地元に貢献したくて県内の金融機関に就職したが、想いが叶わず

私の実家は富山県の東部です。日本海に面した街ですが、北アルプスを眺めることもできる風光明媚なところで育ちました。地元富山で育ち高校を卒業後、進学したのは関西の大学でした。一度は都会で暮らしてみたかったからです。学生時代に一番打ち込んだことは、サークル活動です。所属していたのは、法律研究部。教授が出題した法律に関する問題を巡り論旨を発表したり、討論しあうという活動を行っていました。というと、法律の学習に熱心だったのではと思われてしまうかもしれませんが、「学部試験の過去問をもらえるのでは」「先輩に勉強を教えてもらえるかも」といった軽い気持ちでの入部でした。

大学を卒業後は、富山県内の金融機関に就職しました。家族からも「富山に戻って来てほしい」とずっと言われていましたし、「地元に貢献できるような仕事をしたい」と思っていたからです。やはり、富山が大好きでした。ご飯が美味しいですし、都会の目まぐるしい雰囲気よりも、静かな暮らしの方が私には合っていると感じていました。

入行した金融機関には、２年半ほど在籍しました。担当していたのは、実家近くの支店での窓口業務です。メインはお客さま対応で、地域の方々からの集金を担うこともありました。

「機会があるなら挑戦したい」と北陸銀行のキャリア採用に応募

転職を考えたきっかけは、顧客本位のサービスを提供できていると思えなかったからです。恐らく、当時の私自身の知識不足や経験不足が大きかったと思います。将来や万が一に備える保険商品や資産形成に役立つ投資信託をお客さまにお勧めすることも私の仕事だったのですが、それぞれの魅力を上手くお伝えすることができませんでした。

特徴をしっかりと理解できていれば問題がなかったのかもしれませんが私のセールススキルが足りなかったがゆえに、お客さまが本当に求めているものをご提供できているとは到底感じられませんでした。それでも、自分なりにもう少しできることはないかと考え、保険商品を専門に扱っている拠点で働く先輩に話しを聞いたり、他の研修にも参加しました。しかし、求められる数字目標をクリアすることはできず、最終的には転職を決めたという流れです。

金融機関を辞めた後は、損害保険会社に入社しました。それは、保険商品を学び直したかったからかもしれません。事務職として営業から上がってくる書類を取りまとめる仕事でした。

並行して、転職エージェントにも登録していました。今すぐにでなくても、何かチャンスがあれば、「次こそ自分が本当にやりたい仕事にチャレンジしてみたい」と考えていたからです。エージェントから、色々な求人案件を紹介してもらう中で興味を抱いたのが、北陸銀行のキャリア採用募集でした。驚きでした。メインは、本部スタッフの募集だったと記憶していますが、経験によっては店舗で働けるという内容でした。そこには、「金融業界の経験者歓迎」の記載がありました。「これなら、私も受けられるかもしれない」と思い、すぐにアクションを起こしたんです。

確かに、以前金融機関で働いていた時には辛いことが多かったものの、窓口でお客さまとやりとりするのは本当に楽しかったです。それを、私の力不足で諦めざるを得なかったことにはすごく心残りがありました。「もう一回頑張れる機会があるなら、やってみたい」。そんな気持ちが湧いてきました。

実際に応募してみたところ、私の予想に反して書類選考を通過。一次面接がすごくカジュアルな雰囲気でしたので、とても話がしやすかったです。オープンに話を聞いていただけたという印象でした。そんな中で感じたのは、経験やスキルだけでなく、私自身をしっかりと見てくれていることでした。特に、銀行に再挑戦してきたきっかけについては、じっくりと聞いてもらえたので嬉しかったです。最終面接には人事部長が来られたのですが、こちらも堅苦しさはなく笑顔で対応していただけました。おかげで、いずれの面接も自分らしさを素直に表現することができました。「内定です」と言ってもらえた時には、信じられなくて「本当ですか」と念押ししてしまうほどでした。受かったら絶対に入行社するつもりだったので、決め手という大袈裟なものはありませんが、皆さんの人柄の良さには惹かれました。

職場の雰囲気が良いので、地域のお客さまに安心と満足をお届けできる

配属となってからも、皆さんには優しく接していただけています。私が担当しているのは、営業店の窓口でのテラー業務です。基本的には、お客さま対応。大切な現金をお預かりしたり、ご用件を伺い正確かつ的確に処理するようにしています。帳票等の違いがあって多少戸惑ったものの、業務内容は前職とはあまり変わらないのでスムーズに取り組めました。ただ、現時点では保険商品や投資信託の販売はまだ手掛けていません。それらは、必要な資格を取得してからになります。恐らく、もう少しで販売できるようになると思います。不安は少しありますが、新卒の時と比べると保険商品の知識はだいぶ身に付きましたし、北陸銀行では研修も充実しています。サポート体制という点ではかなり整っているので、「今回は大丈夫かな」という気がします。

日々多くのお客さまと接する中、とても印象的なエピソードがありました。窓口には、ご高齢のお客さまも来られます。どうしてもお手続きの時間が掛かってしまうのですが、私からすればよ良くあることなので全く気にせず、「ゆっくりで結構ですよ」と言いながら対応していました。後日、そのお客さまが窓口に顔を出され、「今日はどんなご用件ですか」とお伺いしたら、「あの時凄く親切にしてもらえたのでありがとう」とお菓子を持って来てくださったのです。お気持ちだけいただくことにしたのですが、とても嬉しい気分になりました。

また、北陸銀行で働くようになってから、特殊詐欺の被害を防ぐことができたという場面が何度かありました。警察署で感謝状を受け取る機会もあり、地元のために少なからず貢献できていると実感しました。

また、私はまだ利用していませんが、やってみたい業務や行ってみたい部署に自ら手を挙げられる「チャレンジジョブ制度」や希望すれば本部業務を最長５日間体験できる「お試しインターン・シップ」などを実施しているのも北陸銀行ならではないでしょうか。キャリアを広げていける、とても良い取り組みだと感じています。

テラー業務をスタートラインとして、キャリアをさらに広げていきたい

直近の目標は担当のテラー業務に慣れること、そして将来的には、テラ―以外の業務も経験したいです。営業店だと融資業務であるとか、本部だと人事部であったり…、チャンスがあれば挑戦してみたいと思っている業務が幾つかあります。そうした希望を上司や所属長との面談で伝えれられる日が来ることを楽しみにしています。

私もそうでしたが、今金融業界で働いている、ないしは以前働いていて転職を考えている方って意外と多いのではないでしょうか。環境や職場が変わることで新たなスキルも身に付きますが、これまでに培っていらした経験や知識は必ず活かすことができます。なので、「頑張ってみたい」という気持ちがあるなら思い切って挑戦してみてほしいと思います。北陸銀行で一緒に働く皆さんは、本当に仕事に熱心なので毎日刺激を受けます。資格の取得や自己研鑽、キャリアアップはもちろん、育児との両立にも励んでいる方も多いです。私自身、ライフステージが変わっても北陸銀行で末永く働きたいと思っています。