![仕事と育児を両立して気づいた育成の喜び。私自身も負けずに成長を続けたい。](https://www.goodstory.jp/wp/wp-content/uploads/2025/01/hokugin-sw-st01-01-1024x640.jpg)
仕事と育児を両立して気づいた育成の喜び。私自身も負けずに成長を続けたい。
仕事と育児を両立して気づいた育成の喜び。
私自身も負けずに成長を続けたい。
このストーリーのポイント
- SEとしてのキャリアは充実していたが、育児を見据えて北銀ソフトウエアへの転職を決心した
- 育休復帰後は時短勤務と休暇制度を活用しながら、資格取得で自身の価値を示そうとする姿勢
- コミュニケーションが苦手だったが、後輩2名の育成を通じてチームワークの価値に目覚める
北銀ソフトウエアには、結婚・子育てをしながらワークライフバランスを上手に取りながら働く女性エンジニアも多い。時短勤務や看護休暇など充実した子育て支援の制度を使いつつ、自身のキャリアアップにも挑める環境がある。
北銀ソフトウエア株式会社
A・N
ソリューション営業部
ソリューション開発チーム リーダー
2018年中途入社
富山高等専門学校
制御情報システム工学専攻卒
富山県富山市出身。県内のIT企業で約2年半、プログラマーとして勤務した後に、北銀ソフトウエアへ中途で入社する。出産・育休を経て、2021年に復帰。4歳の長男と、技術者のパートナーとの3人暮らし。
プログラマーの仕事の楽しさと育児を見据えた早めの転職
幼い頃からお菓子作りが好きで、将来はパティシエになりたいと思っていました。お菓子作りに限らず、絵を描いたり、工作したりと、何かを作ることがとにかく好きでした。高校入試を控えた時期に、偶然目にした高専のパンフレットに載っていた、電子回路でLEDライトが光る写真を見て興味をもちました。パソコンもインターネット環境もない家庭で育った私でしたが、「ものづくりをしてみたい」という単純な好奇心から、情報工学科への進学を決めました。
学生時代は、プログラミングが苦手だったので、SEという仕事は絶対にできないと思っていたのですが、プログラムを組むこと自体は楽しかったため、卒業後は地元のIT企業でプログラマーとして働き始めました。「初心者でも大丈夫」という言葉を信じて、もう一度、学び直す覚悟で入社しました。思っていた以上に、黙々と画面に向かってプログラミングをする作業が私の性格に合っていました。新しいプログラムを組んでいる最中、思うように動かなくて試行錯誤しているときも「いつかはきっとうまくいく」と、できるまで粘り強く頑張るタイプです。
北銀ソフトウエアに転職を決意したのは、結婚後です。出産後も働き続けたいと思っていたので、ワークライフバランスのとれた働き方ができる会社がよいと考えていました。1日の勤務時間が7.5時間と、他社と比較して短いうえに、多くの女性社員が働いていると知り、育児との両立がしやすそうだったことが入社の決め手でした。私と同じ高専出身者が、多かったことも入社理由の1つです。
転職後は、マイナンバーを収集するシステムの開発に携わりました。先輩社員から指導を受けながら、楽しく仕事をすることができました。しばらくして、妊娠がわかり上司に報告すると、すぐに別の仕事も選べるように、選択肢を用意してくれました。開発業務は、時期によって勤務時間が長くなる場合もあり、妊娠中の負担を考慮していただいたようです。新たに担当した新入社員研修でのプログラミング講師の業務は、自宅からリモートワークできるため、つわりがひどくなった時期でも勤務できたのは、こうした柔軟な対応のおかげだったととても感謝しています。また、実際に社内で使うシステムの開発を行う研修では、さまざまな技術的アドバイスをしました。ややレベルは高いですが、社員の成長を第一に考えた内容の研修だと感じました。このときの指導経験が現在の後輩の指導にも役立っています。
勤務時間の調整や看護休暇の取得など働きやすい環境がある
無事に長男を出産してから約1年後に復帰したときは、自分自身や子どもの体調を考慮して、通常よりも2時間短い勤務を選択しました。最近になって勤務時間を伸ばしましたが、長く時短勤務が続けられているのは、周囲の協力と理解のおかげです。自分しか把握していない状態を極力避けるなど、これまで以上に仕事が属人化しないような工夫も行っています。
それでも、子どもの体調はコントロールできません。復帰初日に子どもが発熱してしまい、出社ができず、熱が下がるまで数日間出勤できなかったときは、申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、上司や同僚は「まったく気にする必要はない」と、そろって声をかけてくれました。また未就学児がいる従業員には、1年間に5日間の看護休暇も認められていて、毎年フル活用しています。育児と仕事の両立を図るには、とてもうれしい制度です。
しかし勤務時間が短いだけでなく、急な休みを取ることが多いので、会社に対して貢献できていないもどかしさを感じていました。
今後のキャリアを考えたうえで、仕事量を増やす以外に、何かできることはないだろうかと考えて着目したのが、情報処理安全確保支援士の資格取得です。私なりにもっとも早く成果を出せるのが、資格の取得だと考えました。家事の合間などのスキマ時間にも暗記するなど猛勉強の結果、合格できたことは非常にうれしかったです。これからの仕事に取り組む意欲を示せただけでなく、セキュリティ関連の知識が深まったことで、知らない単語が減り、仕事が楽しくなるという副次効果も生まれています。
そうした行動が熱意として評価されたのかは分かりませんが、その後は、自らシステムの要件をヒアリングするなど、従来よりも難易度の高い上流工程の仕事を任されるようになりました。コミュニケーションには苦手意識があり、避けたいと思っていた仕事だったのが本音です。しかしお客様に対する責任感と、負けず嫌いな性格が、この仕事を全うする原動力となりました。今では、お客様へのヒアリングによって、要望や本当に実現したいことを引き出し、形にするという一連の流れに関われたことは、とても価値のあるものだったと感じています。お客様からの質問や相談にもできるだけ早く、正確に回答することを心がけて「あなたが担当で良かった」と言っていただけたことは、大きな自信になりました。
若手の育成を通じてチームワークの大切さにも気づく
育児中の女性社員は部署内に多くいますが、所属チームはバラバラの編成になっています。家庭の都合で急に休まなければならない可能性のある社員をあえて分散させているのかもしれません。私のチームは、上司と私、そして1年目と2年目の女性社員2名で、主に2名の指導は私に任されています。
後輩指導の際は、後輩の目線に立って話すことを心がけています。何もわからなかった状態から段々とできることが増え、今では自分たちのすべきことを率先して考え、私の手が回らない部分も自主的に対応してくれる、頼もしい存在です。子育てに共通して、日々の小さな成長を感じています。
チームでの仕事を通じて新たな発見もありました。私一人では手に負えない規模の仕事でも、3人で分担することで効率的に進められるようになったことです。後輩たちが力を発揮しやすいように作業を振り分け、チームとして成果を出せたときの喜びは、以前の「一人で黙々とプログラミングする」スタイルでは考えられなかった新しい達成感です。
子育てと仕事の両立は決して楽ではありませんが、時短勤務を活用しながら、着実にキャリアを積んでいきたいと考えています。幸いなことに、パートナーも育児や家事に積極的で、充実した日々を送ることができています。ときには、大好きなプログラミングに向き合いながら、チーム一丸となって大きな仕事を成し遂げられるように挑戦を続けていきたいと思います。