上流から下流まで、システム開発のすべてを担う──。IJDSの「ITスペシャリスト」だから得られるやりがいとは。
このストーリーのポイント
- 新人時代から研修と実践で学べるので文系出身でも心配はいらない
- システム開発をクライアントとともに一貫して担う醍醐味
- 積み上げてきた経験と技術がITスペシャリストとしての価値に
ITスペシャリストという職種は、少しなじみが薄いかもしれない。そこにはSEやプログラマーの範疇にはとどまらない、大きな責任と喜びがある。IJDSだからこそ実感できるやりがいが、ITスペシャリストとしての成長につながる。
-profile-
桑田 智子
日本アイ・ビー・エムデジタルサービス株式会社(IJDS)
社会・産業事業部 ITスペシャリスト マネージャー
2005年新卒入社/教育研究科人間生活教育学専攻修了
広島生まれの広島育ち。地元企業で働きたいと思い、日本アイ・ビー・エム中国ソリューション株式会社(IGSCH)に入社。2008年、結婚に伴って広島を離れるに際し、転籍制度を利用して日本アイ・ビー・エム・サービス株式会社に転籍。2020年7月の3社統合に伴い現職に。産休・育休取得によって一時休職するも、入社以来一貫してITスペシャリストの道を歩み続けてきた。
──学生時代は文系でしたね。
教育学を専攻し、家庭科の教員の免許も取得しました。地元を離れたくなかったので、就職活動では広島で働ける企業に絞りました。さまざまな業界の企業を受けたのですが、日本アイ・ビー・エム中国ソリューション株式会社が特にオープンでフラットな雰囲気だったので、入社を決めました。実はSEという職種もよく知らなくて、パソコンを使う仕事だろうという程度の認識だったにもかかわらず、「文系でも大丈夫」と言われたのでためらいはなかったです。
──文系でスタートして、特に難しくは感じませんでしたか。
1年目は研修に専念していた印象です。おかげで基礎からしっかりと学ぶことができたと思います。2年目からは大手メーカーの社内システム構築のプロジェクトにアサインされ、プログラミングや保守・運用の業務を担当しました。
その後、結婚で東京へ引っ越すことになり、会社を辞めることにしました。
退職を決めた後に社長と話す機会があり、その中で転籍制度があることを知りました。
仕事はできれば続けたかったので、面接等を経て転籍することができたのは本当に幸運だったと思います。
おかげで自分のキャリアを途切れさせることなく仕事が続けられました。
転籍後、主に製造業のお客様のプロジェクトにアサインされ、途中、産休・育休を取得しつつ今に至ります。忙しくて大変な時期もありましたが、同時に充実感をもって仕事に取り組むことができました。お客様先に常駐することが多かったので、お客様や他のメンバーと一体となってプロジェクトを進めていく面白さがありました。
どのプロジェクトでもどんどん仕事を任せてくれたので、やりがいをもって取り組めました。今思うと、経験の浅い私によく任せてくれたものだと思いますが、だからこそ成長できたのは間違いありません。任せて育てるのは、IBMならではのカルチャーだと感じています。
──桑田さんは入社時からITスペシャリストとのことですが、ITスペシャリストとはどんな仕事ですか。プログラマーやSEとは違うのでしょうか。
確かに学生の皆さんにとっては、ITスペシャリストは耳慣れない職種かもしれません。
IT業界では一般的にプログラマーはシステム開発作業、つまりプログラミングのフェーズを担当し、SEは要件定義や設計といったフェーズを担当します。下流工程をプログラマーが行い、それより上流の工程をSEが担います。
これに対してIJDSのITスペシャリストは、クライアントと直接会話してニーズをヒアリングしながら、要件定義から設計・開発・テスト、維持管理・運用・保守までの一連のフェーズを担当します。要するにシステムづくりの上流から下流まで、一通り携わることになります。従って技術的な知識やスキルはもちろんのこと、コミュニケーション力や提案力なども求められるのです。“スペシャリスト”とはいうものの、イメージとしては業務のかなり広い領域をカバーしています。
──どのような専門性が求められますか。
IJDSでは、6つのITプロフェッショングループ(テクニカルスペシャリスト、ITアーキテクト、プロジェクトマネージャー、コンサルタント、データサイエンティスト、デザイナー)が定義されています。私自身はこのうちのテクニカルスペシャリストとしての専門性を身につけています。具体的にはクラウドやWebアプリケーション構築に対する専門性で、これまでのプロジェクト参画の経験を通じて身につけてきました。
新人にも関わらず責任ある仕事を任されたとお話しましたが、そうした育てられ方が、ITスペシャリストとしての骨格をつくってくれたと思います。
──桑田さんがそうであるように、文系出身で入社時にITスキルをもっていなくても、ITスペシャリストとして活躍できるということでしょうか。
その通りです。私自身、学生の皆さんからよく質問されるのですが、入社直後の研修が非常に充実していることに加え、新人のうちからどんどん経験を積むことで実践的なスキルを磨いていけるでしょう。
今、私はマネージャーとして1年目、2年目のメンバーが中心のチームを管理しています。プロジェクトにアサインする際は1人ひとりの現在のスキルや課題、キャリアプランなどを考慮し、最も成長につながるプロジェクトを選ぶよう、組織全体でサポートしています。さらにはアサインされた先では、プロジェクトのリーダーがメンバーのパフォーマンスをきめ細かくチェックし、私にフィードバックしてくれます。
つまり私だけの視点ではなく、別の視点からも見守ることで、メンバーの強みや課題などをより正しく把握できるわけです。次のプロジェクトへのアサインに際しては、当然、こうした複眼的な視線が十分に配慮されることになります。
仮に一つのプロジェクトで十分なパフォーマンスが発揮できなかったとしても、そこで成長がストップしてしまうことはありません。その原因を踏まえて、次はさらにふさわしいプロジェクトにアサインされることになるでしょう。
──ITスペシャリストにとってのやりがいを教えてください。
システム開発の面白みとは、自分のスキルを駆使してつくりあげたシステムがリリースされ、社会の何らかの課題解決に貢献し、ひいては世の中をよりよいものにしていくことに役立っている、そんな実感が得られることです。ITスペシャリストの場合、プログラマーやSE以上に幅広くシステム開発に携わるため、そうした喜びもひときわ大きく感じられます。
今でもコードを見てプログラミングをする機会は多く、ものづくりの喜びにつながっています。一方でクライアントと常に連携を取りながら進めることで人間関係が広がる醍醐味が得られ、クライアントの事業や業務に精通する面白みもあります。自分の世界が広がっていく実感は、ITスペシャリストの醍醐味の一つですね。
──ITスペシャリストとして成長している人の共通点は。
どのような状況でも仕事を楽しめる人ですね。楽しむというのは、常に好奇心を失わず、新しいことを吸収できることです。最新のテクノロジーに興味をもって吸収するのはもちろんのこと、今も言ったようにクライアントの事業に対する好奇心をもち続けることも大切です。
好奇心があれば吸収することが楽しくなり、さらに次の好奇心が生まれてくるでしょう。その姿勢によって、必ず成長し続けられると思います。
──桑田さんご自身は、今後、どのようなキャリアビジョンをおもちですか。
私はこれからもITスペシャリストとして成長を続けたいと思っています。特にリーダーシップを磨き、メンバーはもちろんのこと、クライアントも巻き込んでリードしていけるような、そんな存在を目指していきます。
──IJDSは2020年7月に発足した新しい会社です。統合後の変化についてはいかがでしょうか。
統合以前から同じプロジェクトで一緒に働いていた仲間もいますし、同じグループの同じ仲間という感覚は変わりません。特に違和感はないですね。
社内の雰囲気に関しては、イントラネットやSlackなどを通じた情報発信が今まで以上に盛んになったと感じています。例えばDX推進についてのヒントだったり、英会話の勉強会のお知らせだったり。社員がそれぞれ自主的に考え、企画したことを、積極的に発信しており、そうした姿勢が統合をきっかけにさらに強くなったようです。
──桑田さんの感じるIJDSの魅力について教えてください。
幅広い業界の幅広いクライアントのシステム構築に携われるのが当社の魅力です。そのための多様な知見、知識を学べるでしょう。同時にITスペシャリストとして高い専門性を磨けるのも素晴らしい点です。文系理系の違いに関係なく成長できる環境があり、特に研修プログラムについては一生かかっても受けきれないだろうと思うほど、豊富なメニューがそろっています。意欲さえあればいくらでも成長できる環境といってもいいでしょう。
また育児休暇を取得する男性が珍しくないなど、仕事と家庭を両立するための制度はかなり充実しています。重要なのは実際にその制度を利用しやすいカルチャーがあることで、子育てや介護など、メンバー同士がお互いの事情を知っているのが当たり前です。育児だけでなく介護など、多様な働き方をサポートする雰囲気が根づいていると感じます。
──最後に皆さんにメッセージをお願いします。
IT業界は、世の中の進化を後押しして、よりよい社会を築いていくことのできる業界です。社会から必要とされ続ける仕事であることは間違いないでしょう。ぜひ皆さんにも、社会に貢献する喜びを味わっていただきたいと思います。その場がIJDSならば、私にとってこれほど嬉しいことはありません。