変化の中から新しい価値の創造を。コクヨが踏み出した、大いなる挑戦。

変化の中から新しい価値の創造を。コクヨが踏み出した、大いなる挑戦。

このストーリーのポイント

  • 社会への新たな価値提供を目指し、企業理念を刷新
  • 「森林経営モデル」の実現へと経営の舵を切る
  • 変わりゆくコクヨを象徴する『THE CAMPUS』

総合メーカーから、人の創造性を高める価値創造企業へ。「キャンパスノート」で知られるコクヨは今、かつてなかった変革のまっただ中にある。10年後の未来に目線を向けて、コクヨの挑戦が始まった。

-profile-

コクヨ株式会社

山口 唯

ヒューマン&カルチャー本部
2020年入社/法学部法律学科卒

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「世の中の働く人を幸せにしたい」との思いでコクヨに入社。


山本 浩貴

ヒューマン&カルチャー本部
2010年入社/経済学部国際経済学科卒

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「社会の“働く”を変革したい」と志し、コクヨに入社。

新たな企業理念「be Unique.」に込められた想い

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──コクヨというと文具メーカーのイメージですが。

私も学生時代はそう思っていました。“キャンパスノートの会社”というイメージだったんです。ところが企業研究を進めたら、空間の提案や流通事業なども展開していることを知りました。

それらの事業のことをコクヨではドメインと呼んでいて、「空間価値ドメイン」「ビジネスサプライドメイン」「グローバルステーショナリードメイン」という3つのセグメントで事業を展開しています。例えば「空間価値ドメイン」では、「はたらく」「まなぶ」という、人の知的生産活動に対する価値提供に加え、「くらす」という領域にも踏み込んだ活動を行っています。

モノの提案だけでなく、働き方や暮らし方の提案まで行っているわけで、そのビジネスの幅広さに驚きました。

入社してさらにイメージが変わったのでは。

ええ。1905年創業という1世紀以上の歴史をもつ老舗メーカーですから、堅苦しい雰囲気が残っているのではと想像していたんです。実際は常に新しいことに挑戦し、自ら変革しようとする姿勢を大切にしていることに驚きました。

これまでコクヨは「商品を通じて世の中の役に立つ」という企業理念を長年受け継いできました。顧客目線で地道な仕事も手を抜かず積み上げることで社会に貢献したいという想いですね。もちろんその普遍的な価値も大切ものだけれど、しかし世の中が激しく変化する時代にあって我々自身も変わっていかなくてはならないとの考えから、2021年2月に企業理念の刷新に踏み切りました。

それが「be Unique.」ですね。

ここには、お客さまも気づいていない課題を解決する集団になろうとの志が込められている。ポイントは我々コクヨがUniqueになること以上に、社会そのものがUniqueであるために我々が価値提供しようと考えています。

新しい企業理念を共有するため社長が全社員と対話するタウンホールミーティングを行い、私はその運営に携わりました。社員それぞれ“新生コクヨ”を自分たちで築こうという決意を新たにしたようです。一言でUniqueといっても、社員それぞれの考えるUniqueは違うと思うんです。社員ひとりひとりが、これからの社会がUniqueになるために自分に何ができるのか。何をやりたいのか。そこから生まれる価値と向き合えたらと思います。

今までの社会はたくさんのモノに囲まれることが豊かさの象徴だったと思います。これからは、1人ひとりの“はたらく”や“くらす”に対し、自分らしい豊かさを追求する時代になっていくのではないでしょうか。大量生産された製品だけを誰もが使うのではなく、個人の価値観にふさわしい体験を求めるようになっていく、そんな社会に貢献したいとの思いが、新しい企業理念に込められていると考えています。

若い世代が新しい木を植えていく

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─新しい企業理念のもと、コクヨの経営も大きく舵を切りましたね。

アナログにデジタルをかけ合わせることで既存事業の領域を拡大しつつ、同時に新規事業の創出にも積極的に取り組んでいきます。

特に新規事業については従来のコクヨの延長線上にはない、非連続の取り組みも生まれてくるかもしれない。多くの中高生が利用しているノート共有サービス「Clear(現:Clearnote」の株式会社CLEAR(現:株式会社CLEARNOTE)を子会社化したことなどは具体的な事例ですね。

そうした新規事業のタネを蒔き、育てていくことで、従来の「一本杉モデル」から「森林経営モデル」へとシフトしていくわけですね。

社会のニーズに応える多様な事業の集合体が「森林経営モデル」。もちろん木が育つにはしっかりした土壌や強みが必要で、コクヨでは、その強みを「共感共創」だと捉えています。「共感共創」とは、お客様の課題に共感し、一緒になって課題を解決し、新しい価値を創造することを意味します。

とにかくたくさんの木を植えていきたいですね。特に私たち若手に期待されていると感じます。

そこで大切なのが単なる思いつきの事業ではなくて、経営者目線で世の中の変化をしっかり捉え、未来起点で市場のニーズやまだ顕在化していない課題を捉える事だと思います。その能力を養うために「コクヨマーケティング大学」という取り組みを行っています。新規事業創造について学び、成果を経営幹部に提案するというプログラムの研修で、既に多くの社員が自ら手を挙げて受講しています。

人事制度の変革も、同時に行われてきました。

いわゆる年功序列ではなく、能力の伸長度合に合わせて評価されるような制度に変わりました。仕事の目標も、会社が目標を課すのではなく、個人が自律的に目標を設定して取り組む形に変化しました。そのためモチベーション高くチャレンジできる環境になったと感じています。30代前半で経営の一翼を担う人材も生まれていますね。

「森林経営モデル」へのシフトによって目指すのが「長期ビジョンCCC2030」ですね。2030年に売上高5,000億円を実現しようというもので、正直、ちょっとハードルが高い目標設定かもしれないとは感じています。

2020年の売上高は3,006億円。110年かけて3,000億円企業になったのに、次の10年でその1.6倍以上を目指そうというのだから、大変なチャレンジです。しかし変革期の今、目標を1年後だけに置くと、その目標達成のために大きなチャレンジはしにくいかもしれない。我々は、10年後の世界がどうなっているかという未来視点で考え、その未来の為にコクヨは何をすべきなのか。社会から、どんな期待をいただく会社なのか。この時間軸と目線を大切にしたいと思う。

これから世界がどう変化していくか、とても想像もつきません。だからこそその変化を楽しみたいですね。

『THE CAMPUS』で出会う新しいコクヨ

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──コクヨの変化を象徴するのが『THE CAMPUS』ですね。

THE CAMPUSは“みんなのワーク&ライフ開放区”をコンセプトとしたオフィスです。東京品川の自社ビルをリニューアルし、2021年2月にグランドオープンしました。コクヨとしての力の入れ具合がおわかりいただけるのでは。

“みんなのワーク&ライフ開放区”がコンセプトで、コクヨのライブオフィスであると同時に、街に開かれた空間でもあるんです。昨日もちょっとのぞいたら、ベビーカーを引いたママがお子さんと一緒にお弁当を食べていました。近隣の皆さんに価値ある空間を提供できていると実感して、とても誇らしく思いました。

“はたらくこと”と“くらすこと”の垣根がどんどん曖昧になってきて、新しいワーク&ライフが始まっていくと思います。その中でお客さまはどんな課題を感じているか、コクヨはそれに対して何ができるか、『THE CAMPUS』はそんな模索実験の場でもあります。

すごくお金がかかってるんですよね。

それだけコクヨが本気で未来に向けて投資をしているということですね。

大学の後輩が『THE CAMPUS』を見てうらやましがっていました。

ただきれいな空間で働きたいと思うだけでなく、コクヨは答えの出ない社会課題に本気で向き合う会社ということを感じ取ってくれたら嬉しいです。

ぜひ多くの方に足を運んでいただきたいです。特に私がそうだったように「コクヨはキャンパスノートの会社でしょ」と思っている方にオススメです。きっと「これがオフィス? これがコクヨ?」とびっくりするでしょう。そんな驚きから新しい価値を感じ取って欲しいと思います。

これまでは“変わらないこと”が安定だったけれど、これからは“変わらないこと”イコール衰退を意味すると思います。変わり続けることこそ安定につながるというのが、新しい時代なのではないでしょうか。コクヨも大きく変わっていこうとしているけれど、まだ一歩を踏み出したばかり。まだまだ不完全な状態です。学生の皆さんにはそんな余白を楽しみながら、我々と一緒に答えを探すことから始めて欲しいですね。

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コクヨ株式会社についてもっと詳しく知りたい方はこちらもご覧ください

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コクヨ企業HP 

THE CAMPUS 

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