なくてお風呂も入れなかった。助かったよ!」という一言を聞くたびに、この業界を選んで、そしてサイサンに入社してよかったと思います。コンプライアンスがしっかりしていながら、社員にとって働きやすく、若いうちから活躍できる環境でこれからも成長を続けていきたいですね。