元大手商社・大手IT企業の採用担当者はここを見ていた!学生のみなさんからよくあった質問を今だから隠さずお話しします。
よくある質問
服装はスーツのほうがいいの?
「TPOと清潔感を意識すれば大丈夫!見ているようで見ていない!」
まず、私は正直なところあまり見ていませんでした。まったくと言えば語弊がありますが、気にするかしないかはその会社、業界によるものだと思います。商社業界では絶対に黒のスーツでなければ不合格だ!とはなりませんが、黒やネイビー等無難な色に抑えておく方が良いと思います。
一方IT業界では服装は緩いところが多いのであまり気にする必要はないかと思います。(そもそも社員が私服の会社も多い業界です。)逆に金融業界は一部黒のスーツしかだめだ!と聞いたことがあります。各会社の採用HP内での社員の服装は参考になると思います。
ただし、最低限のポイントとして私が選考官をしていた時は下記4点をざっと確認していました。
- ①靴 …土などで汚れた靴はNG
- ②髪型 …寝ぐせ(特に男性に多いです)
- ③シャツ …しわしわのシャツ
- ④ネクタイ…首元で緩んでいるまたは斜めになっている(男性のみ)
細かいな・・・と思われた方もいるかもしれませんが、例えば①~④をすべて守れていない人が今目の前に現れたとしたらどうでしょう?「大丈夫かな・・・?」、「何かあったのかな・・・?」と思いますよね?最低限の清潔感はしっかりおさえておきましょう。就活にかかわらず、ビジネス上での最低限のマナーとしておさえるべきです。
最後に、この時はどうすれば・・・(例えば内定者の集まりやイベント参加等)と迷ったときは、とりあえずスーツを着れば問題ないと思います。それでも気になるようでしたら、会社やリクルーターに確認しましょう。
よくある質問
説明会では質問したほうが加点されるって本当?
「良くも悪くも印象には残ることは肝に銘じておこう!」
まず、私は加点しませんでした。ただし、質問をする=採用担当者の印象に良くも悪くも残るということは認識してください。学生の間で、質問をした=会社に興味を持っていることをアピールできる!とよく耳にします。
もちろん質問される側も「興味を持ってくれているな」、「鋭い質問だな」と感じることはあります。しかし、質問内容がHPを調べればわかること、説明会の内容で既に伝えたことであればどうでしょうか?聞かれた側としてはおそらく、「最低限の情報は調べてから来いよ、、、」や「今までの話聞いてなかったのかよ、、、」となります。
これを仕事に置き換えると、客先にアポイントを取って訪問した際に、相手方に対して「御社の取扱商品はなんですか?」と聞くようなものです。少し極端ですが相手の反感を買って取引できない・・・ということにもなるかもしれないです。
私の場合、選考が進んだ際に、意外とこういったやりとりの場面が思い浮かぶもので、説明会で質問をしたことに対する減点はしませんでしたが、面接の際に事前に調べてきたかや基本情報の質問をしたりして確認はしていました。
質問する際には、下記の準備をしたうえで質問するといいと思います。
【説明会参加前の準備】
- ①事前に会社のHPで情報を集める(理念、概要、IR等)
- ②集めた情報の中で気になるポイントを整理
【説明会参加時】
- ③②で整理した気になるポイントを横に置き、説明会の話を聞く(必要があれば質問)
これを見ておそらく皆さんは当たり前だろと思うかもしれませんが、特に①をおろそかにしている人が多いのも事実です。自分を知ってもらう前に、最低限相手のことを調べましょう。上記を踏まえたうえでの自分なりの質問が、いわゆる「鋭い質問」につながり加点につながることもあります。
よくある質問
インターンシップに参加したほうが有利って本当?
「内容によりけりだが不利にはならない!時間があれば参加しよう!」
インターンシップと選考は別物だ!という建前ではありますが、インターンシップ参加のために選考をしている以上、本選考に有利に働くことがあるのも事実です。例として、インターンシップの内容について触れます。最近は本当にたくさんの会社がインターンシップを開催していますが、本選考に影響するかどうかは内容である程度判別できます。
<ケース①> ~会社理解のためのインターンシップ~
内容としては、会社概要の説明やグループワーク(業界体感ワークのような名称が多いですね)が主となったインターンシップ。このような内容のものは、企業側としては多くの学生と接点を持ちたい、認知度向上を目的にしていると考えられます。本選考への影響度はそこまで高くありません。(ただしイベント時に迷惑行為を働いた等事情があれば別ですが)
<ケース②> ~長期にわたる就業体験インターンシップ~
内容としては、実際の営業体験や事業体験が挙げられますが、こちらの特徴としては参加人数を「絞る」傾向が強いです。故に、合格した場合の本選考への影響は非常に高いです(私が採用担当者だった際は、海外での就業体験インターンシップがありましたが、本選考並みかそれ以上のバイアスで選考していました)
例として2つのケースを上げましたが、ケース①は、会社理解を深める、業界を知る上では非常に有用だと思います。往々にして短期間が多いため、時間があれば参加してみてもよいと思います。(選考もESだけや筆記試験と簡単な面接のみ等、最低限準備すれば通過可能なものがほとんどです。)
ケース②は、いわゆる選抜型のインターンシップで本選考以上に狭き門の場合がほとんどです。なぜなら、ケース①と比較して会社が負担するコストが桁違い故、会社目線ではしっかり選考して「投資を回収したい」と考えるからです。インターンシップも会社からすると投資なのですよね。(ただし学生のリターンとしては本選考でかなり有利に働く(会社によっては採用直結型もある)こともありますし、働かなかったとしてもその経験値は他には得難い貴重なものです。)
最後に、多くの会社の採用担当者は採用専用のシステムを使って仕事を進めています。イベントの参加履歴ももちろん残りますので、ケース①のようなインターンシップにとりあえず参加しておくだけでも本選考に多少なりとも有利に働くことがあります。(イベントの参加回数は自社に興味があるかどうかの一つの指標となり得る)
まとめ:
今回は、私目線で当時見ていたポイントや学生からよくあった質問を3点まとめて記載しました。私は、何より大切な事は「情報収集・整理」と「現場での確認」だと思っています。今の時代は情報が溢れていて何が真実で何が嘘なのか見抜くのが非常に難しくなっています。業界や会社の情報を集めて整理し、それをインターンシップや説明会で肌感として確認することは就活でも、社会人になった後でも有用な財産になると思います。