自分に合ったリーダー像を模索。自分らしさを武器に、ブランド長として活躍中!
自分に合ったリーダー像を模索。
自分らしさを武器に、ブランド長として活躍中!
このストーリーのポイント
- 前職では本社に異動する想いは叶えられなかった。
- ナイスクラップに転職。バックオフィス業務を経てブランド運営に携わる
- 営業部長の推薦でブランド長に。自分らしさを活かしたリーダーを目指す
「レディースアパレル企業で男性社員が活躍できるのか」。そんな風に思っていないだろうか。ナイスクラップには、そんな疑問に答えてくれる素晴らしいストーリーがある。中途で入社後、リーダーとしての適性を見出され、重要なポジションを任せてもらっている。彼を抜擢したのも男性の営業部長。その期待に応え、今ではブランド長として職場の仲間とともに幾つもの壁を乗り越え、事業を成長させている。
株式会社ナイスクラップ
西浴 暖
第2事業部
ピュアルセシン ブランド長
2015年中途入社
経済学部卒。茨城県出身。自分がどんどん前に出て仲間を引っ張っていくタイプではないと自覚している。それだけに、上司からブランド長を任された時には驚きと不安が大きかったと振り返る。だが、リーダーにもさまざまなタイプがあっていい。メンバーをサポートし、彼らの成長を促すことでチーム全体の力を最大限に引き出す、サーバントリーダーとして、着実に成果を出しつつある。
販売経験を活かし、アパレル企業の総務人事職として再スタート
学生の頃からファッションに興味がありました。「アパレル業界で働きたい」と思い、就職活動をしていました。ただ、求人自体が今と比べるとかなり少なく、かなり厳しい時代でしたね。入社したのは外資系アパレル企業でした。
入社後は、百貨店にある店舗で販売員として約5年ほど働きました。憧ればかりが先行してしまい、仕事に対する考えが甘いところがあったのかもしれません。「現実は厳しいなあ」と幾度となく感じる場面がありました。やはり、販売目標が設定されていましたし、ベテランのスタッフが多くて、本社へと抜擢されるチャンスも多くはなさそうでした。私自身、初めは販売員からのスタートであっても、「いつかは本社で働きたい」と思い続けていました。「このままだと自分の想いが叶えられないのでは」と判断し、5年目に退職することを決めました。
ただ、すぐには転職先を見つける気にはなりませんでした。むしろ、自分の人生について考え直す良い機会かもしれないと捉え、焦らずじっくり探してみようと思ったんです。1年ほど経った頃、ようやく転職活動に本腰を入れました。
最初は業界を特定していませんでした。ただ、良く考えてみると自分にはアパレルの経験しかありません。それ以外の企業に入ろうとしたら、自分の強みがなくなってしまうと気付いたんです。「どうせなら自分のスキルや経験を発揮しながら働きたい」と考え、最終的にはアパレル企業に絞って探すことにしました。
ナイスクラップが採用を行っていることを知ったのはその時でした。もちろん、ヤングレディースアパレルの会社であるとは認識していました。当然ながら、女性社員が多いこともわかっていました。ただ、前職も9割は女性でしたから、特に気になりませんでしたね。むしろ、人事の方とやりとりしていく中で「男性社員が少ないからこそ大切に育てて行こう」という雰囲気を感じました。
募集していた職種は、総務人事でした。しかも、未経験でOK。念願であった本社勤務であり、「販売員の経験が何らかの形で役立つのではないか」と考え、応募しました。
面接自体がもう何年ぶりかでしたから、すごく緊張したことを覚えています。そんな私の気持ちを和らげようとしてくれたのか、仕事絡みの質問だけでなく雑談を交えて対応していただき、面接の印象がとても良かったです。良い雰囲気で面接が進んでいき、「現場の気持ちを反映した仕事をしていきたい」という想いをしっかり伝えられて、内定をいただきました。
諦めかけていたブランド運営に携わるチャンスを得る
入社後は、総務人事部で総務関連の業務をメインに担当しました。仕事柄、社内のさまざまな部署と接点を持ちます。しかも、元々男性社員が少ない会社ですし、本社に男性社員が入ってきたのは久しぶりということもあったので、皆さん快く接してくれました。
総務の仕事にもだいぶ慣れてきた3年目に、日頃からお世話になっていたブランド長から、「ブランド担当へと異動してこないか」と誘ってもらったんです。嬉しかったですね。親しくしていただいていたので、「この人の下で働いてみたい」という気持ちがありました。また、一度は諦めたブランド運営に携われるかもしれないと思ったら、「ぜひやってみたい」という気持ちが強くなりました。
新たに担当することになったのが、“ピュアルセシン”というブランドの在庫管理。途中から生産管理も兼務しました。具体的には、どの店舗にどの商品を何点入れるか、その商品をどのようなスケジュールで生産してもらうかなどを管理する仕事でした。
それらを4年ほど経験したところで、上司であるブランド長から「営業部長になることが決まったので、ブランド長を引き継いでもらえないか」と持ち掛けられました。正直言って、ものすごく驚きました。何しろ、ブランド長はブランド全体の統括責任者です。求められる役割も商品の企画提案や数量・価格の決定、マーケティング方法の立案、お店づくり、スタッフの人事など多岐に渡ります。まさに、ブランドの方向性を決めた上で、スタッフ全員を導き、数字を作っていく責任の重い仕事です。「果たして自分に務まるのだろうか」という不安がありました。スキルや経験においても、まだまだそこまでの自信がなかったというのが正直な気持ちでした。
不安に思った理由の一つに、難しいタイミングだったということもあります。その頃はまだコロナ禍で、世の中は外出自粛が続いていてお客様が減っていました。「いつになったら気兼ねなく来店いただけるのか」「待っているだけではいけない。どう立て直していけば良いのか」など、見通しが立たなかったからです。それでも、私にとっては、貴重なチャンスであるのは間違いありません。せっかく声掛けてしていただけた上司の期待にも応えたいと考え、最終的には「全力を尽くしてみます」と答えました。
ブランドのコンセプトを転換。徐々に成果を導く
大変だなという気持ちもありましたが、楽しみも大きかったです。確かに、売り上げは下がっていたものの、有能なメンバーが揃っていました。何かきっかけさえあれば、ブランドの勢いが上がっていきそうな気がしていたからです。まずは、できることを一つひとつ着手していこう、そんな気持ちで取り組みました。
ブランド長に就任して最初に挑んだのが、ブランドの方向性を転換することでした。それまでは、ナチュラルテイストの商品を40代から60代という年代の方向けで、百貨店を中心に販売していました。これを30代・40代をターゲットとして、トレンド感のあるカジュアウェアへと切り替えたのです。
もちろん、私一人のアイデアではありませんでした。前任のブランド長も前向きな意見をくれましたし、ブランドに関わる全員の総意でもあったと思っています。実は、検討を進める過程であることに気づきました。自分の意見を強く打ち出すのではなく、皆の意見を引き出し、取りまとめて実行していく。そんなスタイルの方が自分の性格に合っているということです。それからは、できるだけ多くのメンバーからヒアリングする機会を設けました。肩書きはブランド長であっても、年齢的にはこのブランドの中で一番年下です。それだけに話しやすいと感じてもらえたのかもしれません。皆から寄せられる色々な意見を踏まえて決めるようにしました。このスタンスは、今も変わっていません。
ただ、すぐに成果が出たわけではありませんでした。むしろ、1年位は上手くいかず、悩んでばかりでした。苦労したのはメンバーとの接し方です。学生時代からリーダーシップを発揮するタイプではなかったので、メンバー一人ひとりとどう接したら良いのか、どんなタイミングで声掛けすれば良いのか、試行錯誤の日々が続きました。上司にも何度かアドバイスをいただきました。「あまり考え込まない」「常にオープンなスタンスでいる」など、教えてもらったコツを実践していた気がします。それに、ブランド戦略の転換も初めての経験です。商品も一気にリニューアルしたわけではなく、少しづつ変えていく中でお客様の反応を探っていったので、どうしても時間が掛かってしまいました。「これは上手くいった」「これはあまり反応がなかった」などと、メンバーの声を拾いながら検証を重ねていきました。本当に、その積み重ねでしたね。経営陣もすぐに結果を求めず、見守ってくれていました。
幸いなことに、ECサイトでの売り上げは好調でした。そちらでお買い求めていただいたお客様が、次は店舗に足を運んでくれる、という流れを作れたんです。ECサイトを通じて得たさまざまなデータはマーケティング活動に活かしました。さらには、SNS戦略も上手く
活用。インフルエンサーの役割を担ってくれる人材が育ち、SNSからEC、そして店舗へのつながりが強化されていきました。また既存ブランドだけではなく、サステナブルなブランド【F&B (FEEL GOOD CONNECTION AND BLISSFUL TIME)】も立ち上げました。もともとオーガニックコットンを使った商品を作っておりましたが、昨今の環境配慮(SDG’s)の取り組みから、リサイクルポリエステルなどを使った商品を制作しています。社会的にも注目されているサステナブルに力を入れ、別のブランドや商品と一緒に販売しています。おかげで、ブランド長を引き継いで2年ほどで目標を達成することができたんです。
結果が出てくるとメンバーのモチベーションは自ずと高まります。以前は、仕事をすることで精一杯。仕事の楽しさを感じられる余裕はありませんでした。それが、今では誰もがイキイキと働いてくれているので店舗が活気づいています。もしかすると、私自身が一番勇気づけられているのかもしれません。「ブランド長としてやっていけそうだ」とようやく確信することができました。もちろん、勘違いしてはいけないと思っています。あくまでも、メンバー全員が私やブランドを支えてくれているからこそだと自分に言い聞かせています。
メンバーの成長を支援することが自分の役割
ナイスクラップの魅力は、本人の意見を受け入れてもらいやすいことです。私がブランド戦略の転換をしたときのように、熱意を伝えれば、「まずはやりたいようにやってみて」と言ってもらえます。もちろん、責任を持って取り組まなければなりませんが、チャレンジする機会があるのは嬉しいことです。ブランド戦略の転換をプレゼンする機会をいただけなかったら、今の結果はなかったわけですからね。また、チームワークの良さも見逃せません。とにかく、皆仲が良いです。部署を越えて色々な立場の方々とコミュニケーションが取れたり、アイデアをもらえたりします。
私自身、ブランド長として少しは存在意義を発揮できるようになってきたかもしれませんが、今でも「リーダーには向いていないのでは」と思うことがあります。ただ、何が喜びかと言えば、以前と比べて私たちの服を着ている人を見かけるようになったことです。また、メンバーもしっかりと成績を出して社内で次々と表彰されています。元々、素晴らしい能力を持っていると思っていましたが、ようやくその力を発揮できる舞台が整ってきたことが自分にとっての大きなやりがいです。
そんな私にとっての直近の目標は、今担当しているブランドの売上を安定的に伸ばして、会社に貢献していくことです。そのためには、店舗もメンバーの数ももっと増やしていく必要があると思っています。長期的な目標はまだ思い描けないですね。まずは目の前の仕事に全力で取り組みたいと思っています。
レディースアパレルの会社だと「女性の活躍が中心なのでは」とイメージされるかもしれませんが、そんなことは決してありません。むしろ、ナイスクラップは男性にお勧めです。お客様やスタッフに女性が多い職場であるからこそ、男性からの客観的な意見が貴重であったりします。求められていると言っても良いくらいです。また、基本的には男女に関わりなく平等にチャンスがある会社です。男性社員で、マネジメント志向が強い方は、将来的には本社に異動する可能性もひらけています。自分の意欲次第でキャリアを大きく広げていける環境であると言って良いでしょう。実際、ブランド長だけでなく、役員にも男性が何名も名を連ねています。「ゆくゆくは幹部候補を目指してみたい」という方も、私のように元々リーダータイプではない方も、会社としてしっかりサポートする環境が整っていますので、気楽に応募してみてください。